三十四の一 躾けあう二人
文字数 2,456文字
4.1-tune
二人に教えておく。
ヒョイ
お爺ちゃんの一番新しい式神が日本へ向かっている。大鷲の
まだ幼いし大燕ほど速くもスタミナもないけど、主を乗せて飛べる。私も乗せるように手なずけられている。夜半には到着すると思う
ドロシーが俺の手をはらう。
古い話を持ちださないで。
扇を持たしてくれたのは、あなたが初めてだった。でも、あんな難しい扇をなに食わぬ顔で渡すなんて……。
私は教舎を崩壊させて、九人も怪我させた。三か月、部屋で泣いて過ごした。
あなたは昔からひとでなしだった。へへ、子どもになろうがね
次回「松本哲人と四人の姑娘」