第11話
文字数 214文字
夢の中で、演劇のチラシの束を仕分けしている。
劇場に行くと手渡される、知らない劇団のチラシの束。
自分たちのチラシが見ずに捨てられたら悲しいから、他人のチラシの束もいちおうぜんぶ目を通すことにしているのだけど、たいてい、すごくぶあつい。
そして、たいてい、けっきょく観たいものがない。
夢の中だから、その束のぶあつさが凄まじい。
半泣きになりながらめくりつづけていたら、真澄さんが「もういいんじゃない?」と言って止めてくれた。
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