4 ✿ 地獄で会いましょう

エピソード文字数 822文字

ある夜、ブレイクは高層マンションの前にいた。


帽子を目深にかぶり、玄関ホールへ入ると、スマホを出す。

マンションのセキュリティ、ハッキング完了。

スマホを操作し、自動ドアを解錠、ロビーへ侵入した。

ヤツの部屋は12階、1201号室か

エレベータで移動、ターゲットの部屋の電子錠を解いた。


セキュリティはハッキングしたままなので容易い。


部屋に入ると、ブレイクは変装を外した。

お邪魔しまーす。おっ、いたいた!
リビングにいた男は、驚いて立ち上がった。
こんばんにゃ、多々良たたらさん
おまえ…なぜ、いや、どうやってここに来た!?
どーしてでしょう? どこからでしょーう?
ブレイクがスマホをタップすると、部屋中の電気が一斉に消えた。
一体なにをする気だ!? 早く電気を…

ああ。動かないで。


περιορισμούς

(ペリオリズモス)

ブレイクが呪文を唱えた途端、陶司ははげしく瞬きし、苦しそうに首をかきながら膝をついた。
い…息ができな…あ…ぁ…な…ぜ…こんな…ことを?

俺は、ある人間から、あんたの殺害を依頼されたんだよ


あんたにお給料を出していた、えらーい方

そ…んな…

今まで何度も「暗殺依頼」を引き受けたって? 


でも何度も足がつきそうになった。


そのヘマ依頼者はよーくおぼえていた。つまり「お払い箱」ということだよ

……。

依頼者は、あんたにこう言ったそうだな。


俺と協力して【彼らを殺すように」と。だが嘘だ

嘘…だって…

俺に、あんたを殺す隙を作らせるためにね。


イベント前に『使えない多々良陶司を消しておけ』ということなので。


役立たずなのに、いろいろ知っちゃったらしいね?

ブレイクはナイフで、陶司の首を切りつけた。


噴水のようにあふれる血をかぶらない場所へよける。


そして、のたうち回る陶司をケタケタと嗤った。

では、また。地獄で会いましょう

ブレイクは背を向け、部屋の外へ出る。
さぁて。仕事完了、あとはメインイベントだな

心なしか弾んだ歩調で、エレベータに乗り込んだ。



   つづく 

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登場人物紹介

帯刀 咲良  (たてわき・さら)


 高校2年生、剣術道場の娘。

ジョン・リンデン


イギリス人

インターポールの捜査官。

天羽 理々(あもう・りり)


高校2年生、咲良の親友

合気道部

ラルフ・ローゼンクランツ


ドイツ人

インターポールの捜査官。

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