みんなで☆たのしいパーティー
文字数 6,892文字
「女神 さまも肉焼 いてヘラヘラ わらってる場合 じゃないですよ!! じゃがいも警察 にあごでつかわれるようになってもいいんですか?」
トースト くん、おちついてください
モ ーちゃんをたべただけでは、恐喝 のネタ にはなりませんから。
「そうなの?基準 がよくわからないんだけど」
「女神 さまはたぶん、こういいはるつもりなんだめえ。……ドリームランド のお友 だちのだれかが、わたしのために焼 き肉 をセッティング してくれた。だからたべただけで、それがモ ーちゃんだったなんてしらなかったんです、と」
まあそうやって、しらばくっれますよね。
ドリームランド 管理者 の立場 を利用 してモ ーちゃんをバラバラ にした……となればさすがに話 はかわりますが、わたしはただ用意 されていたお肉 をたべただけ。
今回 の事件 がスポンサー にしられたらおこられるでしょうけど、それにしたって、ぽてとくんのいいなりになることをえらぶほどの、ペナルティ ではありません。
「なるほどなつ。そもそもの前提 からしてありえなかったわけなつね」
「だからおれはさいしょから、ぴょん子 さんの推理 はまちがっているといったのさ。じゃがいも警察 が女神 さまをおとしいれて、ドリームランド を支配 するなんて不可能 なんだよ」
あやうく犯人 にされかけたぽてとくんがそういって、陰謀論 をぶちかましてきたぴょん子 さんをにらみつけます。
そしておいうちをかけるように、こういいました。
「ていうかモ ーちゃんをたべさせることが目的 なら、秘伝 のタレ まで用意 する必要 ないだろうが。犯人 はそのためにわざわざ、あっぷるちゃんをすりおろしているんだぞ?」
「たしかにそのとおりだな。A5ランク和牛 なら塩 とこしょうでたべたほうが素材 のあじはひきたつ。女神 さまをおとしいれるにせよ肉 をたべるにせよ、よけいな一手間 でしかないぞ」
タレ より塩派 のレオン くんにそういわれても、ぴょん子 さんはじぶんの推理 をしんじているようです。
まっかなおめめに不屈 のほのおをもやして、こういいはりました。
「ちがうぴょん。むしろ秘伝 のタレ が大事 なんだぴょん。ぽてとくんたちはみんながかんがえているよりもずっと入念 に、事件 の計画 をたてていたのだぴょん」
「おまえの探偵 ごっこにはもううんざりだ!! そこまでいうのなら、おれが犯人 だという証拠 をみせてもらおうじゃないか。もしそれができなかったら、メンヘラ うさぎのあたまにマイクロチップ をうめこんでやる!!」
まあ、たいへん。
このままでは、ぴょん子 さんがアヘ がおになってしまいます。
いったいどうすれば、ぽてとくんが犯人 だと証明 できるのでしょうか?
………………
よいこのみんなも事件の謎を解いてみよう!
1:焼き肉をたべるときって、ふつうはあるものもセットでたのむよね。犯人がわざわざ秘伝のタレを用意した理由は、実はそのあるものとつながっているんだ。
2:ぽてとくんが犯人だという証拠は現場に残されているよ。理科の実験を思いだしてみてね。キャラ設定を紹介したところにもヒントが隠されているんじゃないかな。
………………
「じゃあぴょん子 の推理 をきくといいぴょん。女神 さまー!」
はあい、なんでしょう。
いまはロース を焼 くのでいそがしいですから、たべながらでもいいですか?
「う、うん……もうそれでいいぴょん。女神 さまはお肉 をたべていて、なにかものたりないなっておもうことはないぴょん? ほかにほしいものでもいいぴょん」
そうですねえ。
なにせA5ランク和牛 ですから、タン塩 もカルビ も文句 なしにおいしいですし、特上 のロース やランプ といったほかの部位 も、まだまだどっちゃりのこっています。
秘伝 のタレ も甘辛 で、お肉 との相性 ばっちり。
無煙 ロースター の火加減 だって絶妙 です。
でも、せっかくですからあれもいっしょにたべたいですね。
あっつあつのごはん。
「ご、ごはんだって!?女神 さま……ありますよ、ここに!!」
トースト くんがおどろいたおかおで、あるものをゆびさします。
そのさきにあったのは、さるぐつわをかまされて放置 されていた白米 くん。
そう、どんぶりに盛 られた新潟県産 コシヒカリ です!
「もうわかったぴょんね。犯人 にとってモ ーちゃんたちはただの前座 でしかないぴょん。ほんとうの目的 は、女神 さまの食欲 を白米 くんに誘導 することだったのだ、ぴょん!!」
ぴょん子 さんのことばをきいて、ほかのみんなはきょとんとします。
しかしお肉 にこだわりのありそうな、レオン くんだけはなっとくしたようにいいました。
「焼 き肉 のときはふつう、ごはんもセット でたのむものだ。肉 だけたべる派 もいることにはいるが、秘伝 のタレ まで用意 されているとしたら、さすがにごはんもほしくなってくるだろう」
「うう……!!絶対 にたべたくなるなつ!! 甘辛 のタレ をたっぷりかけたお肉 をあつあつごはんにのせて、即席 のスタミナ 丼 をつくりたくなるなつよ!!」
まさにいま、濃 いめのタレ とお肉 の脂 をたっぷりあじわったわたしの舌 は、ハッピー なたばこをキメ たミュージシャン さながらにどんぶりメシ をほっしています。
そのため、さるぐつわをかまされたままの白米 くんが、どうしようもないほどおいしそうにみえてくるのです。
「さすがの女神 さまとはいえ、ふだんなら白米 くんをたべようとまではかんがえないはずぴょん。でも焼 き肉 と秘伝 のタレ効果 でごはん欲 マックス になったところで、サイコパス やろうに罰 をあたえるという建前 が用意 されていたなら……」
「まようことなくぺろりとたべちゃうだろうね。実際 かれが犯人 じゃないとわかるまでは、みんなでこいつをくるしめてやろうって空気 だったし」
トースト くんのいうとおり。
あのときぴょん子 さんが白米 くんの無実 を証明 していなかったら、場 の空気 にながされたわたしはかれをたべていたでしょう。
そしてこれこそが犯人 のねらいだったわけです。
ドリームランド 管理者 である女神 がみずからの意思 で、罪 のないお友 だちをたべたという事実 をつくりあげること、が。
「今度 こそスポンサー にバレ たらアウト のネタ だめえ。しかも計画 どおりにすすんでいれば、白米 くんが無実 だとしっているのは犯人 だけ。つまりぽてとくんだけが、女神 さまを恐喝 することができるめえ」
「お、おそろしいなつ……。肉 たべたらメシ もほしくなる生理現象 、そして女神 さまのクソメンタル を念頭 においたうえで実行 された、まさに完全犯罪 なつ!!」
「とはいえその計画 にも落 とし穴 があったぴょん。それは白米 くんがてあしのない、文字 どおり『手抜 き』デザイン だったことぴょん」
ぴょん子 さんがそう言ったあと、みんなでふごふごいっている白米 くんをみつめます。
ホバー 飛行 するどんぶり。
マジでなんやこの設定 ……とおもいながら。
「よくもまあ次 から次 へと、そんなこじつけができるもんだなあ。しかしおれがじゃがいも警察 と組 んで事件 をおこしたという、証拠 なんてどこにもないさ」
「そんなことないぴょん!!現場 に痕跡 はのこされているぴょん!!」
「じゃあそいつをみせてみろ!! いっておくがここはドリームランド だ!! おれたちファンシーキャラ には指紋 やDNAなんてないんだからな!!」
あらあら、児童向 けコンテンツ ゆえの盲点 ですね。
科学的 な鑑定 ができなければ、証拠 をしめすのはかなりむずかしいでしょう。
ところが、
「それでも証拠 は絶対 にのこるぴょん。犯人 が……
ぴょん子 さんはそういうと、ふところからあるものをとりだします。
それは風邪予防 のおとも、うがいぐすり。
「そうか!! ぽてとくんたちじゃがいも警察 は、運動 のあとに粉 をふく。かれらがもし事件 をおこしたのなら……」
「現場 に大量 のデンプン がのこされているはず、ぴょん。だから無煙 ロースター や小皿 にうがいぐすりをふりかければ、ぽてとくんたちが犯人 かどうかわかるぴょん」
うがいぐすりをわたされたトースト くんが、無煙 ロースター や小皿 に液 をふりかけます。
すると中 にふくまれるヨウ素 が反応 して、ロースター などの表面 に付着 していたじゃがいもの粉 を青紫色 にそめていきました。
よいこのみんなも、理科 の実験 でやったことがありますよね。
これがヨウ素 デンプン 反応 です。
結果 にまんぞくしたようすのぴょん子 さんは、かちほこったおかおでいいました。
「現場 にのこされた証拠 からも、ぽてとくんたちが事件 をおこしたと証明 されたぴょん。これでもまだ推理 がまちがっているというつもりぴょんか!!」
もはやだれがどうみても、ぽてとくんはいいのがれできそうにありません。
しかしかれはぷるぷるとふるえながらも、こういってわらいます。
「ハッハッハ !! いってやるとも。おまえの推理 はまちがっている。たったひとつだけな」
「な、なんだって……ぴょん!!」
「なぜならドリームランド の支配 が、おれの目的 ではないからさ!! じゃがいも警察 にそういって計画 をもちかけ、共犯者 として利用 したのは事実 だけどなあ!!」
本性 をあらわしたぽてとくんはそういって、ふところから凶器 をとりだします。
それはスティックタイプ のフードプロセッサー 。
食材 をまぜたりくだいたりするときに便利 な、調理器具 です。
「すべては国産 ブランド に対 する復讐 だよ。中国産 のおれとちがって、あいつらはいつだってチヤホヤ される。A5ランク和牛 、糖度 15%以上 、新潟県産 コシヒカリ ……そんなに味 に自信 があるなら、このおれがみんなにたべさせてやろうとおもったのさ!!」
「ひ、ひどいぴょん。モ ーちゃんたちはドリームランド でたのしくくらしていたのに……。ぽてとくんはこんなことをして、ゆるされるとおもっているのかぴょん!!」
ぴょん子 さんにそういわれて、ぽてとくんはかなしそうなおかおでわらいます。
そしてフードプロセッサー をかまえると、こういいました。
「かわいいどうぶつキャラ であるおまえに、やすものの食材 としてうまれたおれのきもちはわかるまい。つぎにうまれるときは……そうだな。さくらんぼとかいちごになることを祈 るとしよう」
「ちょっ……はやまるな、ぴょん!!」
不穏 な空気 をかんじたぴょん子 さんが、ぽてとくんのところにあわててかけよります。
しかしもう手遅 れでした。
かれはフードプロセッサー をあたまにさしこみ、壮絶 な最期 をとげたのです。
「ああ……。ぽてとくんがぐちょぐちょぴょん……」
「じぶんでじぶんを調理 するなんて、最後 まで身勝手 なやつだったね……」
トースト くんはそういいながら、ぽてとくんのぐちょぐちょをかきあつめます。
それから神妙 なおかおで、こういいました。
「せっかくだし、みんなでポテトサラダ でもつくろうか」
「しかたないめえ。こいつも焼 き肉 のつけあわせにしてやるかめえ」
「そうぴょんね。どうせなら、とってもでりしゃすにつくってやるぴょん」
こうしてドリームランド でおきた事件 は幕 をとじ、あとにのこされたのは調理 されたお友 だちだけとなりました。
霜降 りのA5ランク和牛 に、国産 りんごをつかった秘伝 のタレ 。
そこに山盛 りごはんとつけあわせのポテサラ があわされば、それはもう文句 なしにセッティング された焼 き肉 です。
だからわたしたちはそのあと、にぎやかなパーティー をひらきました。
うしなわれた命 をことをおもいながら、おいしくたべることでかれらの魂 をおくりだす。
それがサバンナ式 の――いえ、ドリームランド式 の供養 なのですから。
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「そうなの?
「
まあそうやって、しらばくっれますよね。
「なるほどなつ。そもそもの
「だからおれはさいしょから、ぴょん
あやうく
そしておいうちをかけるように、こういいました。
「ていうか
「たしかにそのとおりだな。A5ランク
まっかなおめめに
「ちがうぴょん。むしろ
「おまえの
まあ、たいへん。
このままでは、ぴょん
いったいどうすれば、ぽてとくんが
………………
よいこのみんなも事件の謎を解いてみよう!
1:焼き肉をたべるときって、ふつうはあるものもセットでたのむよね。犯人がわざわざ秘伝のタレを用意した理由は、実はそのあるものとつながっているんだ。
2:ぽてとくんが犯人だという証拠は現場に残されているよ。理科の実験を思いだしてみてね。キャラ設定を紹介したところにもヒントが隠されているんじゃないかな。
………………
「じゃあぴょん
はあい、なんでしょう。
いまは
「う、うん……もうそれでいいぴょん。
そうですねえ。
なにせA5ランク
でも、せっかくですからあれもいっしょにたべたいですね。
あっつあつのごはん。
「ご、ごはんだって!?
そのさきにあったのは、さるぐつわをかまされて
そう、どんぶりに
「もうわかったぴょんね。
ぴょん
しかしお
「
「うう……!!
まさにいま、
そのため、さるぐつわをかまされたままの
「さすがの
「まようことなくぺろりとたべちゃうだろうね。
あのときぴょん
そしてこれこそが
「
「お、おそろしいなつ……。
「とはいえその
ぴょん
マジでなんやこの
「よくもまあ
「そんなことないぴょん!!
「じゃあそいつをみせてみろ!! いっておくがここは
あらあら、
ところが、
「それでも
じゃがいも
なら」ぴょん
それは
「そうか!! ぽてとくんたちじゃがいも
「
うがいぐすりをわたされた
すると
よいこのみんなも、
これが
「
もはやだれがどうみても、ぽてとくんはいいのがれできそうにありません。
しかしかれはぷるぷるとふるえながらも、こういってわらいます。
「
「な、なんだって……ぴょん!!」
「なぜなら
それは
「すべては
「ひ、ひどいぴょん。
ぴょん
そして
「かわいいどうぶつ
「ちょっ……はやまるな、ぴょん!!」
しかしもう
かれは
「ああ……。ぽてとくんがぐちょぐちょぴょん……」
「じぶんでじぶんを
それから
「せっかくだし、みんなで
「しかたないめえ。こいつも
「そうぴょんね。どうせなら、とってもでりしゃすにつくってやるぴょん」
こうして
そこに
だからわたしたちはそのあと、にぎやかな
うしなわれた
それが
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