第262話 アナザー 二人の高森 その70
文字数 745文字
だから決めた。
この世界での俺の執着。
今は角田先輩以外に考えられない。
先輩に出会ってから学校に行くのが楽しくなった。
菊留先生と超人クラブのメンバーに会うのもとても楽しい。
俺の居場所ができた。ボッチでなくなった俺。
もう迷わない。俺は先輩が好きだ。
だから、なんどアナザーな世界に迷い込もうと、もう一度、角田先輩の命の輝きを求めて俺はこっちに帰ってくる。
絶対にこの温もりを忘れない。
腕に力がこもった。
「ちょっと、高森、苦しい」
あまりにも強く抱きしめていたため、息もつけなかったのか、角田先輩は苦し気に眉根を寄せた。
「こらっ、高森、いいかげん角田から離れろよ。顔が赤くなってる」
佐藤先輩にたしなめられても俺は角田先輩から離れたくなかった。
うまく自分の心をしばりをつける事ができたのか。自信がない。
「嫌です。俺には先輩が足りません」
「あのさぁ。お前、今、ラブシーン演じてるって気づいてる?」
「えっ?ラブシーン?あっ」
その言葉にドキッと心臓がはねた。
急激に体温が上がった気がする。
顏が熱い。
「あはははっ、ほんとだ。そうですね……コレ、ラブシーンですよね」
「気づいてなかったのか。この天然小悪魔。見てるこっちが恥ずかしいわ」
ほんとにそうだ。
先輩に抱きついているこの状況はラブシーン以外の何物でもない。
俺は赤面して、そっと角田先輩から離れた。
先輩は「はあーっ」と大きく深呼吸して言った。
「あーっ、驚いた。高森、いきなり、抱きつくなよ」
「すみません。でも俺、おかげでこっちに帰ってこれそうです」
真っ赤な顔してこっちを見ている智花先輩と呆れた表情の佐藤先輩。
でも、先生は笑ってなかった。
この世界での俺の執着。
今は角田先輩以外に考えられない。
先輩に出会ってから学校に行くのが楽しくなった。
菊留先生と超人クラブのメンバーに会うのもとても楽しい。
俺の居場所ができた。ボッチでなくなった俺。
もう迷わない。俺は先輩が好きだ。
だから、なんどアナザーな世界に迷い込もうと、もう一度、角田先輩の命の輝きを求めて俺はこっちに帰ってくる。
絶対にこの温もりを忘れない。
腕に力がこもった。
「ちょっと、高森、苦しい」
あまりにも強く抱きしめていたため、息もつけなかったのか、角田先輩は苦し気に眉根を寄せた。
「こらっ、高森、いいかげん角田から離れろよ。顔が赤くなってる」
佐藤先輩にたしなめられても俺は角田先輩から離れたくなかった。
うまく自分の心をしばりをつける事ができたのか。自信がない。
「嫌です。俺には先輩が足りません」
「あのさぁ。お前、今、ラブシーン演じてるって気づいてる?」
「えっ?ラブシーン?あっ」
その言葉にドキッと心臓がはねた。
急激に体温が上がった気がする。
顏が熱い。
「あはははっ、ほんとだ。そうですね……コレ、ラブシーンですよね」
「気づいてなかったのか。この天然小悪魔。見てるこっちが恥ずかしいわ」
ほんとにそうだ。
先輩に抱きついているこの状況はラブシーン以外の何物でもない。
俺は赤面して、そっと角田先輩から離れた。
先輩は「はあーっ」と大きく深呼吸して言った。
「あーっ、驚いた。高森、いきなり、抱きつくなよ」
「すみません。でも俺、おかげでこっちに帰ってこれそうです」
真っ赤な顔してこっちを見ている智花先輩と呆れた表情の佐藤先輩。
でも、先生は笑ってなかった。