闇は光の眩しさに慣れず

文字数 7,142文字

 ジリジリと皮膚を容赦なく焦がす、太陽の光。
 気温は上昇し、校庭で生徒達は項垂れる。現在朝礼の真っ最中であり、校長の長い話にうんざりしている生徒及び、教育者達は恨めしそうに熱弁している彼を見やった。皆、苦悶の表情を浮かべている。他愛のない話を、延々と聞かされているのだから仕方がない。
 生徒達が不満気に校長の顔を見つめるが、瞳を閉じて優越感に浸りながら自分の演説に酔いしれている校長には生憎全く効果がなかった。大半の生徒は話を聞いておらず、近くの友達と小声で会話したり、つま先で校庭に落書きをしたり、欠伸を漏らしていた。せめて座らせてほしいものだと願いながら。
 誰かが倒れるんだよな、こういう時って……亮はそう思って、何気なく隣を見た。
 隣には浅葱が居た。
 その浅葱が、苦悶の表情を浮かべ、ゆっくりと前のめりになり倒れていく。一瞬不意を突かれたものの、亮の身体は顔面蒼白の浅葱を見て脳からの指令を待たず反射的に動いていた。

「浅葱!」

 大声で名を叫んで直ぐ様抱き起こし、その額に掌をおいて、熱を確かめる。騒ぎが、波紋のように広がっていった。

『田上浅葱が倒れたらしい』

 心配そうに不安そうに、徐々に拡散していく喧騒の中心に保険医が駆けつけると、亮の腕の中の浅葱を診る。校長の話は、中断された。
 浅葱は異様なまでの圧迫感に包まれ、荒い呼吸を繰り返していた。雷が頭部に堕ちたかのような衝撃、身体が真っ二つに引き裂かれるような激痛、そして、目の前が真っ暗になった。
 そうして、誰かの声が聞こえた。
 思い出せないが、良く知った声だった。
 その声が悲痛であり、涙声で、かつ怒気を含んでいたものだから、苦しくて、哀しくて、愚かで……可哀想に思えた。
 浅葱は薄っすらと瞳を開いて、耳鳴りがするまま、ぼやけた視界で周囲を見つめた。皆が何かを言っている、しかし探したい相手は見つからない。
 先程の声が気になった、何を言ったのか肝心のことが分からない。

 ……誰の声だった、あれは? 思い出して、良く聞く声でしょう? 誰だった?

 瞬間、浅葱は胸を鷲掴みにされたような痛みに鋭い悲鳴を漏らす。
 考えがまとまるよりも先に、眩すぎる目に痛い光が右から差し込んできた。思考は、そこで停止する。地球上には様々な光があるが、ここまで強烈な光を受けるのは初めてだった。
 その眩さに慣れない瞳が悲鳴を上げる、硬く閉じて恐怖の叫び声を校庭の皆が一斉に上げた。
 例えばそれは、社会の時間で習った広島原爆のようなものなのだろうか? 体験したことがない為比較は出来ないが、そこまでの威力はなくともそれほどまでに脅威を感じるものだった。
 亮は懸命に浅葱を抱きかかえ、光から遠ざけるように覆い被さり必死で堪えた。
 目を開くことが出来ず、閉じても焼き付いてくる光に、全員目を掌で覆い隠し、泣き喚いてその場に蹲ることしか出来ない。校庭に降り注がれる眩い光の中で、二つの影が揺らめいた。ゆっくりとその影は歩み出て、辺りを見渡す。
 見れば、大勢の人々が口々に何か喚きたてながら地面に伏せていた。首を傾げながら二人は遠くへと視界を広げる。見慣れない建物に、見慣れない器具ら、何度も瞬きし呼吸すると、二人は軽く咳込んだ。
 二つの影の一つ、少女ムーンは袖口を口元に当て、顔を顰め空気を吸う。

「……何かに汚染されているのかしら、息苦しいわ」

 喉に違和感を感じ再び咳き込むと、隣に立っているサマルトを見やった。サマルトは物珍しそうに前後左右に身体を回転させ、様子を窺っている。
 光が徐々に力を弱めていく、ようやく人々は額を押さえて呻きながら起き上がった。「今の、何だった?」そう口々に言い合いながら周囲にようやく目を向け、校庭の端に誰かが居ることに気付いていく。
 見たことのない髪の色、服装、そして手にしている……武器。
 二人の姿を見た者達は、唖然と口を開くしかない。皆は言葉を失って、二人の訪問者を見ていた。恐る恐る固唾を飲み込み、誰一人声を発するものなく、時が止まったかのように。
 サマルトとムーンは、互いに顔を見合わせるとゆっくりと足を動かし、探るように目の前の停止したような人々を見つつ歩む。
 弾かれたように一人の少女が鋭く叫ぶと、連呼して叫び声があちらこちらで上がった。別に二人に恐怖したわけではない、その後ろ、空から数匹のネズミが降ってきたのだ。
 ネズミといえども、小さくはない。サイズ的には中型犬程で、前足や口元に真っ赤な鮮血を滴らせて唸りながら身体を低くしている。ただでさえ小さくても苦手な人々のほうが多いのに、その巨大ネズミは思いの外素早い速さで尻尾を振り回し、威嚇して唸っている。

「私達に、ついてきてしまったんだわ!」

 叫び声に反応したムーンは直様振り返り、状況を把握すると唇を噛み締めながら、手にしていた杖をネズミに向けた。遅れてサマルトが腰の細身剣に手をかけ、そのまま勢い良く引き抜くと構える。
 ムーンは両手で杖を硬く握り締め、ネズミを睨みつけるとそのまま呪文を詠唱する。

「生命を運ぶ風よ、死を運ぶ風と変貌し、我の敵を刃となりて切り裂き給え!」

 その言葉を言い終えると、杖の先から目に見えない何かがヒュヒュッと空を切る音だけを残し、素早く校庭を駆け巡る。ネズミ二匹を捕らえると、巻き込みながら、これでもか、というほど引き裂いていった。血が、肉が、骨が、内臓が、まるでミキサーにかけた果物のようにゴリゴリと不快な音を立てながら砕かれていく。
 その光景に卒倒する者、数十名。
 当たり前だ、明らかにそこらのスプラッタ映画よりも生々しかった。生徒だけでなく、職員の女性達も悲鳴を上げることなく、その場に倒れ込む。
 サマルトが手にしていた剣で、突進してきたネズミと攻防戦を繰り広げつつ、ムーンが間合いを取りながら呪文の詠唱を繰り返す。
 そんな中で、浅葱は小さく呻きながら瞳を開いた。
 覆い被さっていて微動だしない亮を見つめ、その腕の隙間から浅葱は状況を確認しようと抵抗を試みる。隙間を作って、様子を見てみたならば。

 ……あれは、なんだろう。

 髪を染めればありえるのだが、地球上には存在しない色の髪を靡かせている杖を掲げる少女と、剣を巧みに操りながら素早い動きで宙を舞う『何か』と戦っている少年。凝視して浅葱は宙を飛び交う物体を、その大きな瞳に捕らえた。深紅の瞳の、巨大ネズミだ。見るからに凶暴で、その鋭利な歯をむき出しにしながら、二人に襲い掛かっている。

「え……」

 胸が、跳ね上がった。身体が急速に熱を帯び、瞳がその光景を捕らえたまま、動こうとしない。
 それは、浅葱が待ち焦がれていた光景だった。

『勇者になったらみんなを助けられる? なら、私……勇者になるの』

 抱いた夢は消えることなく、望んだ世界が目の前に広がる。
 地球上では、決して叶えられることがないであろうと思っていた世界。悪い奴を倒して、仲間と幸せになるそんな物語。そうして、それから。
 意識がはっきりと戻ってきた浅葱は亮を懸命に起こし、もがきながら夢中でその腕から抜け出すと、そのままネズミの方向へと走り出した。
 あぁ、もしもこの時、運命の歯車に身を投じなければ。

「待て、浅葱っ!」

 亮が慌てふためきながら、腕からすり抜けてしまった浅葱を追う為に足を踏み出そうとする、だが、力が入らず転倒した。足が竦んでしまい、動けなかった。悔しくて、震える足を睨みつける。「情けない、何やってるんだ、僕!」叱咤したところで、地面に倒れこんだまま、駆けて行く浅葱の後姿を悔しそうに見つめることしか出来なかった。

……追いかけなければ、浅葱が危ない。追いかけて前に立たなければならない、浅葱を護る為に。浅葱を護ること、それが僕の。

 亮は辛うじて動いた両腕で、地面を懸命に這った。亮は正常だ、情けなくはないだろう。誰しも恐怖を感じる、まして予測しなかった事態には簡単に対応出来ない。得体の知れないモノを目にして、恐怖することは当然だ。自らの身を護る為に、脳が指令を出す。
 しかし浅葱だけが、その場で異質だった。
 ネズミの一匹が浅葱の存在に気がついたのだが、浅葱はそれより先に右足を思い切り空へと蹴り上げ、ネズミを宙に浮かせた。宙に浮いたネズミを追い駆けて、目の高さにまで落下した時に、両手を組んで拳を作り、思い切り頭上から振り下ろして地面へと叩き落す。

「えいっ!」

 威勢の良い掛け声を放つ。地面に叩きつけられ身を硬直させたネズミを、更に浅葱は蹴り上げる。おぼつかないが、なかなかの連続攻撃だ。浅葱は両足を肩幅まで広げながら、ネズミの前で構えを取った。小さい身体で素早く動き、まるで舞を踊るかのようなそんな一連の流れだ。
 浅葱の姿が徐々に小さく、遠くなっていく。
 その姿が、鏡の中に吸い込まれる。……静寂。

「……なんだ、この娘は?」

 一人の男が小さく呟いた。
 何気ない一言に含まれる、様々な感情。驚きを隠せずに思わず声を発したその男は、自分の背丈ほどある鏡を見つめていた。
 二十代半ばであろう男は、艶やかな漆黒の長い髪、妖しく仄かに光る蒼い瞳、適度な美貌の持ち主であった。左目は前髪が長すぎて見えないが、右目は訝しそうに、忌々しそうにその鏡を睨みつけている。髪とは対照的な純白の衣装に身を包み、それが部屋の暗闇に良く映えていた。
 この部屋、広さはあるものの中央にその鏡が堂々と置かれており、他には何もない。酷く不気味な雰囲気を醸し出している。

「偵察用の魔導眼球をこの生物に取り付けておいてよかったな、思わぬ収穫だ」

 魔導眼球を取り付けられたモノが見た風景全てが、この男の目の前に設置されている『暗黒鏡』に映し出される。
 男は腕を組み、軽く笑みを浮かべて鏡を見た。
 映っているのは浅葱である、別にこの男が見ようと思って故意に見ているわけではない。眼球を取り付けられたネズミが、敵と認識した目の前に立っている浅葱を見ているので映っているだけだ。驚きと屈辱で憤慨している様子のネズミは、体勢を立て直すと耳障りな啼き声を上げ、猛然と浅葱へ突進する。
 男は思わず、自身の腕を爪が食い込むほどに握り締めた。興奮気味に、瞳を大きく開き、食い入るように鏡を見つめる。
 ネズミの攻撃に臆することなく、大地に足をしっかりとつけ、真正面から迎え撃つ浅葱。それは、華麗で強烈な視線だった。凛々しく力強く、その愛らしい容姿が男を魅了する。
 男は、自分がその迷いのない鮮烈な瞳で見られているような錯覚に陥ってしまった。胸が跳ね上がり、男は唇を噛み締める。震える身体を支える為に、思わず鏡に手を伸ばした。
 頭に噛み付こうとして跳躍したのか、浅葱の表情が鏡全体に映し出される。
 思わず音を立てて固唾を飲み込み、唖然と成り行きを見つめた。ふっと浅葱の姿が消え、地面が鏡に映し出される。
 浅葱は右腕を横一直線に払いのけ、ネズミを地面に叩きつけていたのだが、この男からそれは観る事が出来ない。しかし、大体予想はしていた。

「早く起き上がれ、何をしているっ」

 男は普段よりも大声を出し、届くことのない言葉をネズミへ送る。苛立つ声が意味するもの、それは。
 浅葱の力量を見たいのか、それとも。“浅葱という存在”を見ていたいのか。
 男の思いとは正反対に、地面が映し出されたまま変わらない。ネズミは、今の一撃で死んでしまったのだろうか。

「ちっ、役立たずめがっ」

 舌打ちし、床を足で踏み鳴らす。男はそれでも、鏡を見つめた。
 まだ映るかもしれない……男の思いが届いたのか、ゆっくりと地面が揺れ、視線が高くなっていく。浅葱の華奢な足を捕らえた。ふらつきながらも、視線は後姿を完全に捕らえている。
 ネズミを倒したと安堵したのだろう、他の事に意識を集中させているらしく、立ち上がったネズミの存在に浅葱は全く気がついていないようだ。

「何をしている、気づかないとその魔物に殺られてしまうぞ」

 男はそう漏らしてから、青ざめて自身の口を手で塞いだ。信じられないというように、頭を振った。顔が徐々に青から赤へと変貌し、先程の言葉を訂正したいほど恥じた。

「殺られてしまえば良いではないか、相手は人間だぞ!?」

 自分が浅葱の身を心配してしまったという、その事実に耳まで真っ赤に染まった。脳裏に、先程の美しい娘が映ってしまう。

「な、何故この私が、初めて見た人間の娘の心配をせねばならんのだっ」

 無性に腹が立った。今の言葉で自覚してしまい、余計に苛立ちは募る。あっさりと、認めてしまったのだ。
 その鏡に映る娘が、怪我をするところを、そして殺されるところを見たくなかった。寧ろ、生きたままの姿をもう一度見たいと……思ってしまった。
 歯軋りして、胸を押さえる。

……なんだ、この感情はっ。

 今自分の内にある感情が何か判らず、鏡をがむしゃらに揺すってみた。しかし当然、気は晴れない。 
 と、鏡に浅葱とは違う人物が映し出された。
 男は忌々しそうにその見覚えのある少年に舌打ちし、右手の拳を強く握り締める。

「サマルト王子! やはりそうか……となると、この娘はもしや」

 鏡に映る浅葱とサマルト。サマルトの手が浅葱の手を握り締め、何か興奮気味に会話していた。その頬が紅潮している様子くらい、男にも見える。この鏡では音声までは拾えない、何を話しているのかが気になった。というよりも、胸に渦巻く抑えられない感情に身が焦がれて、引き裂かれそうになった。浅葱の手を優しく握っているサマルトに、憤慨する。
 非常に、不愉快な光景だった。見ていたくないのが本音だが、そういうわけにもいかない。何故自分がそう感じるのか、男にはまだ分からなかった。歯軋りしながら目を凝らせば、サマルトの手に何か淡く光る物がある。

「勇者の石か!?」

 碧色の珠が填め込んである腕輪が一つ。それをサマルトが嬉々として、アサギの腕へと填めようとしている。
 と、それがいきなり眩い光を放った。
 鏡越しとはいえ正面からその光を受け止め、男は低く呻くと思わず瞳を硬く閉じ、鏡に背を向ける。
 その光の波動に、男は耐えられなかった。光が弱まったことを背で確認すると、男は再度鏡に振り返る。
 浅葱が不思議そうに空に透かして、腕輪を見つめていた。
 サマルトが男に……いや、ネズミに近寄り、手にしていた剣で躊躇せずに身体を貫く。
 鏡に映る映像は大きく歪み、次の瞬間掻き消えた。鏡には何も映っていない、眼球が破壊されたのだ。放たれた不思議な光が直撃し、痙攣していたネズミをサマルトが容易く一突きしたのである。

「勇者に……辿り着いたのだな王子達よ。泳がせておいた甲斐があったというものだ」

 勇者。口にした途端に、浅葱の姿が浮かび上がる。

「あの娘、勇者なのか」

 信じられぬ、と落胆し、哀愁を漂わせ瞳を伏せる。脱力し腕を垂らすと、男は覚束無い足取りで部屋の片隅の壁にもたれた。冷たい壁が、思考回路を正常に戻してくれる。

「あの娘は勇者だ」

 魅入ってしまった、初めて見る美しい者だった。可愛らしいと思ってしまった、心配になってしまった、何故か護りたいと……そう思ってしまった。瞳を閉じると鮮明に浮かび上がる、浅葱の姿。曇りのない真っ直ぐな瞳で見つめてきた、あの姿が目に焼きついて離れない。

「何だ、この感情は」

 男は苦しそうに何も映し出さない鏡を見つめると、息を大きく吸い込み、呼び慣れた名を口にする。

「テンザ」
「私はここにおります」

 何処からともなく漆黒の闇を思わせる衣を身に纏った男が、控えていたかのような速さで呼びに応じてくれた。室内には、誰も存在しなかったはずなのだが。
 暗闇でも映える長いストレートの金髪を揺らしながら現われた男は、跪き次の指令を待つ。

「三人に連絡を取ってほしい、早急に」
「承知いたしました」

 答えるなり、音もなくテンザは消えた。
 一人になったその部屋で、男は瞳を軽く閉じる。暫くして、男はゆっくりと立ち上がると、足を引き摺って鏡の前に立つ。その冷たい鏡に触れてみる、切なそうに、悲痛な叫び声を漏らす男。

……先程の凛々しい表情が見たい、見つめて欲しい、軽やかで滑らかな新緑の葉を思わせる艶やかな黒髪に触れてみたい。

「美しい娘だ……名は、名はなんという?」

 男は届きもしない台詞を、鏡に向かって呟いた。
 先程の無謀なほど勇敢な小さな娘、その瞳に心が射抜かれて。勇者だと分かったものの、感情は暴走する。彼女は、自分と敵対する立場の娘だ。
 男の名はハイ・ラゥ・シュリップ。二星ハンニバルと呼ばれる惑星を掌握している、人間達から魔王と呼ばれ恐れ忌み嫌われている男である。
 魔王は、勇者に恋焦がれた。眩しい程の存在感と、真っ直ぐな瞳に囚われた。 
 自分にはないものだったので、強烈な印象となって全身を駆け巡った。美しいその姿に、虜になりつつあった。


※白無地堂安曇様から頂いたハイのイラストを挿入致しました。
著作権は安曇様にございます。
無断転載、加工等一切禁止させていただきます。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

アサギ(田上 浅葱) 登場時:11歳(小学6年生)

 DESTINYの主人公を務めている、謎多き人物。

 才色兼備かつ人望の厚い、非の打ち所がない美少女。

 勇者に憧れており、異世界へ勇者として旅立つところから、この物語は始まった。


 正体は●●の●●●。

ユキ(松長 友紀) 登場時:11歳(小学6年生)

 アサギの親友。

 大人しくか弱い美少女だが、何故かアサギと一緒に勇者として異世界へ旅立つ羽目になった。

 トモハルに好意を抱いている。

ミノル(門脇 実) 登場時:12歳(小学6年生)

 アサギのことを嫌いだ、と豪語している少年。

 アサギ達と同じく、勇者として異界へ旅立つ羽目になったが、理不尽さに訝しんでいる。

 トモハルとは家が隣り同士の幼馴染にして悪友。

 多方面で問題児。

トモハル(松下 朋玄) 登場時:11歳(小学6年生)

 容姿端麗、成績優秀であり、アサギと対をなすともてはやされている少年。

 同じく異界へ勇者として旅立つ。

 みんなのまとめ役だが、少々態度が高慢ちきでもあったりする。

 なんだかんだでミノルと親しい幼馴染。

ダイキ(中川 大樹) 登場時:11歳(小学6年生)

 剣道が得意な、寡黙な少年。

 人づきあいが苦手なわけではないが、自分から輪の中に入っていくことに遠慮がち。

 同じく、異世界へ勇者として旅立つことになる。

 やたらと長身で目立つことがコンプレックス。

ケンイチ(大石 健一) 登場時:11歳(小学6年生)

 ミノルと親しい可愛らしい少年だが、怒らせると一番怖い。

 同じく異世界へ勇者として旅立つことになった。

 従順だが、意に反することには静かに反論する。

リョウ(三河 亮) 登場時:11歳(小学6年生)

 作品のメインである一人。アサギは「みーちゃん」と呼んでいた。

 アサギと親しく、出会ってからは常に一緒だったが、勇者に選定されず、地球に取り残されてしまった。

 常にアサギの身を案じ、地球で不思議な能力を発揮している。

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み