第十四話 緑の髪の少女
文字数 1,695文字
人影は、物置小屋の奥の角で右に曲がった。
すかさず、巧人もその後を追い、角を曲がる。だが、角を曲がると、その人影は消えてしまっていた。
その柔らかい感触は、異常に発達した大きな胸だった。転んだ拍子に、その胸に顔を埋めてしまっていたのだ!
巧人はびっくりして飛び起き、視線を足元へと向ける。
するとそこには、弓矢と胸の大きな緑の髪の少女が転がっていた。
巧人は、動揺してしまった。
手を伸ばして、自分の周囲を手探りで探している。
それに気付いた巧人は、動揺が収まった後、近くに落ちていたメガネを拾い、少女に渡す。
だが、そう簡単に隠せるようなものでもない。
少女はあきらめた様子で弓矢を放置し、巧人を見上げた。
だが、参道の途中でまぶしい光に遭遇する。
それは、人の大きさほどある蜘蛛の形をした中型の暴走クラフトルだった。