第2話 憧 れ
文字数 626文字
～5月(2年生)、昼の大学～
あ、フジイさん。
今日は1人？
はい、
キタジは撮影に出かけてて。
今年、どうする？
行きたい！行きたい！
行きたい！行きたい！
あんたを連れて行くかどうかは、
これからの心がけ次第だからね！
もう、遅刻しないって・・・
まだ、2か月も先だけど。
(！！)
ミヤシタくん？
あ、この間はどうも。
やっぱりミスコン、ダメですか？
ごめんね。
(！！)
ん、あれッ？
フジイさん？えッ？
(？)
(？)
知り合い？
いえ、
フジイ・・・サヤさん・・・ですよね？
あ、はい・・・
やっぱり！！
でもどうしてここに？月美でしたよね？
撮影ですか？もしかしてミス聖南の撮影とか？
あ、オレ、ここの写真部のミヤシタっていいます。
ミスコン実行部に同行して参加者を集めてます。
フジイさんと同じエスアール(フィルム一眼)使ってます。
去年観た「鼓動」に感動しちゃって、えと、あの、
(！！)
オイ、息継ぎ、息継ぎ！
ミヤシタは昨年、
サヤの作品「鼓動」に感銘を受けた1人であった。
じゃあ、
コジマさんがエスティセブンを借りた相手って、フジイさん？
うん。
実はオレ、
フジイさんに憧れてエスアール買ったんですよ。
憧れてって・・・
・・・
私、あの後
「鼓動」見せてもらったよ。
(！！)
えェ～！！いいなァ～。
今度、見てみる？
本当ですか？よっしゃァ～！！
あいつ、
色んなとこチョッカイ出し始めたな。
別にいいじゃない、それくらい。
次は自分、
って思ってんだろ？
思ってない！！！
・・・
