第55話 ファンレターと活動報告

文字数 1,027文字

 良いことがあった。自分にではないが。
 ある作者さんの活動報告を読み、作品を読んだ。処女作で数万字。10話以上のものを眠れない夜中に一気に読んだ。主人公の女性の年齢が近いせいか、親近感があった。作品の中に、過去に訪れた場所も出てきて懐かしかった。時々夫婦で冗談で話していた移住生活の話。同じように猫も飼っていた。
 読み終えたあとには、いいね、とお気に入りと、活動報告にコメントを。ファンレターを書こうと思ったが、表に出てしまうので、いくらか恥ずかしい。
 その時点で作品はトップページに。星の数は20になっていた。それが……1日で、倍以上になっていた。読者は長編を敬遠するわけではないのですね。最後まで読んで、お気に入りされたか、途中で、いいねを付けたか? 次の日、星の数は50を超えた。もうひとつの作品にも星が8増えていた。
 その後も星は増え続け、ファンレター欄にも登場した。

 羨ましい。私なんか、トップページにきても、pv数は増えても表紙を開けて、はいやめた……
 以前、活動報告でpv数は増えるのに星が増えない。本当に読んでいるのか? 投稿者が離れないための運営側の操作ではないのか? というようなものがあった。
 ほんと、pv数は増えるのに星は増えない。投稿者はライバルだもの、簡単に星を入れはしない。それとも、読んでくださるのはログインしてない人たちばかり……なんて自分を慰めていた。
 自分の作品が取るに足らないだけ……   
 NOVELDAYSの読者さんはいいものは読み、星を入れるんだ……

 もう、読み専門になって……と思い、ページをめくった。2000位くらいの短編を読み引っかかった。作者を見てみると、プロの作家さん。星は少ない。もっと下位に、手塚治虫氏の物語が。ファンレターがたくさん。しかし、目にしたことはなかった。
 下位に読みたいものがたくさんある。ランキングとは投稿順。埋もれたら再びは開かれない?

 贔屓の作者さんがいる。何位かはわからない。自動しおりの履歴は残っている。その中から1作を再読し、お気に入りに入れてみた。作品は上位に。
 読まれただろうか? 星は増えずに1日経つと消えた。ファンレターを出したいのに出せない。作者はたぶん若い男性だから、躊躇してしまう。活動報告を書いてくれたら、コメント入れるのに。
 まあ、いつか機会はくるだろう。新作を出してくれるかもしれない。気長に待つことにしよう。隠れファンのばあさんがここにいます。


 
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