扉を開けると、先ほどと同じ、立方体の構造の部屋がありました。
壁と床は奇抜な色で塗られていて、床はストライプです。
中央には大きな机があり、奥の壁には、とても小さな扉が見えます。
大きな机のすぐ横に、一人の女性が倒れています。
駆け寄った安田さんの後ろから岸川さんも歩み寄ります。
あれ、僕は確か……ジョストリアで、本を読んでたはずなのに……。
……君たちは?
隣の部屋に、目が覚めたらおったんです。
……同じお店におったんですかね?
目が覚めたらここに居って……。
自分ら、持ち物もなくしとるんやけど、アナタは持ってる?
せやねえ、まあしゃあない、か。
特に体におかしいところはない?
大丈夫そうです。
申し遅れました。私 佐々木千冬と言います。
大人びた話し方だなあ……
でもまあ、向こうの部屋でも謎みたいなの解いたらドアが開いたから、ここも開くんじゃない?
ふぅん……
いや、どこかで私たちを閉じ込めた人が見ているのかもしれませんね
カメラっぽいものがあるのではないか。安田さんは部屋を見渡します。
安田酢太郎:【目星】1D100<=75 → 73 → 成功
部屋を見渡すが、あまりに奇抜な色に目がチカチカします。
負けじとあたりを見渡しますが、見た限りではカメラのようなものはないように感じます
だめだ! 目がチカチカする!
カメラっぽいものはないんじゃないかな!
そうなんですね……でも、その謎を解いてこちらの部屋まで来たお二人がいれば安心ですね!
……そうやな。とりあえず、一つ目の部屋は抜けれたわけやし、同じように抜けていこ。
岸川さんと安田さんは机へと向かいました。
佐々木さんもついてきます。
机は触ってみると冷たく、重たそうな机です。
机の上にはカードゲームのようなものと、ノート、青いペンが置いてありました。
安田酢太郎:【知識】1D100<=70 → 84 → 失敗
ぱっと見、知ってるような気がしたんですけど、何のゲームだか思い出せませんでした。
首をひねる安田さんの後ろから岸川さんがカードを見ます。
岸川ほづみ:【知識】1D100<=95 → 52 → 成功
岸川さんには、そのカードゲームに見覚えがありました。
「人狼ゲーム」。テーブルゲームのようでした。
あー、なるほど。「人狼ゲーム」ですねえ。安田さん、知ってはります?
岸川さんが見る限り、カードは、全て揃っているようです。
僕は、人をはめるっていうのはあまり得意ではないから……。
そうやね、性格が出そうやもんな、この手のゲームは。
促され、岸川さんがノートを手にとって開きます。
表紙は普通紙のようですか、なぜか中が厚紙でできており、ちぐはぐなノートになっています。
なかを見てみると、空白のページばかりですが、あるページに何か書いてありました。
アリアは嘘つきの子供を匿った。子供を追いかけてきた大人はアリアに「子供を見ていないか」と言った。アリアは「見てないわ」とそう言った。そりゃそうだ。
安田さんと佐々木さんに岸川さんはノートを見せました
他のページには何も書いていません。
青いペンも、ごく普通のサインペンに見えます。
テーブルの上のものをすべて退かしてみましたが、特に何も書かれていないようです。
安田さんは机の下を見てみましたが、そこにも何もありませんでした。
岸川さんはノートの文字を見ます。サインペンで、書かれたかどうか……。でもそこにある文字は、黒いペンで書かれた文字のようでした。
そのペンで書いたわけじゃなさそうだね。
じゃあ、ドアでも見てみましょうか
岸川ほづみ:【目星】1D100<=76 → 72 → 成功
先ほどの手記のような、誰かが書いたような文字ではなく、印刷されたような文字だった、と感じました。
手書きちゃうってことは、もともと書いてあったもんなのかなんなのか。
……とりあえず、ドア見に行ってみますか
佐々木さんが床を指差します。
安田さんが拾ってみるとそれはーー
よぉ気づいたねえ?
……とりあえず、酢太郎さん、持っときます?
開けてみてもええんちゃいます? 別に。
食べてもええやろうし、包み紙開けるくらいやったら、いよいよの時は……
安田さんが包み紙を開けてみると、内側に、文字が書いてありました。
突然告白まがいのことをするような人ではないということがわかったよ
見た目は普通の飴で、食べることもできそうですね。
見た目からはそこまでしかわからなそうです、さすがに。
安田さんはキャンディを包み直すと、ポケットへ大切そうにしまいます。
それを見ながら岸川さんは扉へと目を向けました。
岸川ほづみ:【目星】1D100<=76 → 42 → 成功
扉を注視しながら、歩み寄ります。
ここから見ると小さく見えますが、床のせいでそう見えているだけであり、実は大きな扉じゃないか、ということに気づきます。
ああ、それも面白いかもなあ。
傾斜してるかどうか、ねえ?
そのまま扉の方に向かいます。
扉までは若干距離があるようです。
少し歩くと扉に到着しました。
扉は安田さんや岸川さんより少し、大きな扉でした。
扉をよく見ると、一つ目の扉と同じ白い扉で、ドアノブもついています。
しかしやはり鍵穴はありません。
そうみたいですねえ。
特に数字入れるようなところもない感じですか?
扉の上の方に、五人の人物のイラストが書かれていました。
絵の上にはAからEまでアルファベットが振られており、その下には5つのレバーのようなスイッチがあります。
安田さんが人狼ゲームのカードを見ようとした瞬間。
突然、どこからともなく声が聞こえます。
君たちが今手に持っている問題で、嘘つきを見つけてね?
嘘つきは、何人?
手を開くと、三人ともいつの間にか小さな紙を握っています。
奇妙な体験をしたのでSANチェックです。(1/1d2)
岸川ほづみ:【SANチェック】1D100<=62 → 48 → 成功
安田酢太郎:【SANチェック】1D100<=58 → 9 → スペシャル
三人は紙を見てみると、紙にはこう書かれていました。
Cが言ってることが本当と仮定して矛盾があるかどうかを調べればいいんだっけ?
それが適切なやり方だね!
誰かひとりが本当と仮定してから、問題を一つ一つずらして導けば、答えが出るかもしれないね
どちらかといえば得意だけど。
でも、やっぱり一つ目の部屋を解いてきた二人に任せた方がいいだろ?
大学生になりたての僕のような少女の助言など、二人は必要ないだろ?
AとCが嘘つきやと、嘘つきが二人。
ん? Bが真ってこと?
「Cが言ってることが本当」が矛盾するようになっちゃうのか、それで。
ヒントが欲しいなら教えるけど、まさかそんなことは……
……おう、ちょっと言ってみろよ、そこの大学生!
よろしくおねがいします!
全てのレバーを下げ終わると、ぱちんと音がして、扉に書かれていたイラストの首と胴体が分かれていました。
ほんとね。
……これ、さっきの鏡を持ってきて、ノートとか見てみてもいいかな?
ああ、ええんちゃいます? やってみたいんやったら。
鏡を取りに行こうとした安田さんを、佐々木さんが呼び止めます。
ああ、そうだ。言うの忘れてたよ。
君らが来た扉って? もともとなかったけど、どこから来たんだい? 君たち。
安田さんは中央の机までもどって、岸川さんたちが小さく見えるか確認します。
……当然ながら、岸川さんたちは小さく見えました。
これで君たちを信じることができるよ。
どこから来たかもわからないし、僕を連れてきた犯人かと思ったんだけど、ちゃんと扉が開くように問題が解けるんだったら君たちは味方だね
最初に言ってくれよ! ドアがないぜって。
……どうします? ペンとかノートとか持っていきます?
使えるかどうかわからんけど、とりあえず持っていこか。
また取れんくなっても困るし。
机は、三人で押すことはできるかもしれませんが、持ち上げるのは無理ですね。
どうしても持っていきたいとかそんなことはないから大丈夫です。
じゃあ、カードゲームとノートと青いペンと、安田さんのキャンディか。
岸川さんは荷物を抱えて扉へ歩み寄りました。
先のドアと同じように、ドアに耳をくっつけて先の様子を確認しようか。そう思った時、佐々木さんが不意に声をあげました。
さきほどの問題がでたから、糖分とって頭を、っていう感じのことでキャンディがあったのかもしれないね
いや、ええですよ? 一生懸命考えてくれたんは安田さんやし?
安田さんはポケットに入れていた飴を口に入れました。
まあ、「黄泉竈食ひ」って言葉もありますけどねえ……
裏チャット:安田さんのみに公開(文字選択で読めます)
それは口に含むと全く甘くありません。
それどころか舌が痺れる程の苦さを覚えます。
探索終了まで思っていることと逆の事を言ってしまう様になります
シークレットダイス:岸川ほづみ → 安田酢太郎 > 心理学
あなたは安田さんが言っていることは、矛盾していることに気づきます。
言っている言葉と表情が逆になっています。
これ、めっちゃ美味しい。食べた方がいいんじゃないかな?
そう言いながら、安田さんは岸川さんたちについていきます。
なんか、めんどくさいことになってますねえ……
とりあえずーー