第2話 (番外編・笑いも嗤いも出来ない話)笑いも嗤いも出来ない二人の大統領
文字数 3,651文字
2021・1・10
就任当初は型破りで面白い人だった。
そんな一人目の大統領は、そう、トランプ大統領である。
Make America Great Again.
何とユニークで格好良いフレーズだろう。
アメリカ国民ならずとも政権発足当初のトランプ大統領を、何とユニークな大統領だと、笑えずとも嗤って受け入れた人は少なくない筈。
それが時を経る毎にトランプ大統領に対して喜怒哀楽の内「怒」と「哀」の感情しか持てなくなり、遂には米国史上最悪の事態を引き起こさせた悪の象徴に成り下がった彼。
メキシコとの壁設置。
イランとの核合意の破棄。
パリ協定からの離脱。
TPPからの離脱。
挙げ句の果ては議事堂で死者を出してしまう凶事を誘発させてしまった彼。
思えば深い考えも無くオバマ遺産を破壊しただけで、目立つパフォーマンスに終始しただけの4年間だった。
アメリカ大統領として史上初めて北朝鮮の代表と会見したものの、何の成果も得られずに水面下では彼等の核開発推進を許してしまった。
そんな彼の責任は軽くない。
それなのに彼は全く懲りていないようだ。
ツイッター社にアカウントを永久凍結されても、新しいプラットフォームを立ち上げると息巻き、敗北宣言こそしたものの来たる1月20日の新大統領就任式には欠席の模様。
それを受けたバイデン氏はその事を歓迎する意向で、「彼は国家の恥だ。彼が来ない事は良い事だ」、と、コメント。
逆にペンス副大統領に対しては「出席してくれれば名誉」、とも駄目押ししている。
下院議会では残り僅か10日間の任期しか残っていないトランプ氏を断崖訴追するらしい。
何でも「即刻辞職しなければ」断崖訴追するのだそうで、もし可決されればそれこそ史上最悪の大統領の汚名は免れない。
ペンス副大統領を始め主だった側近や大臣達にもソッポを向かれ、中にはほんの僅かな任期なのに辞任者迄出る有様。
最早裸の王様状態である。
米国内の分断を煽り保護主義へと傾注して行った彼。
してみると彼は、
Make America Great Again.
アメリカを再び偉大にではなく、
Make America Separation Again.
アメリカを再び孤立に導いたのではないか。
そんな彼と最も仲が良くドナルドなどと、ファーストネームで呼び習わし親密な関係を築いていたのは、たった1人何処だったかアジアのと或る島国のあの首相たけだった。
今にして思えば、戦後日本同様枢軸国として汚名を受けた身でありながら、ドイツ・メルケル首相の態度は立派だった。
手揉みしながら媚び諂う事しか出来ないアジアのと或る島国のあの首相とは違い、最後迄トランプ氏を突っぱね続けた。
誠に頭が下がる。
それに引き換えアジアのと或る島国のあの首相は接待ゴルフの最中、そう言えばバンカーの坂を転げ墜ちていたっけ。
何とも恥ずかしい。
笑う事は出来ないが、アジアのと或る島国のあの首相に限って言えば嗤いは出来る。
が、トランプ氏に到っては、笑う事は疎か嗤う事さえ出来ない。
彼に於かれては一刻も早くアメリカ国民の為に辞任して、彼等が笑顔を取り戻せるようにして上げて欲しい。
アメリカ国民に笑顔を届ける為にトランプ氏が出来る事は、最早辞職のみである。
彼にはダグラス・マッカーサーが退任した際の、あの潔い言葉を贈りたいと思う。
「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」、と。
また選挙戦から就任当初国民に大歓迎された二人目の大統領は、お隣りは韓国の大統領文在寅(ムン・ジェイン)氏である。
選挙戦当時、
ムーン・ジェ・イン、ムーン・ジェ・イン、
と、ユニークな振り付けのダンスで韓国の国民に笑顔を振り撒いた。
そして国民もまた笑顔で答えた。
それが今や1年以上も任期を残していると言うのに、レームダック化が止まらない。
最早韓国内で文在寅氏の名を出しても、笑うどころか嗤う人さえ居ないだろう。
2015年の日韓従軍慰安婦合意を破棄しようとしたり、或いはGSOMIAを破棄しようとしたり。
ツートラック政策なる幼稚なアプローチで反日を盾に支持率向上を狙った彼だったが、打ち出した対日政策総てが悉く失策となった。
国家情報院が死力を尽くして締結したGSOMIAも、韓国外交部の官僚達が命を削って合意に漕ぎ着けた日韓従軍慰安婦合意も、卓袱台をひっくり返すようにして覆した文在寅氏。
彼もまたオバマ・レジェンドをひっくり返したトランプ氏同様、前大統領朴槿恵氏の対日政策での功績をひっくり返したかっただけなのでは、と、言われても仕方がない。
そんな最悪の日韓関係を彼の政権は創出する事になってしまった。
そうして現実を見ずに見果てぬ夢を追い掛けた挙げ句、対日政策同様に検察の解体と言う理想だけが先走った机上の空論を実現しようとして、彼はまた手痛いしっぺ返しを喰らった。
ユン・ソクヨル検事総長に2ヶ月の停職処分を言い渡したのに、異例の司法判断で停止処分になり、遂には謝罪に迄追い込まれてしまう。
思えばタマネギ男ことチョ・グク氏のスキャンダルで、検察改革は初期段階で躓いていた。
剥いても剥いても出て来るスキャンダル。
そこから付いたニックネームだが、チョ・グク氏の妻は今般7年の実刑判決を受けた。
北朝鮮との融和路線に於いても然り。
トランプ氏との橋渡し役として、言いように金正恩氏に利用されただけではないのか。
今や文在寅氏本人の不支持率は支持率を大幅に上廻り、彼の率いる政権与党の「共に民主党」が28.6%の支持率なのに対し、最大野党「国民の力」の支持率が32.5%と逆転を許してしまっている状態。
最大の要因は収監していた前大統領の朴槿恵氏をコロナ感染拡大で放免した事にあるらしいが、支持率の低迷はそれだけではあるまい。
新たに任命した政権閣僚等の泥沼のスキャンダル劇も、人気の低迷に一役買っている。
そして文在寅氏に止めを刺したのが、ソウル地検の下した今般の日本政府に対する従軍慰安婦への損害賠償判決である。
その事の真意が韓国の検察を始め、司法関係者全体から彼がノーを突き付けられたのでは、と、そう勘繰るのは私の妄想なのだろうか。
何となれば仮に司法当局が主権免除の排除を訴えた処で、実際に日本大使館の敷地や建物の差し押さえが不可能な事は、判決を出した当のソウル地検が1番良く分かっているからだ。
つまり文在寅氏が何もせずに指を銜えて静観していたのでは、日本だけでなくアメリカが黙ってはいないし、かと、言って、その判決を覆すような動きをすれば危機的水準に有る韓国内での支持率がもう一段低下する事になる。
尤も司法に直接手は出せないし、時間を稼ごうにも日本政府は控訴しないと断言しているのだから、文在寅氏の打てる手は限られている。
これも私の推測に過ぎないが、たとえば従軍慰安婦訴訟団の背中を押したのが最大野党「国民の力」だとしたら、政権が交代しない限りはより良い判決を求めて控訴もしないだろうし、現在の韓国政府が日本政府の代わりに賠償金を払うと言っても応じないだろう。
つまりこの件に関して文在寅氏はアメリカの逆鱗にふれても指を銜えて見守るか、或いはアメリカに言われるがまま日本政府を擁護する立場に廻るかのどちらかしか方途がないのだ。
どちらにしても文在寅氏は行き場を失う。
日本政府にしても結果次第では韓国駐在大使や外交官を日本に帰国させるだろうし、また日本駐在の韓国大使を強制帰国させる筈だ。
その覚悟が出来ているからこそ、日本政府は控訴をしないと断言したのだ。
仮にそうなったとしても文在寅氏とは違い、日本国内では政府の支持率も総理の支持率も逆に上がるだろう。
悪いのは絶対的に現在の韓国政府だからだ。
それに日本の外務省も事ここに到っては、文在寅政権とは話し合う気がないように思う。
韓国全体が次期政権を心待ちにするように、日本政府も次期政権としか交渉しない筈。
前述のようにもしこれが司法当局の必勝を期した文在寅氏への無想転生(ケンシロウがラオウを倒した必殺技)だとしたら、これが最後の一撃となるだろう。
北斗の拳で言うとラオウ昇天のシーンだ。
何れにしても文在寅氏は退くしかないと思うのだが、最期の時迄足掻くのだろうか。
どうか韓国と日本の国民が笑顔を取り戻せるように、彼には1日も早く辞職して戴きたい。
そして文在寅氏には潔いラオウの最期の言葉を贈りたい。
「我が生涯に一片の悔いなし」、と。
潔く退いて欲しい。
とは言え今後二度と文在寅政権下で起きた間違いが起こらないように、日本政府も日本国民も、韓国政府も韓国国民も、互いに互いの文化を認め合い、もっと互いの事を学ぼうとする努力が必要だと思う。
そして許し合い、新たな関係を築く。
そう、互いが互いに笑顔で居れるように。
切にそう願う。
就任当初は型破りで面白い人だった。
そんな一人目の大統領は、そう、トランプ大統領である。
Make America Great Again.
何とユニークで格好良いフレーズだろう。
アメリカ国民ならずとも政権発足当初のトランプ大統領を、何とユニークな大統領だと、笑えずとも嗤って受け入れた人は少なくない筈。
それが時を経る毎にトランプ大統領に対して喜怒哀楽の内「怒」と「哀」の感情しか持てなくなり、遂には米国史上最悪の事態を引き起こさせた悪の象徴に成り下がった彼。
メキシコとの壁設置。
イランとの核合意の破棄。
パリ協定からの離脱。
TPPからの離脱。
挙げ句の果ては議事堂で死者を出してしまう凶事を誘発させてしまった彼。
思えば深い考えも無くオバマ遺産を破壊しただけで、目立つパフォーマンスに終始しただけの4年間だった。
アメリカ大統領として史上初めて北朝鮮の代表と会見したものの、何の成果も得られずに水面下では彼等の核開発推進を許してしまった。
そんな彼の責任は軽くない。
それなのに彼は全く懲りていないようだ。
ツイッター社にアカウントを永久凍結されても、新しいプラットフォームを立ち上げると息巻き、敗北宣言こそしたものの来たる1月20日の新大統領就任式には欠席の模様。
それを受けたバイデン氏はその事を歓迎する意向で、「彼は国家の恥だ。彼が来ない事は良い事だ」、と、コメント。
逆にペンス副大統領に対しては「出席してくれれば名誉」、とも駄目押ししている。
下院議会では残り僅か10日間の任期しか残っていないトランプ氏を断崖訴追するらしい。
何でも「即刻辞職しなければ」断崖訴追するのだそうで、もし可決されればそれこそ史上最悪の大統領の汚名は免れない。
ペンス副大統領を始め主だった側近や大臣達にもソッポを向かれ、中にはほんの僅かな任期なのに辞任者迄出る有様。
最早裸の王様状態である。
米国内の分断を煽り保護主義へと傾注して行った彼。
してみると彼は、
Make America Great Again.
アメリカを再び偉大にではなく、
Make America Separation Again.
アメリカを再び孤立に導いたのではないか。
そんな彼と最も仲が良くドナルドなどと、ファーストネームで呼び習わし親密な関係を築いていたのは、たった1人何処だったかアジアのと或る島国のあの首相たけだった。
今にして思えば、戦後日本同様枢軸国として汚名を受けた身でありながら、ドイツ・メルケル首相の態度は立派だった。
手揉みしながら媚び諂う事しか出来ないアジアのと或る島国のあの首相とは違い、最後迄トランプ氏を突っぱね続けた。
誠に頭が下がる。
それに引き換えアジアのと或る島国のあの首相は接待ゴルフの最中、そう言えばバンカーの坂を転げ墜ちていたっけ。
何とも恥ずかしい。
笑う事は出来ないが、アジアのと或る島国のあの首相に限って言えば嗤いは出来る。
が、トランプ氏に到っては、笑う事は疎か嗤う事さえ出来ない。
彼に於かれては一刻も早くアメリカ国民の為に辞任して、彼等が笑顔を取り戻せるようにして上げて欲しい。
アメリカ国民に笑顔を届ける為にトランプ氏が出来る事は、最早辞職のみである。
彼にはダグラス・マッカーサーが退任した際の、あの潔い言葉を贈りたいと思う。
「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」、と。
また選挙戦から就任当初国民に大歓迎された二人目の大統領は、お隣りは韓国の大統領文在寅(ムン・ジェイン)氏である。
選挙戦当時、
ムーン・ジェ・イン、ムーン・ジェ・イン、
と、ユニークな振り付けのダンスで韓国の国民に笑顔を振り撒いた。
そして国民もまた笑顔で答えた。
それが今や1年以上も任期を残していると言うのに、レームダック化が止まらない。
最早韓国内で文在寅氏の名を出しても、笑うどころか嗤う人さえ居ないだろう。
2015年の日韓従軍慰安婦合意を破棄しようとしたり、或いはGSOMIAを破棄しようとしたり。
ツートラック政策なる幼稚なアプローチで反日を盾に支持率向上を狙った彼だったが、打ち出した対日政策総てが悉く失策となった。
国家情報院が死力を尽くして締結したGSOMIAも、韓国外交部の官僚達が命を削って合意に漕ぎ着けた日韓従軍慰安婦合意も、卓袱台をひっくり返すようにして覆した文在寅氏。
彼もまたオバマ・レジェンドをひっくり返したトランプ氏同様、前大統領朴槿恵氏の対日政策での功績をひっくり返したかっただけなのでは、と、言われても仕方がない。
そんな最悪の日韓関係を彼の政権は創出する事になってしまった。
そうして現実を見ずに見果てぬ夢を追い掛けた挙げ句、対日政策同様に検察の解体と言う理想だけが先走った机上の空論を実現しようとして、彼はまた手痛いしっぺ返しを喰らった。
ユン・ソクヨル検事総長に2ヶ月の停職処分を言い渡したのに、異例の司法判断で停止処分になり、遂には謝罪に迄追い込まれてしまう。
思えばタマネギ男ことチョ・グク氏のスキャンダルで、検察改革は初期段階で躓いていた。
剥いても剥いても出て来るスキャンダル。
そこから付いたニックネームだが、チョ・グク氏の妻は今般7年の実刑判決を受けた。
北朝鮮との融和路線に於いても然り。
トランプ氏との橋渡し役として、言いように金正恩氏に利用されただけではないのか。
今や文在寅氏本人の不支持率は支持率を大幅に上廻り、彼の率いる政権与党の「共に民主党」が28.6%の支持率なのに対し、最大野党「国民の力」の支持率が32.5%と逆転を許してしまっている状態。
最大の要因は収監していた前大統領の朴槿恵氏をコロナ感染拡大で放免した事にあるらしいが、支持率の低迷はそれだけではあるまい。
新たに任命した政権閣僚等の泥沼のスキャンダル劇も、人気の低迷に一役買っている。
そして文在寅氏に止めを刺したのが、ソウル地検の下した今般の日本政府に対する従軍慰安婦への損害賠償判決である。
その事の真意が韓国の検察を始め、司法関係者全体から彼がノーを突き付けられたのでは、と、そう勘繰るのは私の妄想なのだろうか。
何となれば仮に司法当局が主権免除の排除を訴えた処で、実際に日本大使館の敷地や建物の差し押さえが不可能な事は、判決を出した当のソウル地検が1番良く分かっているからだ。
つまり文在寅氏が何もせずに指を銜えて静観していたのでは、日本だけでなくアメリカが黙ってはいないし、かと、言って、その判決を覆すような動きをすれば危機的水準に有る韓国内での支持率がもう一段低下する事になる。
尤も司法に直接手は出せないし、時間を稼ごうにも日本政府は控訴しないと断言しているのだから、文在寅氏の打てる手は限られている。
これも私の推測に過ぎないが、たとえば従軍慰安婦訴訟団の背中を押したのが最大野党「国民の力」だとしたら、政権が交代しない限りはより良い判決を求めて控訴もしないだろうし、現在の韓国政府が日本政府の代わりに賠償金を払うと言っても応じないだろう。
つまりこの件に関して文在寅氏はアメリカの逆鱗にふれても指を銜えて見守るか、或いはアメリカに言われるがまま日本政府を擁護する立場に廻るかのどちらかしか方途がないのだ。
どちらにしても文在寅氏は行き場を失う。
日本政府にしても結果次第では韓国駐在大使や外交官を日本に帰国させるだろうし、また日本駐在の韓国大使を強制帰国させる筈だ。
その覚悟が出来ているからこそ、日本政府は控訴をしないと断言したのだ。
仮にそうなったとしても文在寅氏とは違い、日本国内では政府の支持率も総理の支持率も逆に上がるだろう。
悪いのは絶対的に現在の韓国政府だからだ。
それに日本の外務省も事ここに到っては、文在寅政権とは話し合う気がないように思う。
韓国全体が次期政権を心待ちにするように、日本政府も次期政権としか交渉しない筈。
前述のようにもしこれが司法当局の必勝を期した文在寅氏への無想転生(ケンシロウがラオウを倒した必殺技)だとしたら、これが最後の一撃となるだろう。
北斗の拳で言うとラオウ昇天のシーンだ。
何れにしても文在寅氏は退くしかないと思うのだが、最期の時迄足掻くのだろうか。
どうか韓国と日本の国民が笑顔を取り戻せるように、彼には1日も早く辞職して戴きたい。
そして文在寅氏には潔いラオウの最期の言葉を贈りたい。
「我が生涯に一片の悔いなし」、と。
潔く退いて欲しい。
とは言え今後二度と文在寅政権下で起きた間違いが起こらないように、日本政府も日本国民も、韓国政府も韓国国民も、互いに互いの文化を認め合い、もっと互いの事を学ぼうとする努力が必要だと思う。
そして許し合い、新たな関係を築く。
そう、互いが互いに笑顔で居れるように。
切にそう願う。