第19話 ナツハヅキ

文字数 635文字

「夏初月」

作詞 yukko
作曲 クラタユウスケ
編曲 raiqula


 〜〜♪〜〜♪

 乾いた風景 つぎはぎだらけの風
 何度も同じ君を見ている
 いつまで見ればいいのだろう
 ねぇ、戻り方を忘れてしまったんだ
 
 (ざわ)めく夏虫 たどり着けない春茜
 叶いもしない祈りをのせて
 どこまで行けばいいのだろう
 ねぇ、進み方を忘れてしまったんだ
 
 自分の価値なんて自分じゃ決められないから
 
 ほら、ほら、この手ですくっても
 僕の景色は変わらぬまま
 東ゆく声をその(きらめ)きに乗せて
 このぬくもりを冷ますように
 時が昨日と見紛(みまが)うように
 
 壊れた人形 泳ぎ疲れたアルタイル
 それでもいいと願ったんだ
 どこまで泣けばいいのだろう
 ねぇ、止め方を忘れてしまったんだ
 
 無くして気付くものが多すぎるから
 
 ほら、ほら、この手ですくっても
 僕の歩みは変わらぬまま
 西ゆく声をその嘆きに乗せて
 夜宵(やよい)(ついば)む青のように
 君をだだ、ただ
 
 嗚呼、嗚呼、そんなことは分かってたさ
 花舞う明日(あす)の裏側
 白紙の数字に色をつけろ、挑め、進め
 (にじ)んだ声は僕らを乗せて、(はかな)く、遠く、届く
 
 ほら、ほら、この手ですくっても
 僕の景色は変わらぬまま
 ささめく声を夜露に流して
 揺らめく手で君を描け
 
 ほら、ほら
 あの青い月のように


 〜〜♪〜〜♪
 


ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

僕の名前は斎藤哲也(さいとう てつや)だ。

持病のため、高校2年生の7月まで入院していた。
小学生の頃から入退院を繰り返していたから友達は多くはないが、人と関わるのが嫌いってわけじゃない。
梢とは、小学生の頃まで付き合いがあったな。

私は「サエキ カエデ」。

哲也の心臓のドナーよ。
一応、哲也より少しだけお姉さんだから。
自分でもどうして哲也の前に現れたのか分からないんだよねぇ。

哲也はさぁ…ウジウジ考え過ぎなんどよねぇ。見てて心配だよ、うん…。


私の名前は「結城 梢」(ゆうき こずえ)です。

テツ君とは同じクラスで美術部に所属しています。
テツ君とは小学生まで一緒に遊んだりしたけど、中学生になる前にお父さんの仕事の関係で転校しました。

あと、何か言うこと……あっ、趣味は読書です。

私達のお話、楽しんでくれたら嬉しいです。

うっす。

武田 健一(たけだ けんいち)って言います。

哲也と同じクラスで音楽の趣味が合って仲良くなった感じっすね。

高校になってこの街に来たけど、割と馴染めてきたかなって思ってます。

あとは…彼女さえできればこの夏は文句ないっす、はい。

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み