九月の物語からのメッセージ

文字数 623文字

 十二の物語の中で
唯一ハッピーエンドで終わるようで
実は終わらない物語。


 読んだ方々の中でも賛否が分かれる物語。


 天才 仏師(ぶっし)(うた)われた祖父を尊敬し、
自らも仏師(ぶっし)の道を目指していた伊達(だて)眞継(まさつぐ)


 その才能はその祖父をも凌駕(りょうが)するほど。


 だが師匠からはその才能を認めてもらえず
破門されてしまいます。


 残暑の厳しい九月。


 気がつけば
東ヨーロッパの草原を
さまよっていた眞継(まさつぐ)
そこで偶然日本の地蔵像を発見します。


 外国が舞台でありながら、
物語はその地蔵像を中心に繰り広げられ、

実は、その地蔵像を先祖代々守ってきた
ある一人の女性、ナターシャが
すべての鍵を握っています。


 その鍵とは、≪ある予言≫。


 予言には

その地蔵像がなぜ
この地にもたらされたのか、

そして

眞継がなぜ
この地に導かれたのかが

記されていました。


 地蔵像がこの地にもたらされたのは、

貧しいこの地に暮らす人々の、

どんなに苦しいことがあっても

けっして希望を失わない

力強い生き方が招いた奇跡。


 そして眞継は
予言に導かれ
自らの背負う使命に気づき、

才能におぼれず
仏師という仕事に
向き合う重要性を
見い出していくのですが。



 その≪予言≫を残したのは
ある巫女(みこ)様。


 予言には記されていない
地蔵像に込められた
巫女様の(しん)の願いとは?



 巫女様は果たして
本当に予言が的中することを
望んでいたのか? 



 それを想像しながら
読んでいただければ
この物語のメッセージが
お分かりになると思います。


 次回、九月の物語  夢咲地蔵(ゆめさきじぞう)


 ぜひご一読ください。
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