第1話 今日から高校一年生!?

文字数 1,232文字

 私の名前は高尾ナツ。
明日から高校一年生になるごくごく普通の女子高生。
なんだけど、どうも今度入学する学校は普通の学校じゃないみたいで……。

ブルルルルルル。

 スマホのバイブが鳴る。
私の親友、すみれからのリプだ。
すみれはちょうど私の家のお隣さんで、こうして窓をガラガラと開けるとベランダ越しに幼馴染の顔が拝めるという、ありがちな設定だ。

やっほー。ナツ、夜更かしは体に悪いぞー。
すみれこそ緊張で寝れないんじゃないのー?
えへへ。ちょっとあるかも。
はー、たいあっぷ学園か……、なんか聞いた話ではタレントの卵がいっぱい入学してくるらしいけど、私みたいな没個性な女子が入学したりして、場違いじゃない?
何言ってんの。ナツは自分が気づいてないだけで、オーラあるよ。私が保障する。
 すみれは本人曰く、人のオーラが見えるらしい。
私はオカルトとかそんなの信じないタイプだが、すみれはブレイクするアイドルやミュージシャンを予想するのににものすごく長けてるので、案外本当なのかもしれない。
 その時だった。ドアをノックすると同時に、私の妹ななみが部屋に入って来る。
お姉ちゃん! 大変だよ! たいあっぷ学園に白銀エリイが入学するんだって!
え? 誰?
え? 氷上の白鷺こと白銀エリイを知らない? ありえないんですけど!
ごめんねー、芸能人とか興味なくて。
白銀エリイは元ジュニアスケーターで、絶世のルックスを買われてタレントに転向した、超がつく美少女で……とにかくすごいんだよ!
 妹ななみは私の目の前にスマホの画面を突き出す。
キラキラした銀髪のロングヘアに小顔で整った顔立ちで、人類は皆平等であるという建前を否定するような容姿をしている。

たしかにやばいね。可愛い。
お姉ちゃん! サインもらってきて!
ええ?
お姉ちゃんならできるよ。何なら友達になって!
無茶言うなあ……。
大丈夫! お姉ちゃんはいい意味で空気読めないから!
あはは、確かに。
ちょっとすみれー。空気読めないに良いも悪いもないでしょ。
そこがナツの良い所でしょ。私が保障するよ。
はあ。私は圧倒的に没個性な、社会の歯車として生きるのが夢なんだけどなー。
お姉ちゃん。ダメだよ! JKってのはもっとキラキラしてないと! じゃないとなりたい自分になれないよ!
お、おう。意識高い妹を持って私は嬉しいよ。
 うーむ。妹はアニメの見過ぎだな。私はそう思った。
私は人生に特に何も求めてない。一日三食と、友達と家族と平凡な日常が用意されていればそれでいい。特にこのご時世、当たり前の生活を送ることすら困難になっている時代に人生多くを求めすぎるのは、欲張りというか罰当たりというかそういう気がするのだ。

とりあえずサインに関しては、一応頼んでみるけど期待しないでね。私はもう寝るから。
 妹を部屋から追い出すと、蛍光灯を消して私は速攻で眠りについた。
自慢ではないが、私は横になると布団だろうが床だろうが地面だろうが、どこでも眠れる。

サバイバル耐性が地味に高い。



ZZZZZZ……。
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登場人物紹介

高尾ナツ

槍ヶ岳すみれ

白銀エリイ

天下茶屋紅丸

五十嵐シロップ理事長

黒服

茶羅一茶

挟稀

高尾ななみ

ナニモシナイマン

サンドイッチ

バーガー

ホットドッグ

タコス

グレックス将軍

魔王

女神ちゃんぽん

ソフィア

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