第25談 なぜ映画館か? 劇場版ヴァイオレット〜は映画館で観ることにしました

文字数 1,828文字

おはようございます。

このところ毎日の更新でブログみたいになってきました。
その分、肝心な小説の方がほぼ放置状態ですが……。。

以前に私は断然映画館派と書きました。

・周囲の音や光に邪魔されることのない特別な空間
・目の前に大きく広がる鮮明なスクリーン
・上映開始を知らせる合図に続き、場内が暗くなると高まる期待や興奮

こんな体験をたった千円(シニアの会員料金)で楽しめるエンターテインメントなんて、他には見当たりません。
そして、映画館の魅力にはもう一つ欠かせないものがあります。
それはサウンドです。

と言うわけで『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は映画館で観ることにしました。
今週末はいろいろ予定があって少し先ですが、三日後の火曜日に立川シネマシティの極音上映の予約が取れました。
設備が古くなったシネマ・ワンではなくシネマ・ツーのa studioなので、これは観るしかないでしょ。
タイトルにも「劇場版」と謳われていますし。

この極音上映は、コンサートなどのSRシステム(要するにPA)に使用されるメイヤーサウンドのスピーカーシステムを使ったシネマシティ独自のスタイルですが、最初は耳が痛くなるほどの大音量で上映する爆音上映から始まり、その後音量を抑えても良い音を届ける意味で「極音上映」が定着しました。
今ではあちこちのシネコンで模倣されているようですね。

実は、良い音とそうでもない音で同じ映画を観た場合、圧倒的に感動が違うことは過去に何度も証明されています。
嘘だと思ったら、家のテレビ画面でしか見たことのない映画——例えばスターウォーズ——を、音の良いサラウンドシステムで観てください。まったく感動が違うはずです。
お金のある人は同じ作品を極音上映と普通の映画館で見較べても?

今はドルビー・アトモスなんていう360度の音響システムさえありますが、私はニューヨーク留学中に、当時誕生したばかりのドルビー・サラウンド・システムを備えた映画館で『インディ・ジョーンズ』(一作目)の封切り上映を観てその迫力に圧倒されました。もう40年も前の古い話ですみません。

元々ハイファイとは程遠かった映画のオーディオに、独自の音響空間やデジタルによる音質改善を提唱したのはジョージ・ルーカスです。
ルーカスの朋友とも言うべきスピルバーグも音には拘りを持っていますが、『インディ・ジョーンズ』は初めてルーカス制作、スピルバーグ監督のタッグを組んだ映画でしたから、音の仕上げもルーカスのスタジオで行われました。

そのルーカスが、音響システムの理想を具現化したのが『スターウォーズ』上映のために生まれたとも言える「THX」システムで、劇場用と家庭用が開発されたのはドルビーと同じです。
THX劇場版は、サウンドだけではなくスクリーンのサイズや映像のクオリティも規格化していたので、費用がかかりすぎる上に調整も大変でしたから、日本の映画館にはあまり普及しませんでした。
しかし、その中で唯一THXシアターとしてルーカスのお墨付きをもらったのが立川シネマ・シティでした。確か、チネチッタ川崎も当初THXを謳っていた気がしますが、すぐに取り下げられた記憶があります。
THXは年に一回ルーカスの認定を受けなければなりません。それもあってシネマシティはTHXを取りやめ、極音の独自システムに切り替えたわけですね。

今度、ジョージ・ルーカスの話もしてみたいと思います。
映画上映のデジタルオーディオ化だけでなく、CGアニメーションによる映画、デジタルによる動画のノンリニア編集、今では当たり前になった映画のデジタル上映……全てルーカスが提唱したと言っても過言ではありません。それに、私がよく使うAdobeフォトショップもルーカスが育ての親ですから。

前職がエンジニアなので、ついマニアックな話になってしまいました。

要するに、映画は映画館で観ると圧倒的に感動が得られるということです。

さて、『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン』
テレビのアニメシリーズでさえ涙を堪えられなかったのに、それを大スクリーンの極音上映で観たらどんなことになるのか……
今日の劇場予約の様子を見るとほぼ満席。私が観るのは平日の午前中ですが、ガラガラというわけにはいかなそうです。
隣の人に怪しまれそうだけど、涙を拭うために大きめのスポーツタオルでも持って行った方がいいかな?(苦笑)

老人は死なず、いくつになっても映画は楽しい
(2021.7.24)
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