第68話
文字数 1,511文字
ようやく、二階へといく石階段のところへたどり着いた。
その時、俺は右肩に鋭い痛みを覚えた。
右肩辺りのワイシャツがいつの間にか大きく破れていて、白い煙が直に肌に当たっていたのだ。
「つつつつつーー……痛ってえええ!」
俺は顔をしかめて、二階の階段を上がる。
だが、二階の階段上に巨大な腐敗した象のような獣が佇んでいた。
象はノシノシと、俺に接近してくる。
俺は軽いステップで、逆に相手に素早く近づくと、神聖剣でまず長い鼻を切り裂く。それから、巨大な象が暴れ出したので、後しろへ空中で一回転してから、鋼雲剣を放った。
「鋼雲剣!!」
光の爆速は全て、象を貫通する。
腐敗した巨大な象がぶっ倒れた。
それと同時に周囲に白い煙が充満した。
「ふうーっ」
俺は苦しい息でも急ぎ。階段を上がり、踊り場へ出た。
「うん??」
二階への廊下は今にも静かに腐り落ちようとしていた。
足場がかなり悪い。
だが、荘厳な謁見の間への大扉はすぐそこにあった。
俺はジャンプして、大丈夫そうな足場へと着地しては、それを繰り返した。謁見の間の大扉までくると、神聖剣で扉を破った。
「やった! ここまで来れたぞーーー!!」
けれども、玉座には……暴君クラスド・エドガーの姿はなかった。
「奴は……祭壇にいるぞ。鬼窪くん」
「?? その声はオニクボ?!」
振り向くと、オニクボが左腕を真っ白にしながら、佇んでいた。
「ははっ! 俺としたことが、ドジっちまいやがった……」
「え? え?」
「祭壇にいる……。過去にクラスド・エドガーと呼ばれた化け物がな……」
「ば、化け物??」
「それは、会えばわかるってもんだぜ。……すまんが、俺はクラスド・エドガーとは二度と会いたくないんでな。お前たちを道案内だけしてやることにした……ついて来い」
「ああ……」
暴君クラスド・エドガーが化け物??
一体……??
俺は謁見の間から、オニクボについていき今度は祭壇へと向かった。
床がもろくなっているけど、オニクボは安全な足場だけ選んで跳躍して着地いく。俺もそれに習った。
ここは、広大なトルメル城の二階だが、オニクボは獣を瞬殺しながら一階へ降りていった。獣にも髑髏のナイフの猛毒は効くようだ。
オニクボは一階へたどり着くと、豪奢な廊下を突っ走り、広い大聖堂へと入る。そのど真ん中を指差した。
「ありがとな。オニクボは……これからどうするんだ?」
「さあな……。お前の味方が来たら、全員道案内してやるよ」
「ああ、そうしてくれ」
俺は大聖堂の床にぽっかりと開いた地下への石階段を降りていった。中は足元が見えないくらいに、薄暗い。階段を慎重に降りていくと。やがて、小さな祭壇を見つけた。トルメルの国旗が両端に幾つも立ててある。その奥にそれはあった。
地下にある全てのロウソクが急に灯った。その明かりに照らされた小さな祭壇の前に……この世のものとは思えない。
巨大な蝿が佇んでいた。
「な!? なんだ! この大きな蝿は??」
ふしゅーーー、と巨大な蝿が大口を開ける。
「あ、あれが、クラスド・エドガーなのか??」
巨大な蝿の口から白い煙が吐き出された。
「避けろ!!」
「う、うわ!!」
俺は白い煙を躱すため。横に飛ぼうとしたが、オニクボが俺の右肩をがっちりと掴んで、石階段の上へと引っ張った。途端に、さっきまで俺がいたところは、真っ白くなり、ウジが湧く腐敗した空間となった。それと同時に恐ろしいまでの悪臭が辺りに漂った。
「あいつの強さはまだ未知数だが、これだけはいえる。絶対に近づくな!! 俺は逃げるぜ!!」
オニクボが二階へと駆け上がって行く。
俺は神聖剣を構えて、クラスド・エドガーへ突撃した。
その時、俺は右肩に鋭い痛みを覚えた。
右肩辺りのワイシャツがいつの間にか大きく破れていて、白い煙が直に肌に当たっていたのだ。
「つつつつつーー……痛ってえええ!」
俺は顔をしかめて、二階の階段を上がる。
だが、二階の階段上に巨大な腐敗した象のような獣が佇んでいた。
象はノシノシと、俺に接近してくる。
俺は軽いステップで、逆に相手に素早く近づくと、神聖剣でまず長い鼻を切り裂く。それから、巨大な象が暴れ出したので、後しろへ空中で一回転してから、鋼雲剣を放った。
「鋼雲剣!!」
光の爆速は全て、象を貫通する。
腐敗した巨大な象がぶっ倒れた。
それと同時に周囲に白い煙が充満した。
「ふうーっ」
俺は苦しい息でも急ぎ。階段を上がり、踊り場へ出た。
「うん??」
二階への廊下は今にも静かに腐り落ちようとしていた。
足場がかなり悪い。
だが、荘厳な謁見の間への大扉はすぐそこにあった。
俺はジャンプして、大丈夫そうな足場へと着地しては、それを繰り返した。謁見の間の大扉までくると、神聖剣で扉を破った。
「やった! ここまで来れたぞーーー!!」
けれども、玉座には……暴君クラスド・エドガーの姿はなかった。
「奴は……祭壇にいるぞ。鬼窪くん」
「?? その声はオニクボ?!」
振り向くと、オニクボが左腕を真っ白にしながら、佇んでいた。
「ははっ! 俺としたことが、ドジっちまいやがった……」
「え? え?」
「祭壇にいる……。過去にクラスド・エドガーと呼ばれた化け物がな……」
「ば、化け物??」
「それは、会えばわかるってもんだぜ。……すまんが、俺はクラスド・エドガーとは二度と会いたくないんでな。お前たちを道案内だけしてやることにした……ついて来い」
「ああ……」
暴君クラスド・エドガーが化け物??
一体……??
俺は謁見の間から、オニクボについていき今度は祭壇へと向かった。
床がもろくなっているけど、オニクボは安全な足場だけ選んで跳躍して着地いく。俺もそれに習った。
ここは、広大なトルメル城の二階だが、オニクボは獣を瞬殺しながら一階へ降りていった。獣にも髑髏のナイフの猛毒は効くようだ。
オニクボは一階へたどり着くと、豪奢な廊下を突っ走り、広い大聖堂へと入る。そのど真ん中を指差した。
「ありがとな。オニクボは……これからどうするんだ?」
「さあな……。お前の味方が来たら、全員道案内してやるよ」
「ああ、そうしてくれ」
俺は大聖堂の床にぽっかりと開いた地下への石階段を降りていった。中は足元が見えないくらいに、薄暗い。階段を慎重に降りていくと。やがて、小さな祭壇を見つけた。トルメルの国旗が両端に幾つも立ててある。その奥にそれはあった。
地下にある全てのロウソクが急に灯った。その明かりに照らされた小さな祭壇の前に……この世のものとは思えない。
巨大な蝿が佇んでいた。
「な!? なんだ! この大きな蝿は??」
ふしゅーーー、と巨大な蝿が大口を開ける。
「あ、あれが、クラスド・エドガーなのか??」
巨大な蝿の口から白い煙が吐き出された。
「避けろ!!」
「う、うわ!!」
俺は白い煙を躱すため。横に飛ぼうとしたが、オニクボが俺の右肩をがっちりと掴んで、石階段の上へと引っ張った。途端に、さっきまで俺がいたところは、真っ白くなり、ウジが湧く腐敗した空間となった。それと同時に恐ろしいまでの悪臭が辺りに漂った。
「あいつの強さはまだ未知数だが、これだけはいえる。絶対に近づくな!! 俺は逃げるぜ!!」
オニクボが二階へと駆け上がって行く。
俺は神聖剣を構えて、クラスド・エドガーへ突撃した。