第60話 妄想と現実のはざま

文字数 244文字

おーい。かーくん。兄ちゃん、さきに風呂入るぞ
あっ、今ダメだよ。蘭さんが入ってる
えッ? まだ入ってんのか? とっくにあがったかと思ってた
蘭さんはお風呂大好きなんだよ〜
まあな
思うんだけどさ。絶対、湯船でアロマキャンドルとか焚いてるよね
本は持ちこんで読んでそうだな。洋書の初版本とかな
あと、薔薇の花びらとか浮かべてさ
とりあえず、しゃれこうべくらいは飾ってそうだな
そんで、ワイングラス片手にクルクルまわしてるんだよ
いいなぁ
いいよね
優雅だなぁ
優雅だね
 そのころ、蘭さんは風呂場で指しゃぶって爆睡中。
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登場人物紹介

東堂薫(かーくん)

京都五条の町屋で兄の猛と蘭さんといっしょに暮らしている。アパレルショップ店員。

東堂猛(兄)

顔も頭も運動神経もいいけど、ちょっと残念なほどのブラコン。

九重蘭

絶世の美貌の友人であり、同居人のミステリー作家。

男ですよ。

三村鮭児(みむらけいじ)

大阪の友達。ときどき遊びに来る。

ミャーコ

うちの愛猫。猛になつかない。蘭さんが大好き。三村くんを敵だと思っている。

真顔の蘭さん

得体の知れない何か

得体の知れない何か2

ちゃるちゃる

長年、愛されるおサルのぬいぐるみ

得体の知れない何か3

トラ

オウム

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