8
文字数 883文字
と甘い声でピーターの腕をギュッとするエマ。
ピーターはエマの頭にキスをし、優しく撫でる。
エマからは大人の色気がなくなり甘えん坊の子供のように、デレデレになった猫にでもなったかのようにゴロゴロと懐き可愛らしくなっている。
キラキラの眩しい歯と笑顔を見せるピーター。
結は前屈をするかのように深々とお辞儀をする。
ピーターはニコニコしながらケイとエマを見る。
ケイはピーターの顔を見ずに無表情の低い声で
と言う。
エマは涙を流しながらピーターの腕を強く握りしめる。
ピーターはエマの頭をポンポンと優しく撫でる。
と言いながらケイの様子を窺うピーター。
さっきまでポーカーフェイスを保っていたケイの表情が曇り始める。
と結は三人の顔をキョロキョロと窺うが、ケイは顔を背け、エマとピーターは無言で微笑んでいる。
ケイはいつもの優しい笑顔になったかと思うと、強引に結の腕をつかみ部屋から出ていく。