【余談】恋、その裏で(〜〜年後)

文字数 713文字

「生もう一杯!」
「智花ちゃん、その辺にしといた方が」
「大丈夫です私ザルですし明日は休みなんで」
「いやそういう問題じゃなくてね」
「……他にいないんですよヤケ酒できる相手なんて」
「そうなの? 智花ちゃん友達は多い方でしょ」
「え〜そりゃもう上っ面見るだけの友人はねぇ!」
「あー……」
「恋歌だけなんですよ! こういうの見せられるのは! でも」
「あぁ、まぁ、恋歌ちゃんの結婚でこうなってるのはさすがに」
「見せられるわけないでしょーっ!」
「そっか。うん、そうだね」
「あの子絶対気にしますもーん」
「だろうね」
「私はねぇ、恋歌が幸せになればそれでいーんですよ! いーんです! でもぉ!」
「複雑?」
「なーんであんな男選ぶかなーもー」
「いやあの僕にそれ言われても」
「あんた以外誰に言うんですかー、義理の親でしょー」
「保護者! 親じゃないから! そんな歳離れてないからね!?」
「同じですよぉおっさんですよぉ」
「酷い」
「明日には」
「え?」
「明日には、元に戻りますから……」
「……ふふっ……いいよ、今日は好きなだけ呑めばいい。家までちゃんと送るから」
「当たり前ですーぜーんぶおごってもらうんですー」
「はいはい奢る奢る。にしても告げ口されるとか思わないのかね」
「ないないなーい!」
「そりゃまた信頼されたもので」
「だってそんな事したら嫌いになりますもーん」
「そんな最高の笑顔で言う事?」
「だからぁ、私に嫌われていいならどうぞー」
「絶対できないってわかってて言ってるよね、ソレ」
「さぁ〜?」
「本当、悪女だよね君」
「別にぃ、私なんて嫌いになっていいんですよ」
「…………まったく。安心していいよ。そういう所も含めて好きなんだから」
「変人」
「知ってるでしょ昔から」
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