反撃とジョンの雅量

エピソード文字数 1,816文字

 「ようし、これでフェアに戦える!ブライアン、ロジャー、ジョン、ディヴァインフォームだ!!」
「「「OK!」」」
「「「「Divine Form!」」」」
 G4はディヴァインフォームを発動した。フレディは赤く細い布を粗く巻いたような露出の多いトップスと黒いベストのようなアーマーに黒の革パン、ブライアンは青い布を巻いたようなトップスと左腕をがっちり守っている黒ベスト風アーマーに黒の革パン、ロジャーは黄色い包帯を巻いたように所々肌の見える、軽くエロいトップスと黒の革パン、そしてジョンは茶色のトップスに両肩と左腕を守る黒いアーマーに黒の革パンといった服装に変わった。また、フレディは炎の翼、ブライアンは水の翼、ロジャーは雷の翼、ジョンは土の翼が背中に生えていた。

 母ガルーたちはあっけに取られていたが、すぐに戦闘態勢に入った。ガルーに味方する美女は、少し離れて戦況を見つめることにした。最初に倒したガルーの母はフレディとボクシング状態になったが、彼のパワフルな右フックが母ガルーの頬に炸裂し、彼女は派手に転倒した。
 2番目に倒したガルーの母は、ハウリングをして両手で平手打ちするようなアクションをしながらロジャーに向かって走ってきた。しかしロジャーはひょいとしゃがんで鋭いローキックをお見舞いし、母ガルーを転ばせた。その直後、得意のキックで彼女の牙をへし折った。
 前回のバトルで倒したガルーの母は、前方を引っかくアクションをして爪によるダブル斬撃をブライアンに飛ばした。しかし彼はハイジャンプでそれをかわし、浮遊しながら水のダーツを2発投げた。それらは連続で母ガルーの眉間を直撃し、彼女はあおむけに倒れた。ようやく彼女が立ち上がると、グレイ家の次男は待ってましたとばかりに、日本の某有名ヒーローのような空中キックを喰らわせた。

 フレディ、ブライアン、ロジャーが母ガルーたちからある程度距離を取った。フレディが両手を挙げ、文字どおりの「火の鳥」を出現させた。
「その命、燃え尽きろ!!」
 グレイ家の長男は持ち前の美声で叫ぶと、火の鳥は自ら羽ばたきながら、母ガルーに突進していった。
(…!!)
 火の鳥が見事に母ガルーの体を貫いた瞬間、その全身が炎上した。
「息子ノ敵ヲ取リタカッタ…!」
 G4が最初に倒したガルーの母は、炎の中で崩れていった。

 ロジャーは両手を挙げ、雷でできた鳥を出現させた。
「この技から逃げれるもんなら、逃げてみな!」
 グレイ家の三男が威勢良く言うと、雷の鳥は自ら羽ばたき、2番目に倒したガルーの母の周りを1周してその頭上まで飛ぶと、そこから急降下した。非常に強力な雷撃を脳天に受けた母ガルーの体は瞬時に黒焦げになり、そのままボロボロと崩れた。

 ブライアンは両手を挙げ、水でできた白鳥のような鳥を出現させた。
「もはや命乞いしても無駄だ」
 グレイ家の次男がクールに言うと、水の鳥は自ら羽ばたきながら、前回のバトルで倒したガルーの母に突進していった。水の鳥は母ガルーの体をぶち抜き、彼女は苦しそうな声を上げながら崩れていった。

 全ての母ガルーが倒されたのを見たあの女は顔をこわばらせ、自身は戦闘能力が皆無に等しいので命が惜しくなり、その場から去ろうとした。すると彼女の前にジョンが飛んできた。とっさに彼女は隠し持っていた縄を出して鞭代わりに振るって威嚇した。しかしジョンは表情を変えずに言った。
「武器を下に置くんだ。僕は君の命を取らない」
 思ってもいなかった彼のリアクションに、女は驚いた。
「なぜ?私はあなたたちホモ・サピエンスを裏切った身なのに」
「君もホモ・サピエンスだ。だから僕は君の命を取らないと言ったのさ」
 彼の言葉に、女の心の何かが動いた。
「もしここで僕が君を消せば、僕らもガルーと何も変わらない。そうだろう?」
(この男、私がホモ・サピエンスだという、ただそれだけの理由で私の命を奪わない…。ガルーとは全く違う行動だわ)
 そう思うと、ジョンのこの行動が非常に崇高に感じられた。
(私、ここまで優しい人たちに、本当にひどいことを…)
「…ええ、そのとおりよ」
「お姉さん、君はここを去るんだ。もうあんな種族に関わっちゃいけない」
 女は今にも泣きそうな顔で強くうなずくと、ジョンにお礼を言って走っていった。

 その後、G4が彼女の姿を見ることはなかった。
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