第25話飛鳥の不調と、女子高生の華奈と真希

文字数 1,006文字

女子高生華奈は、全く表情が浮かない。
それを気にした同じクラスの真希が声をかけた。
「ねえ、華奈、何かあったの?」

華奈は、小さな声。
「あのね、飛鳥さんのことなの」
真希の顔に、緊張が入る。
「え・・・ついに、女ができたの?」
「相手は誰?」
「ねえ、つぶそうよ、若い私たちの方がマシだよ」

華奈は、その真希を手で制した。
「違うの」
「昨日お店にいったら、臨時休業なの」
真希
「ふむ、それで?」
華奈
「でもね、照明はついていて、人が動く気配があるの」
真希
「うん・・・」
華奈
「ノックしたの、華奈ですと」
真希は焦れた。
「それはいいから、中身を言って」
華奈
「そしたらね、香苗さんが出てきて」
「飛鳥さん、体調崩して、寝込んでいるって」
「香苗さんは、何か料理の仕込みをしていた」
「マジに心配なの、お見舞いしたい」
真希
「行こうよ、お見舞いに」
華奈
「香苗さんに言ったら、それはいいって」
「熱があるから、風邪かなとか」
「お腹も痛いみたい」
真希は思い出した。
「うーん・・・飛鳥さん・・・弱いいよね」
華奈
「うん・・・弱いと言うより、ひ弱だよ」
「3か月に一度は、体調を悪くする」
真希
「おそらく風邪かなあ・・・香苗さんが言うなら」
「マフラー編むかな」
今度は、華奈が焦り顔。
「え?私が不器用なことを知って・・・」
「そうやって抜け駆けを?」
真希は、ニンマリ。
「当たり前、甘えるだけの小娘ではないの」
華奈は、ますます焦る。
「うー・・・可愛いから小娘?」
「それとも、私はお子ちゃまってこと?」
と、言うことも、混乱の極み。

真希は、華奈の混乱は完全スルー。
そして不安を覚えた。
「でもさ、ファンが多いよね」
「老若男女、容姿の美醜を問わず」
「既に誰かに先を越されていて・・・」
「私が編むマフラー以上のものが・・・既にとかさ・・・」
「私たちの他にも、女子高生いるから・・・特に、そいつらがね」

華奈も、真希の言葉を完全スルー。
「手作りで・・・何か・・・」
「食べ物系は・・・無理」
「そうなると・・・決めた」
真希
「え?何にするの?」
華奈はニンマリ。
「教えないって、真希はお得意の編み物にしなさい」
「それでは、ご検討を祈ります」
「無様なマフラーになりませんように!」
ムッとする真希を置き去りにして、華奈は小走りに学園を出た。
「心温まる手書きのお手紙を出す」
「文房具屋さんで、可愛いレターセットを買う」
「文房堂さんか、三省堂さんかな」
小走りに歩き続ける華奈の顔は、真っ赤に染まっている。
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