第2話  ダイエット大作戦! ミッションの酒池肉林

文字数 652文字

 減量目的で始めた位置ゲームIngress。そのミニゲームで、「ミッション」なるものを発見した。これは、スマホスタンプラリーのことである。詳細は、じゅんじゅんにお話しする。

 ある日、ひとりでミッションをしていると、夫が申し出た。
「バイクでミッションに連れて行ってやるよ。タンデムでもカロリーは消費できる!」

 ほんとうだろうか。彼の言うには、わたしが、ブログ用の写真を撮るためにバイクから乗り降りするとき、大量のエネルギーを消費するからOKなのだそうだ。

わたしも交通費や、移動時間が気になっていたので、よろこんで受けた。

こうして、ミッションという名の小旅行がはじまった。しかし、こまるのは昼食である。
わたしも夫も、洋食だったら食べるものにはこだわらない。だから遠出をしたときの昼食も、外食が多くなる。

 夫の口癖「おれってケチ?」に笑いころげながら、安いファミレスやお店などで、ランチを食べる。ハンバーガー、ラーメン、フライドチキン。だめじゃん。

 どんよりとした自己嫌悪が一瞬、心をよぎる。(一瞬、というところが凹む)。

 せめて夜は、かるく野菜炒めぐらいにしよう、と思っていると、
「家事が負担だろうから、ホカ弁を買って帰るよ」
 優しいと言いたいが、同居している姑も含めてわたしたち家族は、晩ご飯は糖質オフを、心がけているのである。

 海苔弁と言っても、バカにはできない。
 遠出は楽しみだ。しかし一方で、そこでは高カロリーの、酒池肉林が待っている。
「誘惑によわいわたしっ!」
 自分が情けなくなってしまうのだった。

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