(二)-9

文字数 235文字

「おい、バカ、やめろ!」
 店内の全員の視線が集中する中、辰巳は千川を後ろに下がらせた。すぐに財布から一万円札をテーブルの上に置き、千川の腕を掴んで店を出た。
 辰巳は地下へ降りる階段を下り、地下鉄の改札まで来た。交通系ICカードを改札にかざした。引きずられるようについてきた千川も同じように改札を通過した。
 階段を二回降り、ホームの先端部分までやってきた。ホームには電車を待つ乗客はいたものの、昼過ぎだったので多くはなかった。二人がきた場所には他に人はいなかった。

(続く)
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み