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文字数 351文字
新しい世界が広がるとき
古いものの行方が気になる
僕は簡単には捨てられないけど
簡単には忘れてしまう
忘れてしまいたいことだけじゃなく
忘れたくないことまで
何かに紐付けられた
深く印象に残ってるはずの
大切なことでさえも
ときにあの人の名前でさえも
思い出せないくらい深い場所へと
無くしてしまうこともある
モノが溢れ過ぎているからだと
叱られたけれど
足元に転がっているガラクタを
手に取るとそこから何かが溢れ出す
良いこともそうでもない事も
色んな事を忘れてしまうことが多いから
誰かがみてこんなモノと言われる
例えば誰かの走り書きだとしても
僕の中の覚えておかなきゃいけない
そんな何かを思い出すかもしれないから
それを持っても何も思い出さなくなるまで
僕にとっては宝物なんだ
だからこの中のものは勝手に捨てないで
それはきっとゴミじゃないから