美月流☆エネルギーを高めるレッスン~感謝編~

文字数 1,236文字




 いらっしゃいませ。そしてお帰りなさいませ。

 庄内多季物語工房へ、ようこそおいで下さいました。

 さて、今宵は、物語収穫人である私、佐藤美月と一緒に、エネルギーを高めるレッスンをしていきましょう。

 今回取り上げるテーマは、感謝を深めることについてです。




 例えば、成功哲学や自己啓発系の書籍を開けば、必ずと言って良いほど、感謝の気持ちを持つことの大切さが謳(うた)われていたりします。

 けれども、その感情を深めていく大切さについて、説いている書籍というのは、実は少ないのではないでしょうか。

 感謝という感情は、それを持った方が良いよと教えられたからと言って、『はい、そうですか』と持てるわけではありません。

 何故ならば、感謝という感情は、心の奥底から沸き上がるものだからです。

 そして、その感情を深めて行かない限り、沸き上がるという境地までは、到達出来ないのです。

 では、どうしたら、付け焼き刃ではない、本物の感謝の気持ちを持てるようになるのでしょうか。

 それには、今まで当たり前だと思っていたことに、有り難さを感じてみることです。

 手や足が、特に痛みを伴うこともなく、自由に動かせているのだとしたら、そのことに有り難さを感じてみる。

 家の給湯器が故障することもなく、つつがなくお風呂を使えているのだとしたら、そのことに有り難さを感じてみる。

 愛する家族や恋人や友人が、時に喧嘩をすることがあるとしても、それでも変わらずに側にいてくれるのだとしたら、そのことに有り難さを感じてみる。

 何故そのように感謝が大切なのかと言えば、私達に不都合なことが起こる時というのは、大概、感謝の気持ちを忘れている時だからです。

 大切な人や物を失ってから初めて、それまでの傲慢(ごうまん)な態度を省みたりします。

 けれども、日頃から温かな感謝の気持ちを積み重ねていれば、大切な人や物が去っていく時は、彼らと一緒にいることでの学びが終わった時に限られるでしょう。

 そうして、日々の繰り返しの中で、丁寧に感謝の念を深めていく過程で、何の変哲もない日常が、木間から零れる陽光のように煌(きら)めき始めた時、あなたの運気は、間違いなく、上昇気流に乗っていることでしょう。

 これから、あなたはどんなことに、有り難さを感じていくのでしょうか。

 感謝というフィルターを通してこそ、見付けられる宝物が、きっとある筈です。

 それでは、今宵も最後までお付き合い下さいまして、誠にありがとうございました。

 またのご来訪を、心よりお待ち致しております。


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