0◆プロローグ

文字数 152文字

 琶右(わつき)は自分が落ちていると感じた。

 どこから落ちているのかはわからない。
 どこへ落ちているかもわからない。

 光も届かない深海のような、息苦しい場所をただただ静かに沈んでゆく。

 どこまでもどこまでも深く……。

 それにあらがおうという気力は、疲れ果てた彼女に残されてはいなかった。
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