登場人物一覧(第一部~第五部)

文字数 3,687文字

第一部(『Ⅰ』) 繋がれし者

○シンタック・タンパナウェイ……ミッダルト第七中等院四回生。銀河系人類のルーツに興味を抱く歴史好きの少年。《スタージアン》と《繋がり》、後にスタージア博物院長となる。

○ドリー・ジェスター……ミッダルト第四中等院四回生。N2B細胞の成り立ちを追究する天才少女で、研究の末N2B細胞の身体調節機能を代替するAltN2B(オルタネイト)を開発する。後に彼女が初代院長となったミッダルト総合学院は、彼女の名を冠してジェスター院と呼ばれるようになる。

○リュイ……シンタック、ドリーの友人。

○ヨサン……シンタック、ドリーの友人。


第二部(『Ⅰ』) 魔女

○イェッタ・レンテンベリ……テネヴェ出身。元医師の惑星開発調査員。惑星CL4調査中に現地生態系の精神感応力に触れ、自身のN2B細胞の精神感応力を覚醒させる。帰還後は彼女と《繋がる》タンドラの銀河連邦構想を実現すべく、市長補佐官ディーゴを自らに《繋げ》てその秘書に収まる。ディーゴの急死後は後継者としてテネヴェ市民議会議員となり、銀河連邦の成立に大きく寄与し、その後も連邦事務局長、テネヴェ代表連邦評議会議員を歴任。

○ディーゴ・ソーヤ……テネヴェ市長キューサックのひとり息子。名ばかりの市長補佐官だったが、イェッタたちと《繋がった》後は精力的に活動し、銀河連邦構想を具体化した草案を起こす。構想実現の一環としてスタージアに向かう途上、イェッタたちとの《繋がり》が断たれたことにより不慮の死を遂げる。

○ロカ・ベンバ……テネヴェ市長キューサック・ソーヤの有能な秘書。キューサックの引退後はイェッタの秘書となる。イェッタやタンドラとは《繋がる》ことはなかったが、彼女たちの《繋がり》とそれぞれの個性の一番の理解者として、ふたりを公私に渡って支え続けた。

○タンドラ・シュレス……イェッタの同僚の惑星開発調査員。惑星CL4の現地生態系の在り方からテネヴェ存立のための銀河連邦構想の着想を得て、精神感応的に《繋がった》イェッタと共にその実現を図る。半身不随の状態が長く表に出ることはなかったが、イェッタとは一心同体の優秀なブレーンであり続けた。

○キューサック・ソーヤ……惑星国家テネヴェの市長。硬軟両面に優れた老獪な政治家。息子ディーゴの献策に従い、銀河連邦成立に向けて奔走する。イェッタ、タンドラの《繋がり》を知る数少ないひとり。

○グレートルーデ・ヴューラー……テネヴェ市民議会最大会派の領袖。“黒い魔女”の異名を持つ辣腕家。ディーゴの仲介で銀河連邦構想推進派となる。後にテネヴェ市長を経て、銀河連邦成立後は初代連邦常任委員長に就任する。

○バジミール・アントネエフ……軍事大国ローベンダール惑星同盟下の惑星国家スレヴィア領主。テネヴェを同盟の手中に収めるべく様々な手で圧力をかける。

○ローザン・ピントン……アントネエフの腹心。策謀だけでなく事務処理能力にも長ける能吏。

○ドーロ・ブリュッテル……ローベンダール惑星同盟最大の実力者にしてローベンダール派の首魁。同盟戦争参戦経験を持つ九十歳超の老人。

○ステッド・ジェスター……惑星国家ミッダルト外務長官。

○オーディール……スタージア博物院生の少女。《スタージアン》。イェッタとタンドラに《スタージアン》の存在を知らしめ、精神感応力の有効な活用法を教授する。


第三部(『Ⅰ』) 星々に散りぬる

〇リバー・シャフツィー……貨物宇宙船『大風呂敷(ボンバスティカ)号』の船長。わずかな材料で真実にたどり着く能力に優れ、かつて《スタージアン》にスカウトされるも断った経験を持つ。

〇ビコ……『大風呂敷(ボンバスティカ)号』の船員。貧民街(スラム)上がりで学はないが、陽気かつ好奇心豊かな青年。

○ブライム・ラハーンディ……ジェスター院でドリー・ジェスターの下でオルタネイト研究に従事する準導師。オルタネイトの治験者となったハーレと恋仲になり、共にジャランデールへの移住を志す。

〇ハーレ……ブライムの妻。惑星ミッダルトの閉鎖的な地方に暮らしていたが、一族揃ってのジャランデール移住に際して先天性N2B細胞欠損症であることが発覚する。天然の精神感応力の持ち主。

〇フーゴ・ラッセルフ……リバーの前の『大風呂敷(ボンバスティカ)』号船長。ベテラン貿易商人としての経験と見識を買われて銀河連邦貿易商人協会のスタッフに招聘され、その際に『大風呂敷(ボンバスティカ)号』をリバーに譲った。


第四部(『Ⅱ』) 叛逆者たち

○シャレイド・ラハーンディ……ブライム・ラハーンディとハーレの孫。外縁星系(コースト)諸国のひとつジャランデール出身。先天性N2B細胞欠損症のオルタネイト常用者(ユーザー)であり、優れた天然の精神感応力者。素行不良ながらも学業優秀で、立方棋(クビカ)の名手でもある。名門ジェスター院に進学するが在学中にジャランデール大暴動が発生し、父と兄が首謀者として捕らえられたことで身の危険を感じ出奔。その後は外縁星系人(コースター)の抵抗運動の組織化に暗躍し、外縁星系(コースト)一斉蜂起、対連邦軍戦略、戦後交渉までほとんど彼ひとりが考案・実施した。立方棋(クビカ)の棋風は躱しまくってからの絶妙なカウンター。

○モートン・ヂョウ……シャレイドのジェスター院時代の同室にして親友。テネヴェ出身。シャレイドに互する立方棋(クビカ)の名手。特待生となるほどの学業優秀者で、卒業後は連邦保安庁へ入庁。その優秀さから《クロージアン》に《繋げ》られると安全保障局に引き上げられ、外縁星系人(コースター)のテロ弾圧を指揮する特別対策本部の一員となる。棋風は重厚かつ柔軟。

○カナリー・ホスクローヴ……イシタナの名家出のジェスター院生。明朗活発で真っ直ぐな人となりの快活な少女。立方棋(クビカ)を通じてシャレイドやモートンと親交を深め、ふたりに大きな影響を与えた。棋風は果断速攻。

○ジノ・カプリ……シャレイドの一年次上のジェスター院生。優等生然としているが芯は強い。卒業後は法律事務所を経てゴタン代表連邦評議会議員となり、第一世代と外縁星系人(コースター)の諍いを取り除くべく奔走する。彼もまた立方棋(クビカ)を嗜み、棋風は定石を踏まえた正面攻撃。

○フランゼリカ・ゲラント……ジノと同窓で恋人だったが、シャレイドの誘いに靡いたりと奔放な性格。だがジャランデール大暴動で唯一の肉親の姉を惨殺されたことにより、外縁星系人(コースター)への復讐に身を投じる。

○アッカビー……ジノの友人にして同室。第一世代であることを誇るあまり外縁星系人(コースター)を毛嫌いし、直情径行の性格も相まってしばしばトラブルを起こす。

○ジェネバ・ンゼマ……教職者だったシャレイドの祖父ブライムの最後の生徒。ジェスター院を経て連邦通商局で働いていたが、ジャランデール大暴動後は政界に転じた。ジャランデール代表連邦評議会議員として外縁星系人(コースター)弾圧に抗し、一斉蜂起後は外縁星系(コースト)諸国連合を首班として率いる。

○モズ……シャレイドやジェネバの友人。保安庁ジャランデール支部の現地採用職員として働いていたが、一斉蜂起時には蜂起側に回ってジェネバの指揮下に入る。その後連邦軍とのトゥーラン、スタージア各星系での戦いに軍事顧問として参加した。

○ヘレ・キュンター……ローベンダール代表連邦評議会議員。ローベンダール五大財閥の系譜に連なる一員。

○ジンバシー……外縁星系(コースト)諸国のひとつトゥーランの高官。

○クレーグ・ホスクローヴ……カナリーの父。歴戦の名将の誉れ高く、銀河連邦軍の指揮官としてトゥーラン星系、スタージア星系で外縁星系(コースト)諸国連合軍と対峙した。カナリーの立方棋(クビカ)の師でもある。棋風はあらゆる局面に対応可能なオールラウンド型。

○サード・ラハーンディ……シャレイドの父。ジャランデール行政府の財務担当者だったが、大暴動の首謀者と見做されて逮捕され獄死する。

○アキム・ラハーンディ……シャレイドの兄。シャレイドの才能をいち早く見抜いていた。父と共に大暴動の首謀者として逮捕され、後に釈放されるも間もなく死亡。

○アンゼロ・ソルナレス……スタージア博物院長。《スタージアン》。《オーグ》の接近を案じて《星の彼方》方面の極小質量宙域(ヴォイド)を封鎖するため、シャレイドに一計を持ちかける。


第五部 天空播種

○ジューン・カーダ……スタージアで生まれ育った少女。親友ミゼールとスヴィと共に宇宙船乗りを目指すが果たせず、彼らを見守り続けるために《繋がれし者》となることを選んだ。後のスタージア博物院長。

○バルトロミゼール(ミゼール)・デッソ……ジューンの幼馴染みで、宇宙探検に憧れを抱く少年。長じて宇宙船乗りとなり、惑星エルトランザの調査に乗り出す。

○スヴィ・ノマ……ジューンとミゼールが中等院で出会った好奇心旺盛な少女。後に宇宙船乗りとなり、ミゼールと共に惑星エルトランザの調査に向かう。

○キンクァイナ……ジューンたちの中等院の導師で《繋がれし者》。宇宙船乗りの夢破れたジューンに《繋がれし者》となることを促す。

○カーロ・デッソ……ミゼールとスヴィの子。両親の死後はジューンの下で育てられ、その影響で《繋がれし者》や《オーグ》の存在にも詳しい。後に惑星エルトランザへの開拓移民団長となり、その成功のために《オーグ》の秘術を開示するようジューンに迫る。
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