第104話  白竹美優視点。 二人きり

文字数 3,248文字

嗚呼。これで安泰だわっ! 後はもうあなた達にお任せよ!


ようやく我が家にも三代目の新しい生命の息吹が……芽生えるのよ!

おい、麻莉奈よ。そろそろ行こうじゃないか。
少女だったと……いつの日か、思うときが来るのさ~~~


 ママはそう言い残してじいじと一緒に出かけてしまいました。

 残されたのはコテツと、素っ裸の魔優でし。

ど、どうしよう魔優……

もうっ! ああいう時は察してよ!

お母さんには正直に言っても怒るだけじゃないの。

ごめんなさい。美優は空気の読めないダメっ子でし。

はぁ……もういいわっ。


言い過ぎた……

また魔優の服がやられちゃったのです……

もう何回目なのかキリがないわよ。


じゃあどうする? コテツ連れて蓮くんの家にいく?

まぁ別に、蓮くんに喋って、口裏合わせて貰ってさ、行かなくてもいいし。

え?
…………どうせなら行く?

はい。行きますっ!


えっと、普通にお喋りしたいですし……

私はどうしようかな……


魔樹で行くね。リミットも迫ってるし。

はひ! 分かりました。準備しまするです!
本当はリミットも余裕があるけど、サイクルは崩したくないし、魔樹でいくのが色々と正解。


 ※



こてつ~。あんま走らないでね。

母さんが散歩の時に走らせ回るから、クセがついちゃってるのかも。



 家を出る前、蓮くんには事前に連絡しておきました。

 「別に全然OKですよ」と返事が帰って来たので、コテツと一緒に黒澤家にお邪魔しにいきます。

ねぇ美優。私は凛ちゃんと遊ぶね。
え? どうして? みんなで遊ぶのです。
そうなの? 蓮くんと二人っきりの方が良くない?
ええっ?

こんな機会滅多にないかもだし、時間もたっぷりあるし……

お母さんの言う通りになってもいいじゃない?


あふ、しょんなこと。ぜんぜん考えてなかったのですよ!

凛ちゃんと何処か出かけようかな~

ま、蓮くんは頼んだわよ。

魔樹ぃ……

 魔樹がそんな風に言うから、妙に意識しちゃうじゃないですか。


 もし魔樹と凛ちゃんが出かけちゃったら……


 本当に蓮くんと二人っきりで、時間もいっぱお……

ど、どうしよう。そんなことになれば……


二人っきりになった瞬間、迫られちゃったら、受け入れるしかありませぬ。

くくっ、エロいこと考えてるわね。
どうも。お邪魔しますのですっ!

こんちわっ。

美優おねえちゃん。魔樹おにいちゃん! コテツもいらっしゃい!

ごめんね朝早くから。

いやいや、構わねーけど。

ママさんにも参ったなほんと。

 蓮くんの家。実は初めて入るんですねぇ。

 黒澤家ファミリーが(ももとまろ含む)で迎えてくれると、リビングへ案内してくれました。


 広いリビングにコテツを放すと、早速ももまろちゃん達と匂い合っておられます。

 オスとメスですけど、姉弟ですからねぇ、すぐにじゃれあってました。

という訳で、母さんには、そーいう仲になった。といって欲しいんだけど。
そりゃ構わないけどさ、正直に言ってもダメなの?
しょれが……

分かってくれないから困るのよほんと。


OK。了解だ。

二人がその方が良いというのなら、俺も協力するよ。

ねぇ。何のおはなし?
ママにも困ったな。って話だよ。

 華凛ちゃんの質問にドキっとしたけど、蓮くんはサラっと答えます。


 でも良かった。これでママも納得してくれるだろうし、後は適当に「ヤリました」と言えばいいのです。

ねぇ華凛ちゃん。またゲームやろうよ。

わーい! 最近お兄ちゃんやってくれないから、やりたい!
お前……ったく魔樹もほんとに好きだな。
蓮くんは?
あ、俺さっきまでパソコンで色々やってて。
わぁお、私も見ていいですか?
はい! 全然構いませんよ。俺の部屋です。

 普通に蓮くんの部屋に招かれました。

 リビングには魔樹と華凛ちゃんが残ってゲームをしてるようですね。


 だけど二人っきり。というわけにはいかず、ももまろちゃんやコテツまで一緒に付いてきてしまいました。

 パソコンに映ってるのはテキストページなのですね。

 どうやらネット小説の編集をしているみたいなのです。

わぁ……いっぱいある!

めちゃ小説書き溜めてるじゃないでしか。


いっぱいあるならどんどん更新しないの?

そうしたいのは山々なんですが、ストックが無いと焦っちゃうんですよね。

直前になって書き直したりもしますし、精神的余裕が無いとダメなんですよ。

ああ、蓮きゅんの部屋。

かすかに匂う、蓮きゅんのにおい……

この★マークは何ですか?
ああ、これはエロシーンというか、そーいう話です。

んまっ。次回じゃないですか!

ど、どんなお話なのです?

こ、これは……次号を待てとしか……
みたい。みたい。みたいでしっ!
いいですけど……ああもう、めっちゃ卑猥なんで。これが……

 蓮くんと場所を交代すると、早速パソコンを操作しまする。

 すると、冒頭から破廉恥なお話になってて、思わず蓮くんに向き直ります。


 だけど蓮くんは「恥ずかしいから画面を見ないです」とか言いながら、わんちゃん達と戯れてるじゃないですか。


 

自分の書いたエロシーンを、目の前で見られるというのは、非常に恥ずかしいっすね。

 今回のは今までの隠れエッチではなく、オープンでした。

 すんごい恥ずかしくて、だけど物語的には凄く幸せなシーンなのではないでしょうか。


 主人公である女性の気持ちが、とても伝わってくるラブシーンなのだと解釈しました。

良かったです。

ず~~っと、ヒーローとこんな関係になりたかったんですもんね。

そうなんです。

だけど、ここからが問題なんですね。


主人公は自分の未来への規定時事項を破った。

それがどういう事なのかを思い知ることになりますが……


これはヒーローも主人公も覚悟の上なんですね。

お互いが素性を隠したまま、同じ道へと進もうとするんです。

 こういう時の蓮きゅん。好き。

 小説のお話になって、真剣に答えてくれるし、まるで小説のヒーローみたいに……


 口調も一緒なのですよ。

 そんな時、お兄ちゃんと声がしました。

 男の子の声だったので、凛ちゃんです。男の子に変わっちゃったんですね。

お兄ちゃん。魔樹お兄ちゃんとお外行っていい?

本当は、綾ちゃんや虎ちゃんとも遊ぶんだっ!


こんな朝早くから? 構わないけど……

わんちゃん達も連れて行って、散歩がてら、その辺でも行ってみようかなって。

あふっ。そんなことになれば……

蓮きゅんと二人っきり。


二人っきりになるということは、ママの言う通りに事が進んでも……

それなら俺達も行こうか? 散歩ついでにペットショップに行ってもいいし。
え?
おっと

あ、美優。

そういえばさ、蓮くんに見せたい絵があるって言ってなかった?

へ?
美優! 読みなさい!
 あの変な顔は……読めってこと?
うんうんっ! 蓮くんに見てもらいたい絵があるのですよ。

そうなんですか? 分かりました。

凛。魔樹。気をつけて行ってこいよ

大丈夫だって。私に任せて。

さすが魔樹お兄ちゃんだ。


じゃあ行こう! ももまろ。コテツも散歩しようねっ!

 すると魔樹と凛ちゃんは、あっという間に家が出て行っちゃった。

 わんちゃんもいなくなって、一気に静かになっちゃう。


 

はぁ~~うう。

本当に二人っきりになってしまわれました。

えっと、何の絵を見せてくれるんです?

 そんな絵なんてありません。

 だけど、ここは蓮くんに色々と見せてあげますね。



 ああ、どうしよう……本当に二人きりになっちゃって、めちゃ緊張してきました。

平常心です。クールを装うのです! 

じゃないと、いつもエッチなことを考えてると思われたく無いのです!

 嗚呼、でももし……万が一。そんな事に発展してしまえば……


 こんな事なら、来る前にシャワー入って来れば良かったのでし。

 ああ、お馬鹿。美優のお馬鹿なのでし。

で、でも……もし蓮くんがそのままの方が良いと言われた場合を考えたら……

実はそーいう匂いフェチ。それならこのままでいいんですよね?


ううん! そんなの絶対恥ずかしいのでし。

も、もし、そんな出来事に発展するなら「シャワー」借りよう。そ、それが一番いいよね。

美優ちゃん……

凄まじく変化する顔に、何考えてるかわかんねー。


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登場人物紹介


 ★登場人物でも若干のネタバレを含みます。第一部からお読みいただきますようよろしくです。

 ★逆に第二部の登場人物を先に読んでから、第一部をお読み頂きますと、別の意味で楽しめます。

 

 ★読者視点は神視点。登場人物の心の声も聞こえます。(フキダシの色がこの色)

 ★ 黒澤 蓮 くろさわ れん


 本編の主人公。高校一年

 男女入れ替わり体質。
 
 弟の凛と共に、新天地で新たに生まれ変わろうと、楽しい学校生活を送ろうとする。友人作りに重きを置き、人との付き合いにはとても慎重である。


 自分自身の事よりも、仲間の為ならば凄まじく有能になる。

 ★ 白峰楓蓮 しらみね かれん


 蓮の女性の姿。類稀なる美少女だが本人にはあまり自覚がない。


 外部には黒澤家の親戚(蓮の姉)となっている。

 楓蓮では世間との関わりあいを最小限にしてきたが、徐々に一人の女性として目覚め始める。

 

 自分を理解してくれる人間が増えるたびに楓蓮は飛躍的に成長してゆく。  

 ★ 黒澤 凛 くろさわりん


 小学校六年生

 男女入れ替わり体質。

 

 兄である蓮を慕い、とっても素直で女の子のような性格。
 ことある毎に兄に甘えてしまい、いつまで経っても、子供のままなので、蓮は凛の将来をとても心配している。

 

 二部中盤で凛オンリーの章があります

★ 白峰 華凛 しらみねかりん


 凛の女性の姿。

 外部との接触が無いので、彼女の存在を知るのは黒澤家の秘密を知るものだけ。

 楓蓮と違い、おしゃまさん。

★ 黒澤 玲斗 くろさわ れいと

★ 白峰 麗華 しらみね れいか


蓮や凛のお父さん。ただいま遠方で仕事中。

麻莉奈や平八。ティナとは大親友。


後半から再び登場します

★ 美神聖奈 みかみせいな


 高校で蓮と同じクラスとなる。実は小学四年生までの幼馴染。

 容姿端麗。成績優秀。運動神経抜群。リーダーシップ抜群。お金持ち。


 高校当初から蓮と関わりを持ち、お互いに影響されてゆく。無二の親友?

 記憶喪失だったが、徐々に昔の事を思い出してゆく。


 二人目の主人公。

★ 平八 へいはち 


 聖奈専属の運転手。

 黒澤家の秘密を知っており、蓮の親である麗斗(れいと)とは旧知の仲

 おっぱい職人。ツイッタのフォロワーは10万以上の有名人。

 作中でも最強だと言われるが……

★ 白竹 美優 しらたけ みゆう

 

 男女入れ替わり体質

 蓮と同じクラスとなる。ピンクの髪が目立つ美人。とても内気で、語尾が変になる。

 自分の家の喫茶店で働いている事になっているが、実は魔優と入れ替わっている

 歌が上手く、全国でも有名な絵師でもある。(エロ同人が本業)

 

 三人目の主人公。 

★白竹 美樹 しらたけ みき


 白竹美優の男性の姿。

 外部では白竹魔樹と名乗っているので、彼を知るのは家族と秘密を共有する人のみ。

 主に喫茶店で厨房担当したり、サイクルの都合上、学校でも魔樹として振舞う。

 男の子の身体で遊ぶのが大好き

★白竹 魔優 しらたけ まゆう


 男女入れ替わり体質。

 外部では白竹美優と名乗っているので、彼女を知るのは家族と秘密を共有する人のみ。

 主に喫茶店で接客担当。サイクルの都合上、学校でも美優として振舞う。

 心の中は女の子なので、こちらが真の姿となる。

 四人目の主人公

★白竹 魔樹 しらたけ まき


 魔優の男の姿。外部に知られているのは魔樹である。

 蓮の隣のクラスで、常にクール。成績も良く、空手や合気道を習得。

 学校内では魔樹王子と呼ばれるほどモテる。


 自分の家の喫茶店で働いている事になっているが、実は美優と入れ替わっている

 乙女ゲー大好きのツンデレ。

★白竹 麻莉奈 しらたけ まりな


美優。魔優の母。入れ替わり体質。


とてもピアノが上手く、蓮はプロの犯行だと断定。

双子の母だけあり、とても美人だが色々とヤバい人。

男の姿は、でかい上にマッチョらしい。


★ じいじ


 白竹家のおじいさん。喫茶店のオーナー。

 小太りでツルっぱげ。チョビ髭が可愛い。

 厨房担当で楽しい事があると、その場でクルクル回りだす。

★ 染谷龍一 そめやりゅういち


 男女入れ替わり体質。

 蓮と同じクラスとなり、前の席という事で付き合い始める。

 わりと積極的で、クラスでも人気がある。

 楓蓮に一目惚れし、ずっと彼女を追い求める。

 オムライサーでありポニテマニア。

 

 五人目の主人公

★山田 龍子 やまだ りゅうこ


 龍一の女性の姿。

 楓蓮を追って同じ喫茶店で働く事になる。全国でも有名な山田組の人間。

 ケンカが強く、蓮も認めるほど。

 楓蓮に近づく男を排除しようとする俺っ子。

★山田 虎子 やまだ とらこ


男女入れ替わり体質。龍一の弟(妹)

全国統一を夢見る女の子。既にチームを結成しており、チームヴァルハラと名づける。

口調はキツいが、兄弟には頭が上がらない。

デコトラならぬデコチャリで街中を暴走する。

★染谷 翔一 そめや しょういち 


男女入れ替わり体質。龍一の兄(姉)

龍一が恐れる唯一の兄貴。百人でかかっても勝てないらしい。

ただいま、新婚生活真っ最中。

★染谷 桜 (そめや さくら)


 翔一の奥さん。普通の人間。

 とても清楚で大人しそうな美人だが染谷三兄弟は彼女に対し頭が上がらない。

 翔一を女らしくする為、日々調教中。

★百済 紫苑 くだら しおん


 高校二年。軽音部。実家はソッチ系統の百済組。

 楓蓮達と一緒に喫茶店でバイトを始める。関西弁ちっくな喋り方だが、とても優しく後輩想い。

 蓮の同じクラスである、米山まゆこと、坂田沙織は小学校からの付き合い。

 マイブームはマジョリーナちゃん(ミニチュアダックス)を可愛がる事。

★坂田 沙織  さかた さおり


 高校一年。蓮と同じクラス。

 いつもニコニコ。おっとりとした口調でマイペース。

 紫苑と同じ軽音部。ベース担当。

 親が犬のブリーダーで楓蓮に二匹のダックスを譲る。

★ 西部

 蓮と同じクラス。

 事あるごとに蓮に絡んでくるが、その目的は聖奈や美優と接点が持ちたいが為である。

 ツイッター名では「モントゴメリー」。おっぱい職人を神と崇める。

★真鍋

 蓮と同じクラス。西部の友達。

 頭は良く、テストでも上位だが、彼もおっぱい職人を神と崇める。

 ツイッター名は「穴バースト」

★米山 まゆこ (だんじりバージョン)


 蓮と同じクラス。坂田とは昔からの親友で、紫苑は先輩に当たる。

 魔樹王子にベタ惚れてしまい、蓮に紹介してもらえるよう頼んだ。

 バスケ部所属。一年なのに相当の実力を持っている。

★ 三輪 加奈子 みわ かなこ

 

 蓮と同じクラス。坂田沙織の友達で幼稚園からの付き合い。

 男の子同士がホニャララするのが好き。

★ 清原 愛美 きよはら まなみ


 魔樹と同じクラス。米山まゆこと中学時代からの付き合い。

 ちなみに魔樹王子と呼び出したのはこの子。

★ 梶谷


 蓮と同じクラス。西部の友達で小学生からの付き合い。

 バスケ部所属。一年でレギュラー筆頭。

★高坂


蓮と同じクラス。梶谷の友達。

ギャルゲーのアイドルプリンセスをこよなく愛する男の子。

★ 鼻


楓蓮が命名。

その昔、蓮にケンカ売ってきたり、美優をナンパしたり、ろくでなし男であったが楓蓮や龍子にボコられる。だが楓蓮に鼻を治してもらったと勘違いしている。

楓蓮に殴られてから、とんでもなく優秀な男へ変貌する(だがケンカは弱い)

★ヴァルハラメンバー 


 只今メンバーは八人。

 虎子率いるチームヴァルハラメンバー。俗に言う不良だが、楓蓮。龍子。虎子には従順。

 実は全員イケメンレベルだが、とにかく頭も弱く、ケンカも弱い。

 NO表示されており、変なヤツが混じってます。 

 竜王 冴子 りゅうおう さえこ


 高校一年。西部曰く、彼女と美神聖奈。白竹美優を三大美女認定している。

 いつも笑顔。とても愛想が良い彼女だが……

 王二朗曰く、超危険人物。鞄にスタンガンを隠し持ち、女の子を襲うらしい

★ 播磨 王二朗 (はりま おうじろう)


 高校一年。竜王冴子と共に登場。190センチの巨漢であり極道顔。

 とてもじゃないが高校生には見えない容姿に、シルエット姿となっている。

 警官とエンカウントすると、ほぼ職務質問されてしまう。

 ゴリラのモノマネが神がかっている。

★竜王 将哉 りゅうおう しょうや


 萌ゴリと共に現れた男性。とてもイケメンだが萌にナンパーマンであると暴露されてしまう。萌は恋人だと告げるが……楓蓮は最初から将哉を警戒する。 

★稲坂 萌 いなさか もえ


 楓蓮が早朝マラソンに出かけた際に知り合った女性。

 巨漢で筋肉質なので、楓蓮は男だと勘違いするほど。

 とても気さくでしゃべりやすい印象を受けた萌ゴリ。ちなみにラッキースケベ体質。

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