第4話 言いたいことは2つある。2つ目。

文字数 934文字

……ふ、2つ目。


(赤くなりながら)実は私はもう経験済みだ。

ざわめくビーチョコメンバー。ヒソヒソ話し。
男子メンバーの誰かかな?
びっくりしたね、誰だろ?

男子4人くらいいるよね。

……もうアンタなんかいらない、全然面白くない。がっかりだ。ひどいアバズレじゃないか。汚らわしい。
はいはい。(食後のほうじ茶を飲みながら)あー美味しかった、ごちそうさま。


というわけで、そろそろ帰してくれ。みんなが心配する。

嫌だね!!
駄々っ子のように部屋を出て行くセージ。


仕方なさそうにシナモンに頭を下げ、苦笑しながら跡を追うジンジャー。

おいおい……
恐る恐る話しかけるデイジー。
あの、シナモンさん、ごめんなさい、罠にかけたみたいになってしまって。
いや、あんたの意志じゃないんだろ? 気にしないで。


みんなはこれからどうするの?

私達話し合って、みんなで特待生辞退して実家に戻ることにしたの。


セージと運営にはこれから話す。

私もタイミング見て脱出したいんだけど、この建物の中ってスキル使えないよね。

あと、あのピックアップ野郎がいつ来るかわかんないしー……

少しの沈黙のあと、ダリアが小声で、
……ね、さっきの話、誰とつき合っているの?
うん、知りたい知りたい。
あの背の高い眼鏡の男の子?
ううん。えっとね、コウジって子。


あんまり背は高くなくてね、普通っぽい子。

あー! 私の雷オーロラに変えた子?
そう。
クールっぽい子だよね。どっちが告白したの?
クールじゃないよ、男の子なんてみんなお子様だよ。(余裕の発言)


なんかチャラついてからかってきていたのが、急にぎこちなくなって、でも私のこと意識しまくってチラチラ見ているから、そうかな……って思って。

なんとなく自然につき合うようになったんだ。

もう……経験したんだ。
(少し大人ぶって)まあね。
なんかさ、こういう会話って久し振り。楽しいね。


私も早くセージのことなんて忘れて、普通の人と巡り会いたい。

みんなでうなずく。少し間を置いて、
普通の人って、ハードル低すぎない!?
あははッ、でも普通が一番だよ。
やだ……なに、これ。
ダリアは泣き笑いから涙が止まらなくなった。
ちょっと、ダリア、大丈夫?
やだ、私にも伝染しちゃった。
堰を切ったように、しゃっくり上げて泣く

ビーチョコメンバーであった。

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