39話 倉庫に塩崎がいる?

エピソード文字数 1,212文字

と、とにかく駐輪場の横にある倉庫に行ってみよう。僕は荷物を放り投げると、そのまま部屋を出て倉庫に向かって走り出した。
靴を履き替え、僕は外に出た。倉庫ってどっちだっけ!?場所を思い出せず、イライラする。
弘樹君!?
女子寮の方から声がした。振り向くと、鈴原だった。荷物も何も持たずに、こちらに走ってくる。
鈴原、どうしたんだ?
男子寮のA-3号室にパジャマを忘れたから、取りに行こうと思って
パジャマ?ああ、鈴原は男子寮で寝泊まりしてたんだったな
そんなことより、弘樹君どうしたの、そんなに血相を変えて?
そうだ、これ見てくれよ!
僕は先ほどのポケベルを鈴原に見せた。
駐輪場横の倉庫にいる?
このポケベル、たぶん塩崎のものだ
塩崎君の?どうして弘樹君の部屋に落ちてたの?
わからない・・・でも、とにかく倉庫に行ってみよう。倉庫はどこだっけ?
あっち!
僕と鈴原は坂を登って、倉庫に向かった。雨はそんなに降っていないのだが、風が強く、雨粒が顔に叩きつけてくる。坂を登ると、駐輪場が見えてきた。
こんな所にあったのか
全寮制だけあって、自転車通学をしている生徒は1人もいないので、駐輪場はあまりなじみのない場所のひとつだ。先生達の自転車だろうか。何台かは風によってドミノ倒しになっている。
このスクーターとバイクは海老原君と若宮君の?
鈴原が指さす方には、オンボロの原付と250ccの立派なバイクが隠れるように停車してある。
多分そうだろうな
僕が答えると、鈴原はまじまじとバイクを見る。
新しいバイクだね。走行距離も短いし
鈴原がバイクのメーターをのぞき込んで言った。
そんなことより、倉庫に行かなきゃ
あれじゃない?倉庫って
見ると、大きな扉が見えた。
行ってみよう・・・
何か嫌な予感がしたが、ここまで来て引き下がるわけにはいかない。

ヒンヤリと冷たいドアノブを握ると、僕はおそるおそる扉を開く。

カギはかかっていないようだ。ギィッと嫌な音を立ててゆっくりと開く。
塩崎・・・?
僕はその薄暗い倉庫の中に入っていった。
弘樹君、誰かいる?
鈴原も僕の後ろに続いた。
いや・・・誰もいないけど・・・
中はだだっ広く、ずっと閉めきったままだったからなのか、中の空気はこもっている。

僕は思わずせき込んでしまった。隅の方にはタイヤやはしご、ホースなどが置いてあった。奥の方をのぞいてみても、塩崎はおろか、誰ひとりとしていない。
あのポケベルのメッセージは何だったんだ・・・
からかわれてるんじゃない?弘樹君
からかうっていったい誰が?
僕がそう言った瞬間、突然、僕と鈴原の背後で、ドアが閉まった。

カシャリ!

施錠する音が聞こえた。

えっ!?誰かがカギを閉めた!?僕はドアに走り寄り、慌ててノブを回した。どんなに力を入れても開かない。
カギかけやがった!おい、誰だよ!?
僕は夢中でドアをドンドンとたたいた。
おい、ふざけるなよ、開けろよ!!
ドアの向こうにいるであろう人物に叫ぶが、返事はない。
弘樹君、この匂い!?
つづく
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登場人物紹介

「小川弘樹」

主人公。密かに鈴原あゆみに恋してる普通の高校生。でも鈴原が好きな事はみんなにバレバレ。鈴原が近いと少し声が大きくなるからだ。

最近、ワックスは髪型を自由に変えられる魔法の練り物だと思ってる。

「鈴原あゆみ」

バスケ部のマネージャー。とにかく明るくて、いつも笑顔を絶やさない。
明るすぎて悩み無用と思われてる。そんなわけないでしょ! と一応怒った事もある。
弘樹は怒った顔も可愛いと思った。

「海老原さとる」

バスケ部キャプテン。力強くみんなを引っ張っていく。多少強引なところもある。

あまり女の子の話とかしないので部員に疑われた事もあるが、普通に女の子が好き。らしい。

「武藤純一」

文武両道で、バスケもうまく、頭脳明晰。優しく、皆が熱くなった時も冷静に答えを導こうとする。殴られたら殴り返す男らしい一面も。

いつもメガネがキラリと光る。人の3倍くらい光る。風呂に入る時もメガネをつけるので、体の一部と言われている。横顔になるとメガネのフレームの一部が消えたりはしない。

メガネが外れると3みたいな目になる。

「若宮亮太」

ヤンチャな性格で、言いたい事はズバズバ言う。プーやんをいつもいじってる。背が少し低い。そこに触れると激怒するのでみんな黙っている。

「人をいじっていいのは、逆にいじられても怒らないこと、お笑いの信頼関係が構築されてることが条件だ」と武藤に冷静に指摘されたが、その時も怒った。

沸点が低い。というより液体そのものが揮発してる。

いつもプーヤンをいじってるが、格ゲーでボコられてる。すぐにコントローラーを投げるのでプーヤンにシリコンカバーを装着させられてる。

怖い話とか大好き。

「長野五郎」

略してプーやん。いや、略せてないけど、なぜかプーやんと呼ばれてる。いつも減らず口ばかり叩いてる。若宮にいじられながらも一緒にゲームしたりと仲が良いのか悪いのか謎。ゲームとアニメ大好き。犬好き。

将来の夢はゲームクリエイター。意外と才能あるのだが、恥ずかしいのか黙っている。

エクセルのマクロを少し扱えるので、自分はハッカーの素質があると言った時は武藤にエクセルを閉じられなくするマクロを組まれた。

「塩崎勇次」

おっとりした性格で、人からの頼みは断れない。心配性。
心配しすぎて胃が痛くなる事も多く、胃薬を持ち歩いている。

キャベツは胃に良い、だからキャベジンはキャベジンって言うんだよ、というエピソードを3回くらい部員にしてる。

黒いシルエット。それはが誰なのか、男なのか女なのか、しかし、人である事は確か、という表現ができる。少なくとも猫ではない。

だいたい影に隠れて主人公たちを見てニヤリと笑い、だいたい悪いことをする。
この作品では初っ端からアクティブに大暴れしてる。

酒井先生。バスケ部の顧問だが、スポーツに関する知識はない。

奥さんの出産が近いため、そわそわしている。

織田切努(おだぎり つとむ)。謎の転校生。

夏休みで、寮に慣れるためにやってきたらしい。 

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