第11話 的外れ武器談義(詳しくない!)

文字数 866文字

今回は武器の話なので、苦手な方はご注意下さい!詳しい方もご遠慮下さい!作者は詳しくないけど、自戒を込めて書いています。
結構知られてると思うけど、当時主流だったマスケット銃は、まず狙ったところに当たらない。オスマン軍の強さはその火器の利用にあるというのは異論の無いところだな?
そうですね、当時騎兵が主力だったヨーロッパ諸国の軍に対して、銃器を持った歩兵の大量投入がオスマン軍の得意技です。コンスタンティニエの攻略には、かの有名なウルバン砲が使われました…全長8メートル、砲丸の重さ500キロという重量級。
銃器は標的を正確に狙う目的ではなくて、一斉射撃するために使用する。それなのに作者はこの時代の話に「狙撃手」を登場させたことがある。大失敗だな。
まあ…仕方ないですよね。お詫びと訂正をして下さい。この頃個別撃破には、擲弾を用いていました。つまり火薬弾を腕力で投げつける訳です。俺もこれなら少しできます。
何でこの時代の銃が狙撃に向かないかと言うと、砲身に“旋条”(ライフリング)が無いからだ。施条っていうのは、螺旋状の溝のこと。ボ○ド映画のシンボルにもあるだろ、銃口から覗くとギザギザになっている。
銃弾が溝によって旋回して発射されるので、ジャイロ効果(自転軸が安定する)で直進性が高まるんですよね。施条が無いと、空気抵抗でふらふらしたり、つるっと滑る感じです。
大砲は施条をつけるのが難しいんだ。弾頭のリベットと噛み合わずに、発射威力が落ちる。正確性は上がるんだがな…“ライフル銃”が主流になるのは、十九世紀後半だ。
この、施条を刻む技術というのが、なかなか高度なんですよね。ライフリングの考え方自体は十五世紀頃から有ったようなんですが、大量生産に至るまでは、万力やプレス、ブローチやマンドレルなどの加工機械が改良されるのを待たなければなりませんでした。
工業技術の進歩と、武器の発達は協働歩調だよな、やれやれ…アメリカ独立戦争も武器開発に拍車をかけた。
ライフル銃の導入によって、火薬の合成も変わってくるのですが…その話は『火約』に譲ります!
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