五月(上) おSNS

エピソード文字数 3,706文字

・5月2日(金)

「届いてる?」
「えっと……何て呼べばいいかな?」

『届いてるよ♪』
『男子からは去年、夢野(ゆめの)とか夢野さんって呼ばれてたかな』

「それじゃあ、僕も夢野さんって呼ぶね」
「夢野はよそよそしい気がする(笑)」

『うん、ありがとう! 笑』
『私は何て呼べばいい?』

「うーん」
「あだ名とか無かったから」
「普通に名前とか、夢野さんの好きに呼んで大丈夫だよ!」

相生(あいおい)君だと二人いるもんね』
『あだ名……(あおい)だからブルーとか?』

「全国で600人くらいの、割と珍しい苗字なんだけど」
「ブルー(笑)」
「何だか落ち込んでそう(笑)」

『だよね 笑』
『じゃあ、葵君って呼ぼうかな』

「うん!」
「ブルーより葵君の方が嬉しいかも(笑)」
「あ、でもブルーでもいいよ?」

『葵君にする!』
『ブルーって、呼ぶ時に笑っちゃいそうだもん 笑』

「確かに(笑)」
「僕も笑ってる夢野さんを見て笑いそう(笑)」

『なら笑い堪える 笑』
『明日って部活あるよね?』

「午後からあるよ!」
「それを見て笑おうかな(笑)」

『ありがとう!』
『うわー』
『葵君はSだー 笑』

「確かタカミー先生、パート分けするって言ってたよね?」
「そういう夢野さんはMなの? (笑)」

『言ってた!』
『私はまともな人です♪』

「初めてだから楽しみ!」
「まともな人(笑)」
「時間大丈夫?」

『何その反応 笑』
『まともでしょー』
『私は時間大丈夫だよ』
『いつのまにか寝落ちしてるけど 笑』

「ま、まともだと思うよ(笑)」
「あ、それは僕もだから大丈夫!」



・5月3日(土)

『まともです♪』
『わかって貰えた! 笑』
『寝落ちしちゃった。ごめんね』

「おはよう!」
「朝早いね!」
「地震大丈夫だった?」

『地震で起きた!』
『びっくりしたー』

「同じく起きた!」
「知らない間に二度寝してたけど(笑)」
「ね、びっくりしたね」

『部活休んでたら、寝てるって伝えておくね 笑』
『最近地震多いよー』

「やめてー(笑)」
「地震きても寝てることが多い……」

『葵君は家で寝てまーす♪』
『私も結構寝てるかな』

「やめてー(泣)」
「お互い神経太いね(笑)」

『どうなんだろ?』
『私、絶叫系とか乗ったことないからビビリかも?』

「ビビリなんだ(笑)」
「いいこと聞いた!」

『嘘嘘! 怖いものなんてないよ!』

「またまたー」
「あるんでしょー?」

『ないないない!』


 ――――部活後――――


「ビビリな件、覚えておこっと(笑)」
「そういえばシフリ作品好きなんだね!」

『忘れていいよ 笑』
『うん! シフリ大好き!』

「僕も!」
「シフリだけじゃなくて、基本的に映画全般好き!」
「休日はDVD借りて見たり、映画館行ってばっかり(笑)」

『映画好きなんだー』
『彼女の名は、凄いブームになってるね!』

「彼女の名は!」
「ストーリーも音楽も最高!」
「もう既に二回見たけど、三回目を見に行こうと思う(笑)」
「夢野さんは見た?」

『ううん、まだー』
『二回見たの?』

「見たよー」
「何回見ても、物凄い感動する!」
「あれはオススメ!」

『いいなー』
『感動で泣いちゃった?』

「泣いてないよ!」
「でも泣きそうになった(笑)」

『涙ポロポロの葵君』
『面白そう 笑』

「いやいや」
「恥ずかしくて、とてもじゃないけど見せられない(笑)」

『えー? 見てみたいなー』
『普段落ち着いてるから、余計に面白そう! 笑』

「駄目(笑)」
「普段もそんなに落ち着いてないけどね」

『じゃあ裏の顔が……?』
『笑』

「そんなのないよー」
「夢野さんは裏の顔あるの? (笑)」



・5月4日(日)

『私は裏の顔も優しいから♪』
『おはようございます!』

「優しいんだ(笑)」
「朝早いね!」

『朝型なの 笑』

「朝型とか凄い!」
「僕なら二度寝しちゃいそう」

『休日だもんね』

「でも寝てるのも勿体ないかも……」
「もっと高校生を楽しまないと」
「青春したい! (笑)」

『私の友達と同じようなこと言ってる 笑』
『でも高校生らしいことはしてみたいなー』

「僕も(笑)」
「夢野さんって、彼氏とかいないの?」
「高校生らしいこと……何だろう?」

『彼氏いないよー』
『アルバイトとかやってみたいかも!』

「仲間!」
「悲しい仲間だけど(笑)」
「アルバイトするとしたら何する?」

『仲間なんだ 笑』
『うーん、コンビニとか?』

「コンビニ似合いそう(笑)」
「夢野さん、A型だもんね」

『A型関係ないよ 笑』
『葵君は何型だっけ?』

「几帳面だから仕事とか向いてるかなって」
「僕もA型(笑)」

『コンビニ似合いそう 笑』
『でも夏はコンクール終わるまで忙しそうだよねー』

「一応A型だけど、鶴も折れない不器用だから(汗)」
「あー、確かにー」

『そういえば昨日、頑張って折ってたね!』
『次は手裏剣かな? 笑』

「無理(笑)」
「折り紙とか久しぶりだったけど、案外楽しかった(笑)」

『意外とハマったねー』

「うん、少しだけハマった(笑)」
「幼稚園の頃はやってた……ような気がする!」

『幼稚園の時は、おままごと大好きだったかな』

「可愛い(笑)」
「女の子だね」
「僕は……戦いごっことか?」

『一応女子ですから♪』
『戦いごっこも可愛い! 笑』

「一応じゃないでしょ? (笑)」
「あの頃は若かったよね」

『あの頃に戻りたいな……笑』

「えー? 今の方が良いよ!」
「音楽部の皆に会えなくなっちゃう(泣)」
「何で戻りたいの?」



・5月5日(月)

『それは寂しいかも』
『だって勉強しなくていいんだもん! 笑』

「確かに(笑)」
「そして宿題に追われてる(汗)」

『私もー』
『先生宿題出し過ぎだよー』

「そういえばタカミー先生」
「昔ネズミーランドで働いてたんだってね!」

『そうなのっ?』
『ネズミーでアルバイトとか羨ましい!』

「大変そうだけど絶対楽しそうだよね!」
「あ、でも踊るのは無理かも(笑)」

『あんなに良い職場ないよー』
『大丈夫大丈夫!』
『葵君、着ぐるみ入れる身長じゃない? 笑』

「僕が踊ったら、お客さん帰っちゃうよー」
「きっと頭つき抜けちゃうね(笑)」

『帰っちゃうんだ 笑』
『ネズミーの頭から葵君……』

「それは怖い(笑)」
「夢を壊しちゃうね」

『笑ってもらえるかもよ? 笑』

「いやいや(笑)」
「笑うのは夢の見れない人だけかな?」

『じゃあ私は笑わないかなー』
『夢野だもん 笑』

「本当かなー?」
「あ、本当だった。夢持ってそう(笑)」

『でしょ? 笑』
『音楽部の皆でネズミーとか行きたいね』

「行きたい!」
「企画お願いします 笑」



・5月6日(火)

『私は企画するタイプじゃないよー』
『どうしよう! 宿題終わらない!』

「えー?」
「僕も終わらない(笑)」

『え? 葵君、今日誕生日なの?』

「うん! 16歳になりました!」
「ゴールデンウィークの振替になるから、あんまり祝われない(笑)」

『おー、おめでと!』
『(ケーキの写真)』
『画像でプレゼント 笑』

「ありがとう!」
「画像(笑)」
「うん、ありがたく受け取るね(笑)」

『丁度あったから 笑』
『16歳かー』
『結婚できるね♪』

「あったんだ(笑)」
「それよく冗談で言われる(泣)」
「男だから18歳までできないよー」

『よく言われるんだ 笑』
『葵君、女の子っぽいもんね』

「そんなことないよー」
「16歳、満喫しなきゃ!」
「夢野さんは誕生日いつ?」

『私は9月8日だよー』
『文化祭の頃かな?』

「文化祭!」
「楽しみだねー」
「クラスの男子が、女装コンテストに出ろって言ってくる(泣)」

『うん、楽しみ♪』
『女装コンテストなんてあるんだ 笑』

「あるみたいだよー」
「最初は屋代七不思議かと思ってた(笑)」

『何それ 笑』

「知らない?」
「屋代にまつわる都市伝説らしいんだけど」
「初代校長が陶芸室の地下に眠ってるとか(笑)」

『知らなかったー』
『陶芸室なんてあるんだね 笑』

「僕も知らなくて、先輩に教えてもらった(笑)」
「地下があるかは知らないけど、屋上があるの知ってる?」
「音楽部しか知らない、秘密の屋上!」

『屋上行けるのっ?』

「屋上っぽい場所に行ける(笑)」
「明日夢野さんにも教えるね」
「多分、感動すると思う!」

『楽しみにしてるね♪』
『そろそろ本格的に宿題終わらせないと!』

「うん、楽しみにしてて!」
「僕も終わらせないと(汗)」

『それじゃまた明日! お互い頑張ろ♪』

「うん、また明日!」
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登場人物紹介

米倉櫻《よねくらさくら》


本編主人公。一人暮らしなんてことは全くなく、家族と過ごす高校一年生。

成績も運動能力も至って普通の小心者。中学時代のあだ名は根暗。

幼馴染へ片想い中だった時に謎のコンビニ店員と出会い、少しずつ生活が変わっていく。


「お兄ちゃんは慣れない相手にちょっぴりシャイなだけで、そんなあだ名を付けられた過去は忘れました。そしてお前は今、全国約5000世帯の米倉さんを敵に回しました」

夢野蕾《ゆめのつぼみ》


コンビニで出会った際、120円の値札を付けていた謎の少女。

接客の笑顔が眩しく、透き通るような声が特徴的。


「 ――――ばいばい、米倉君――――」

阿久津水無月《あくつみなづき》


櫻の幼馴染。トレードマークは定価30円の棒付き飴。

成績優秀の文武両道で、遠慮なく物言う性格。アルカスという猫を飼っている。


「勘違いしないで欲しいけれど、近所の幼馴染であって彼氏でも何でもない。彼はボクにとって腐れ縁というか、奴隷というか、ペットというか、遊び道具みたいなものでね」

冬雪音穏《ふゆきねおん》


陶芸部部長。常に眠そうな目をしている無口系少女。

とにかく陶芸が好き。暑さに弱く、色々とガードが緩い。


「……最後にこれ、シッピキを使う」

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