2.処女懐胎(ヴァージン☆バース)

文字数 9,072文字

2017/10/05 00:58
 【紀元前X年 エルサレム】
2017/10/01 20:25
 ここは創生の時代。

 

 肥沃な大地が広がるこの世界に

 

 今、4人の天使たちが降り立った。

2017/10/01 20:27
「何だか世界が核の炎に包まれそうなナレーションですね!」
2017/10/01 20:36
「デレデー♪デレレレーレレー♪(イントロ)」
2017/10/01 20:52
「界隈から怒られそうな発言は慎め!」
2017/10/01 20:53
「あ、神いたんだ」
2017/10/01 20:53
「……神の力によってテレパシーを飛ばし、貴様たちに助言をする事にする。放っておいたらどんな無茶をするか分からんからな」
2017/10/01 20:54
「えぇーついてくるんですかー?気持ち悪い」
2017/10/01 20:58
「(チッ)……お前たちが無茶苦茶しないように速攻で伝える。ここはエルサレム。近々ここでイエス・キリストが聖母マリアから誕生する予定となっている。場所はここの先を進んだ牧場の馬小屋の中だ。君たちはマリアの産婆となり、キリストの誕生を祝福するんだ」
2017/10/01 21:01
「おお、何だか天使っぽい仕事ですね!」
2017/10/01 21:06
「……慣れぬ事柄だがその役目、全うしよう」
2017/10/01 21:07
「おk」
2017/10/01 21:08
「騒ぎになるから、お前たちが天使だという事は伏せておけ。

 

 そ・れ・と!


 くれぐれも聖母マリアやその周辺人物に失礼のないようにな。

 彼女に何かあったら歴史が変わってしまう。それだけは止めてくれ。

 いいね?」

2017/10/01 21:10
「神、ここってWifiないの?」
2017/10/01 21:13
「あるわけないだろう馬鹿者」
2017/10/01 21:14
「…………」
2017/10/01 21:15
「そんな目で私を見るな!ともかく要件は伝えたぞ!後は君たちがこの試練を達成するだけだ!私は忙しいのでこれで失礼する!じゃあな!」
2017/10/01 21:15



2017/10/05 01:00


 神は無駄に雷鳴を轟かせ、去っていきました。

 

 先程まで曇り空だった空模様が嘘のように


 綺麗な青空が広がっています。

2017/10/04 17:38



2017/10/05 01:01
「……とにかくマリア殿を探そう」
2017/10/04 17:40
「コレダカラコダイッテキライナノヨ、ナニソレデンパドコロカデンキスラトオッテナイナンテアリエナインデスケド?ドウヤッテセイカツシテンノ?トッテキタモノヲキノミキノママ?ハハハバカミタイ、ワタシガドレダケコノアプリニカキンシテルトオモッテルノ?ジゲンシキノクエニイケナイシゲンテイガチャモマワセナイジャナイ、コレデデオクレタラカミヲイッショウノロッテヤルカラ……………ブツブツブツ」
2017/10/04 17:42
「エスエルが壊れた」
2017/10/04 17:48
「あ!あの人に聞いてみましょう!すみませーん」
2017/10/04 17:49
「何だいお嬢ちゃん?今忙しいんだ、すまないが後にしてくれるかな?」
2017/10/04 17:54
「……まさか、あなたの婚約者は”マリア”と言う名前ではありませんか?」
2017/10/04 17:56
「……確かに私の婚約者の名前は”マリア”だがそれが何か?」
2017/10/04 17:57
「(ペラペラと聖書を捲りながら)恐らく、この人はマリアさんと婚約している”ヨセフ”さんだね」
2017/10/04 17:59
「君達、一体何なんだね?」
2017/10/04 18:01
「はい!私達は天使………ムグッ」
2017/10/04 18:02
「……天使であることは周りに言ってはいけないって言われたでしょ?当時のベツレヘムは啓蒙なユダヤ教徒が多いから、下手に天使だなんて言いふらしたら宗教を侮辱したとして処刑されちゃうかも……多分神はそれを心配して言ったんだと思う」
2017/10/04 18:03
「処刑?!」
2017/10/04 18:08
「なにわろてんねん」
2017/10/04 18:09
「……人間界に降り立ってから非常に身体が重い。どうやら、一介の少女程度の身体能力になってしまっているみたいだ。今騒ぎになったら確かにまずいかもしれないな」
2017/10/04 18:11
「……君たち、用が無いならもう行ってもいいかね?」
2017/10/04 18:15
「あ!待ってください!実は私達、遠方からはるばるやってきた産婆なんです!マリアさんの出産をお手伝いさせてください!」
2017/10/04 18:17
「産婆?君たちが?」
2017/10/04 18:20
「もうサンバのリズムに合わせてマンボって感じです!」
2017/10/04 18:21
「何言ってんだお前」
2017/10/04 18:21
「……わざわざ来てもらって悪いんだけど、マリアとは婚約破棄しようと思っていてね。君たちの出る幕は無いよ」
2017/10/04 18:22
「何ですって?!あんなにも愛し合っていたのに?!」
2017/10/04 18:24
「二人の何を知ってるんだよ」
2017/10/04 18:24
「……言いづらいと思うが良ければ聞かせてくれないか?話せば楽になるかもしれないぞ?」
2017/10/04 18:25
「……あまり表ざたにしたくは無いが、君たちを信用しよう。……実はマリアが身ごもった子は私の子ではないらしいのだ」
2017/10/04 18:26
「え?それって……」
2017/10/04 18:28
「もしかして浮気?!ドロドロの昼ドラ展開なんですか?!」
2017/10/04 18:28
「(昼ドラ?)医師に言ったら、それは聖霊によって身ごもっているのだと言われたよ。……正直私はそんな彼女と一緒に生活できる自信が無いんだ……」
2017/10/04 18:33
「かぁー!お医者さんも丸め込まれてるじゃないですか!とんでもない悪女ですね!!!お医者さんも絶対色目使われてますよ!」
2017/10/04 18:35
「もう少しオブラートに包もう?な?」
2017/10/04 18:39
「……話したら少し気分が楽になった気がするよ。つまらない話をしてすまなかったね」
2017/10/04 18:37
 

 ヨセフは天使たちに踵を返し、去っていきました。


 その背中は何だか寂しそうで


 マリアの事をまだ捨てきれない。


 そんな風に感じ取れました。


 

2017/10/04 18:40
「このままでは彼が可哀想だ、どうにかならないのか?」
2017/10/04 18:42
「(ペラペラ)う~ん、聖書に書いてある通りだと、主の天使が夢に現れて妻マリアを迎え入れなさいと預言するみたいだけど」
2017/10/04 18:43
「その通り!このままヨセフがマリアと縁を切ってしまったら歴史が変わってしまうぞ!」
2017/10/04 18:46
「うおっ神。いたのか」
2017/10/04 18:48
「神はいつでも君たちを見ているぞ♪」
2017/10/04 18:48
「…………」
2017/10/04 18:49
「…………」
2017/10/04 18:50
「………?」
2017/10/04 18:51
「あ、マジでドン引きするのは止めて!神は意外と紙メンタルなのよ?あ、神だけに?」
2017/10/04 18:51
「はぁ~~~~~(糞でか溜め息)」
2017/10/04 18:52
「……お前らにはもう神託してやらん。……ブツブツせっかく旅の役に立つものを持ってきたのに……」
2017/10/04 18:57
「あ、それは置いて行って下さい」
2017/10/04 18:58
「それは武器か?!武器なのか?!伝説の剣とか?!」
2017/10/04 18:59
「現金な奴らめ……。ほれ」
2017/10/04 19:00



2017/10/05 01:08
2017/10/05 01:08



2017/10/05 01:10
 

 

 神はそれぞれ”カード”を


 一枚ずつ、4人に投げ渡しました。


 丁寧な装飾が施されたそれは


 大体手の平に納まる程度のサイズで


 古い絵画のようなイラストが描かれています。

2017/10/04 19:02



2017/10/04 20:35
「……これは?」
2017/10/04 19:05
「タロット?トランプ?でも後ろの絵柄が違う」
2017/10/04 19:06
「へ~珍しい。メル○リにでも出しますか」
2017/10/04 19:07
「勝手に売るな!」


   

「……これは人間界のカードを模して私が特別に作ったものだ。これを使えば君たちの天使としての力が一部使用できるようになる」

2017/10/04 19:09
「タロットカードとかなら普通、【愚者】とか【魔術師】とか描かれているはずだけど、これ【動物】ですよね?」
2017/10/04 19:21
「君たち見習いにタロットは格式高すぎる。動物さん大集合カルタがお似合いだ」
2017/10/04 19:22
「まるで幼児向けの玩具じゃないですか!嫌です!もっと格好いいの下さい!」
2017/10/04 19:25
「……武器じゃないのか(ションボリ)」
2017/10/04 19:27
「意外と可愛いかも……」
2017/10/04 19:28
「……やっぱりお似合いじゃないか」


「このカードは君たち天使に備わっている【天力】を使って、使用することが出来る。その能力は君たちの深層心理によって生み出された能力だ。それをうまく使ってこの試練を乗り越えてくれ」

2017/10/04 19:29
「天力?」
2017/10/04 19:33
魔力っていうだろう?それは悪魔の力だから魔力。これは天使の力だから天力だ」
2017/10/04 19:34
「その理屈で行くと使力になるのでは?」
2017/10/04 19:34
「いちいち細かい事うるさいね~!神は私だぞ!神がそう決めたからそうなの!」
2017/10/04 19:35
「子供か!」
2017/10/04 19:36
「神だ!」
2017/10/04 19:37
「私の絵柄は…………【バク】?……随分マイナーな動物ですね」
2017/10/04 19:38
「バクは古来より夢を食べると言われる動物。君、アマエルの天使としての能力は相手の夢の中に侵入する事だ。夢見がちな君にぴったりだろう?」
2017/10/04 19:40
「なるほど、これでヨセフさんの夢に侵入してマリアさんと別れないよう仕向けるわけだね」
2017/10/04 19:43
「うむ。察しがいいのは助かる」
2017/10/04 19:44
「…………」
2017/10/04 19:46
2017/10/05 01:12
「Wi-Fiが……入った?!現世から神が出てきているから?!やったーーー!」
2017/10/04 19:50
「あ、復活した」
2017/10/04 19:51
「エスエル、君のカードをみたまえ」
2017/10/04 19:52
「えっ?!まだ期限は切れてないですよ?!」
2017/10/04 19:52
「誰がクレカを見ろと言った!手元を見ろ!手元を!」
2017/10/04 19:53
「はっいつの間に?!……これは【イルカ】?一体何ですかこれ?」
2017/10/04 19:55
「イルカはとても賢い動物でな、反響定位(エコーロケーション)と呼ばれている高いパルス音を発して、周囲とコミュニケーションを取るんだ。……君の能力はずばり、通信。一定の範囲までなら話さずとも相手とテレパシーを送受信する事が出来る。時には各自別々に行動することもあるだろう、そんな時にでも活用してくれ」
2017/10/04 19:59
「もしかしてWi-Fiも?!」
2017/10/04 20:05
「それは諦めろ」
2017/10/04 20:06
「」
2017/10/04 20:06
「再び心を閉ざしてしまった」
2017/10/04 20:07
「おお!私のは【犬】だな!牙がある動物だ、武器が出せるんだろ!武器が!そうでしょ!?」
2017/10/04 20:07
「どんだけ戦闘したいんだ!?……悪いがこの時代のいざこざに巻き込まれた時点でゲームオーバーだからな?なるべく争い事は避けるんだぞ?」
2017/10/04 20:13
「捕まって処刑か……良くて奴隷か……」
2017/10/04 20:15
「ひええ」
2017/10/04 20:17
「……普段から犬のような性格のキタエルには【犬】の能力が顕現したようだな。昔から人に家畜化されている馴染み深い動物だからご存知かもしれないが、犬の最も発達した感覚はずばり嗅覚。キタエルの天使としての能力も嗅覚で相手を追跡する能力だ」
2017/10/04 20:18
「何か地味……」
2017/10/04 20:25
「キタエルちゃんらしい捻りの無い能力ですね!」
2017/10/04 20:25
「ひどい!?」
2017/10/04 20:26
「……えー最後に、ハラヒエル」
2017/10/04 20:27
「はい」
2017/10/04 20:28
「あかんwww何時聞いてもその名前に慣れないwww」
2017/10/04 20:28
「黙って聞いてろビッチ」
2017/10/04 20:29
「はぁ~~~~!?」
2017/10/04 20:30
「そこ、ギスるんじゃない!……ハラヒエル、君の動物は【パンダ】だね」
2017/10/04 20:30
【パンダ】……!それに一体どんな能力が備わっていると……!?」
2017/10/04 20:33
トイレが我慢出来る
2017/10/04 20:36
「は?」
2017/10/04 20:37
「おトイレが我慢できる!」
2017/10/04 20:38
「どういう事だ説明しろ神ーーーー!!!」
2017/10/04 20:38
パンダは難儀な動物でな、赤ん坊の頃は碌に排泄行為も出来ず親が手伝ってやらないと便秘で死んでしまうんだ。さらに大人になっても元は肉食寄りの熊なのに笹ばっか食ってるせいで万年消化不良に陥っている。そんな辛い思いをしているパンダと君の思いがひとつになってこの能力が生まれたんだよ」
2017/10/04 20:39
「えええ……(ドン引き)」
2017/10/04 20:44
「良かったですね、これで突然便意が来ても安心……ですwwよwww」
2017/10/04 20:45
「ただあくまでも我慢するだけで、勿論限界が来れば決壊するから要注意な」
2017/10/04 20:46
「使えねえ………」
2017/10/04 20:47
「元気出しなよ……ハラヒw……ヒヒヒw……ヒエルw……ヒヒヒヒwww」
2017/10/04 20:49
「wwwwwww」
2017/10/04 20:51
「(こいつら後でしばく)」
2017/10/04 20:51
「……全員カードの能力は分かったな?現在、天力ポイントは全員1ポイントずつ溜まっている。1ポイントで1回能力が使用できるぞ。ポイントは、聖書に書いてある天使っぽい事をすれば私が応じて数を贈呈しよう。能力をたくさん使いたければ真面目にロールプレイする事だな」
2017/10/04 20:52
「天使っぽい事ってまたアバウトな……」
2017/10/04 21:00
「任せてください!この慈愛の天使アマエル、いち天使として人を導いて進ぜます!」
2017/10/04 21:02
「(こいつが一番心配だなあ)」
2017/10/04 21:04
「何だか難しそう……。レジで出したりとかしたらポイント貰えたりしない?」
2017/10/04 21:06
「コンビニのポイントカードと一緒にするな!!!」


「ともかく今日の夜、ヨセフの夢に入り預言をするのだ、くれぐれも天使として威厳高くするのだぞ!じゃあな!」

2017/10/04 21:07



2017/10/05 02:08


 雷鳴を轟かせ神は去っていきました。

 

 その後、神の力なのか、それとも尺の都合なのか

 

 突然日は暮れ、あっという間に夜になってしまいました。

2017/10/04 21:09



2017/10/05 02:08
2017/10/05 01:18
【ヨセフの家】
2017/10/04 21:11
「ZZZ」
2017/10/04 21:11
「あの人、目を開けながら眠ってる……」
2017/10/04 21:12
「今ならやりたい放題ですね!顔に落書きでもします?」
2017/10/04 21:13
「こいつ神の話全く聞いてねーな」
2017/10/04 21:14
「しっ、静かに。ヨセフ殿が起きてしまう」
2017/10/04 21:15
「ムニャムニャ……マリア……いつもありがとう……」
2017/10/04 21:15
「(ボソッ)ごめんなさい、甲斐性の無い貴方より彼の方が好きなの」
2017/10/04 21:17
「あぁ~!!!マリアー!!!私が悪かった!!!行かないでくれ!マリアァァアアアーーー!!!」
2017/10/04 21:21
「何やってんの!?」
2017/10/04 21:23
「馬鹿!大声出すな!ヨセフ殿が起きてしまう!」
2017/10/04 21:25
「う~ん、マリア……グスン……ZZZ」
2017/10/04 21:26
「セーフ!」
2017/10/04 21:27
「アウトだよ!心地いい夢が悪夢に変わったよ!」
2017/10/04 21:28
「アマエル、ばれないうちにちゃっちゃとカード使っちゃって。この時代の空き巣は捕まったら死刑だよ?」
2017/10/04 21:29
「私が死んだら遺灰をフリスビーにして全世界で売ってください!」
2017/10/04 21:31
「ずっと思っていたけどお前、頭おかしいわ」
2017/10/04 21:32


 アマエルは天使カード【バク】を使用しました。


 キラキラとした鬱陶しいエフェクトと共に、


 ヨセフの頭の上にヨセフの夢の中の映像が浮かび上がりました。


 アマエルとアマエルに触っている人もその夢に干渉する事が出来るでしょう。



2017/10/04 21:34
「な、何かふよふよしたものが出てきた!」
2017/10/04 21:41
「……何か声が聞こえる?……一体何なんだ?」
2017/10/04 21:43
「え、もう繋がってるんですか?え~何から話そうかな~、特に用は無いんだけど何となくっていうか」
2017/10/04 21:44
あるわ阿呆!」


「天使として預言をヨセフさんに伝えるの!」

2017/10/04 21:45



2017/10/05 02:13
「は~いここで大事な大事なゴッドチャ~ンス!」
2017/10/04 21:48



2017/10/05 02:13
「うわびっくりした!現れるときいつも突然過ぎだって!」
2017/10/04 21:50
「フフ、神出鬼没って言うだろう?アレ、俺が由来になった四字熟語だから」
2017/10/04 21:51
「マジで!?」
2017/10/04 21:52
「嘘を教えんな嘘を」
2017/10/04 21:52
「それより貴様ら喜べ、待望のゴッドチャンスだぞ」
2017/10/04 21:53
「待望のっていうか初めて聞いたんですけど」
2017/10/04 21:53
「説明しよう!聖書には天使や聖霊の台詞も多く書いてある。先程天使っぽいことをすれば得点すると言っただろう?今回のように人を導く時に聖書の台詞っぽく助言する事が出来れば、得点を多めに贈呈する、それがゴッドチャンスだ!」
2017/10/04 21:54
「そんなの聖書を見ながらやれば一発……あれ?開かない……!」
2017/10/04 21:59
「勿論カンニングは禁止だ!この世界に来て以来どれだけ聖書を読み理解しているか、そのテストのようなものだからな!多少の言葉の違いがあってもニュアンスが合っていればそれでもOKとする!大量得点が期待できるだろう!」


「正に神の御目溢し!それ即ちゴッドチャンス!」


2017/10/04 22:00
「気に入ってんのかそのフレーズ」
2017/10/04 22:07
「うるせー喰らいやがれ、必殺、ゴッド紙くず!」



  ミ☆

2017/10/04 22:08
「いやいやいや、何でもかんでもゴッド付けりゃいいってもんじゃないでしょ?!」
2017/10/04 22:12
「とにかく一人ずつやってみろ。自分の言葉で話してもいい、面白ければ採用する」
2017/10/04 22:14
「結局ただの大喜利じゃねーか!」
2017/10/04 22:16



2017/10/05 02:17
2017/10/05 01:22



2017/10/05 02:19


主の天使の預言(お手本)

2017/10/04 22:17



2017/10/05 02:19
「貴方は一体……?」
2017/10/04 22:24
「ダビデの子ヨセフ、恐れず妻マリアを迎え入れなさい。マリアの胎の子は聖霊によって宿ったのである。マリアは男の子を産む。その子をイエスと名付けなさい。この子は自分の民を罪から救うからである」
2017/10/04 22:21
※この台詞は天使4人には聞こえていません
2017/10/04 22:25




2017/10/05 01:24
「じゃあまずはハラヒエル、やってみろ」
2017/10/04 22:38
「えっ私から……?えっと……」
2017/10/04 22:39



2017/10/05 01:24


主の天使の預言(ハラヒエルの場合)
2017/10/04 22:25



2017/10/05 01:24
「貴方は一体……?」
2017/10/04 22:27
「ぇえー、ダビデの子ヨセフ。貴方はマリアと縁を切ることはありません。えっと、マリアのお腹に宿っている子供は、えーと、聖霊の子でこの国の民を救う者である。その人物をイエスとなじゅ、名付けなさい」
2017/10/04 22:27
「……会社の面接だったら落とすかな」
2017/10/04 22:29
「悪かったね!」
2017/10/04 22:31
「……ん~多少どもってはいたけど、ニュアンスは合ってるし1点上げちゃおう」
2017/10/04 22:31
「ええー、ずるーい!神はハラヒエルに甘いんじゃないですかー?えこひーきえこひーき!」
2017/10/04 22:32
「少なくとも君よりは真面目にロールプレイやってるからね。じゃあ次はアマエルがやってみな、君がポイントを使って夢を発現させたからこれに成功したらポイントは2倍にしてやろう」
2017/10/04 22:34
「本当!?私、張り切っちゃいますよ!」
2017/10/04 22:36



2017/10/05 01:25


主の天使の預言(アマエルの場合)
2017/10/04 22:37



2017/10/05 01:25
「貴方は一体……?」
2017/10/04 22:38
「私は慈愛の天使アマエル!今日は貴方に預言をしにやってきました!愛の天使として貴方たちの仲が裂けるのは見ていられません」
2017/10/04 22:40
「それがさっき人を悪夢に陥れた奴の台詞か」
2017/10/04 22:46
「今は私が喋っているんです、被らないでください!……貴方の子供は玉のようにとても可愛い子が生まれて将来世界を束ねるイケメンになります。持って帰りたいくらいです、むしろ要らないなら持って帰ってもいいですか?」
2017/10/04 22:46
「え……?それはちょっと……」
2017/10/04 22:49
「大丈夫です、女なんて星の数ほどいますから!相手なんてまたすぐ見つかりますって!婚約者を放っておいて子供をつくるようなビッチとよりを戻す必要なんて無いです!なので、貴方の子供を私に下さい!何なら今からでも作りますか!?私と!子供を!さあ!さあ!」
2017/10/04 22:50
「ビッチはお前だ、大馬鹿野郎!!!!!」
2017/10/04 22:56
「ストップ!ストップ!貴様は0点!!!」
2017/10/04 22:57
「えーさっきポイントは2倍にするって」
2017/10/04 22:59
「0に何を掛けても0だ。マイナスじゃないだけありがたいと思え……君に期待した俺が馬鹿だった」
2017/10/04 23:00
「ニュアンスは合ってたんだけどな~」
2017/10/04 23:01
「1ミリも合って無いわ!」


「はぁ……次、キタエル。どうぞ」

2017/10/04 23:01



2017/10/05 01:28


主の天使の預言(キタエルの場合)
2017/10/04 23:02



2017/10/05 01:28
「貴方は一体……?」
2017/10/04 23:04




2017/10/04 23:13
「…………」
2017/10/04 23:04




2017/10/04 23:12
「………」
2017/10/04 23:05




2017/10/04 23:13
「………」
2017/10/04 23:05






2017/10/04 23:13
「喋れや!!!!」
2017/10/04 23:06
「す……すまない、何も思いつかなかった。こういうアドリブみたいなのはホント苦手で」
2017/10/04 23:07
「全く、初めてのお見合いの席じゃないんだから……悪いが0点だ」
2017/10/04 23:08
「うぅ……面目ない」
2017/10/04 23:11
「わーキタエルちゃんお揃いだね、おそろ、おそろ♪」
2017/10/04 23:09
「貴様の0点とは雲泥の差だがな。さぁラストはエスエル。しっかり決めてもらおう」
2017/10/04 23:14
「緊張するからそういう事言うのやめて」
2017/10/04 23:15



2017/10/05 01:29


主の天使の預言(エスエルの場合)

2017/10/04 23:16



2017/10/05 01:29
「貴方は一体……?」
2017/10/04 23:16
「貴方は婚約者であるマリアと別れる必要はアリマセーン。何故ならその子供は偉大なる功績を後に残すからデース」
2017/10/04 23:17
「え?何キャラ?何キャラなの?」
2017/10/04 23:20
「(神、うるさい!)……貴方は男の子を授かりマース、その子供の名前を……名前を……」
2017/10/04 23:21
「ん?どうした?」
2017/10/04 23:22
「イエスって名前さ」
2017/10/04 23:23
「うん」
2017/10/04 23:23
正直ダサくない?
2017/10/04 23:23
「キリスト教全否定!?」
2017/10/04 23:24
「だってイエスって英語で”はい”だよ?日本語なら”了解くん”じゃん、ダサいよ」
2017/10/04 23:24
「おお~天使なのに何と浅はかな。私は今とても泣きたい気分だぞ」
2017/10/04 23:26
「どうせなら今時のカッコイイ名前にしましょう!」
2017/10/04 23:27
「う~ん……。アーノルドシルベスター?それともセガール?悩むなぁ~」
2017/10/04 23:28
「全然今時じゃねえし何だそのやたら戦闘力高そうなチョイスは?(最後は苗字だし)勝手な事をして脱線するな!貴様も0点だ!」
2017/10/04 23:31
「そんな!必死で考えたのに!」
2017/10/04 23:33
「これで3人おそろだね♪私達ズッ友だよ♪」
2017/10/04 23:35
「うぅ……一生の恥」
2017/10/04 23:36
「は?」
2017/10/04 23:36
「最後は誰が良かったかヨセフに決めてもらう。……まあ結果は決まっているだろうが一応発表してもらおう」
2017/10/04 23:37



2017/10/05 01:33


【結果発表】

2017/10/04 23:38



2017/10/05 01:33
アーノルド……何て力強い響きなんだ……!よし、マリアに会いに行って今度生まれる子供にその名前を付けるとしよう!」
2017/10/04 23:39
( ゚Д゚)
2017/10/04 23:40
「やったぁ!採用された!」
2017/10/04 23:41
「アーノルド教誕生ですね!!!」
2017/10/04 23:41
「待てーーーい!駄目に決まっているだろう!」


「……不服だが一応エスエルにはボーナスとして1点やる……」


2017/10/04 23:42
「やったぁ!ありがとうヨセフさん!」
2017/10/05 01:36
「いえいえ、私も久々に楽しい夢を見させてもらった。……マリアとの仲、もう一度考え直してみるよ」
2017/10/04 23:46
「すいませんね、夢の中まで4人が迷惑かけて」
2017/10/05 01:39
「親戚同士の会話みたーい、じじくさー」
2017/10/04 23:49
「365日失礼な奴だなお前は!」
2017/10/04 23:50
「はははは、……もうじき夜明けだ。……ここでお別れだね。でも君たちにはまたすぐに会える気がするよ」
2017/10/04 23:50
「貴方の子供に生涯ついていきます!」
2017/10/04 23:52
「……ありがとう。君たちのような天使に祝福されて、私の子供は幸せ者だ……」
2017/10/04 23:53
「おいおい、面倒だからって適当な事言わないでくれ?よく考えて発言してくれよ?」
2017/10/04 23:54
「……はははは」
2017/10/04 23:55



2017/10/05 01:43
2017/10/05 01:43



2017/10/05 01:44


 突如世界に光が差し込みます。

 

 朝が来たのです。

 

 朝日と共にヨセフが目覚めた時には


 既に天使たちの姿はありませんでした。

 

2017/10/04 23:56



2017/10/05 01:44
「妙な夢だったな……よく覚えていないが、あれは天使の預言だったのだろうか?」


「……そうだ、マリアのもとへ向かわないと……」

2017/10/04 23:57


 ヨセフは寝ぼけ眼を擦りながら

 

 マリアの家へと向かっていきました。


 彼がマリアの夫となる決意はもう揺るがないでしょう。

2017/10/04 23:59
「ともかく一件落着だね」
2017/10/05 00:00
「私達はただ草葉の陰で見守るだけさ」
2017/10/05 00:00
「でも気になるからちょっと様子を見に行きましょう」
2017/10/05 00:03
2017/10/05 01:48
【マリアの家】
2017/10/05 00:05
「マリア!」
2017/10/05 00:06
「あら?ヨセフ、どうしたのそんなに急いで」
2017/10/05 00:06
「……具合はどうだい?」
2017/10/05 00:07
「ふふ、心配しなくても順調よ。あ、今お腹を蹴った。きっと元気な子が生まれるわ」
2017/10/05 00:08
「そうか……良かった……」
2017/10/05 00:09



2017/10/05 01:46
「あれが聖母マリア?何だか私達と次元が違うくらい綺麗な人ですね」
2017/10/05 00:09
「どこぞの誰かはビッチ扱いした事を死を持って償うべき」
2017/10/05 00:10
「何だか二人、とてもいい雰囲気だな!」
2017/10/05 00:11



2017/10/05 01:46
「マリア、子供の名前はもう決めてるのか?……もし男の子ならアーノルドなんてどうだ?いかにも逞しくていい名前だろう?」
2017/10/05 00:18
「まあ、ボディビルダーから映画俳優になって、最終的には州知事を務めそうなとても良い名前ね。でもごめんなさい、名前はもうイエスと決めてるの。今日、夢で主なる神からその名前にしなさいとお告げがあったから」
2017/10/05 00:20
「(予めマリアの方に私がお告げしておいて正解だったな)」
2017/10/05 00:23
「そうか……神と天使ならそりゃ神の方を優先すべきか……、それに君がそう言うなら僕は止めないよ。………改めておめでとう、マリア」
2017/10/05 00:24
「ヨセフ……」
2017/10/05 00:28



2017/10/05 01:51
「イイハナシダナー」
2017/10/05 00:30
「これにて一件落着!」
2017/10/05 00:31
「何言ってんだ、まだ産婆をすると言う大仕事が残っているだろう。激しく心配だが、貴様たちに一任するぞ?」
2017/10/05 00:31
「え?でもマリアさんを見た感じ、後数か月は待たなきゃいけないような……?」
2017/10/05 00:33
「安心しろ、私がそこまで時を飛ばす。さあ、準備は良いか天使たち」



「ゴッド☆タイムワープ!!!」

2017/10/05 00:34



2017/10/05 01:51


 神がぐっとガッツポーズするだけで


 天使たちの視界は歪み、地面に立っている感覚が無くなりました。


 まるで映像の早回しでもしているかのように


 昼夜があっという間に過ぎていきます。


 そしてイエスが生まれる当日まで時は飛ばされました。

2017/10/05 00:36



2017/10/05 01:51
「………ポカーン」
2017/10/05 00:38
「……?……!?」
2017/10/05 00:39
「な?」
2017/10/05 00:39
「な?じゃないよ!突然そんな神みたいな事されても意識が追い付かないよ!」
2017/10/05 00:39
「いや、そんな事言われても俺、だし……。……ほら、イエスの顔を見にヘロデ王の使いの学者が集まっている。それに紛れて、産婆となり誕生を祝うのだ。……それでは失礼する、私はMPを使い過ぎて疲れた」
2017/10/05 00:40
「MP制なの!?それは悪魔の力じゃなかったの!?」
2017/10/05 00:44
「私、赤ちゃん見てみたいです!」
2017/10/05 00:46
「ふむ、取り敢えず現場に向かってみようか」
2017/10/05 00:46


 天使たち4人は一介の産婆としてマリアの出産に立ち会うことにしました。


 数十人の人だかりを掻き分け


 天使たちはマリアの元へと向かっていきます。


2017/10/05 00:47
「赤ちゃんのイエス……エヘヘヘ」
2017/10/05 00:49
「イエスが未曽有の危機に晒されている!!!そして自制の利かない天使を止める事が出来るのは誰一人いない!そんな時、話しかけてきたのは一人の学者であった!」


「次回!アマエル死す!邪悪王の卑劣な罠!」


こうご期待!!!


2017/10/05 00:49
「勝手に次回予告で殺さないでください!!!」
2017/10/05 00:54
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登場人物紹介

【アマエル】Amael


多分慈愛の天使。

【エスエル】Esel


自称Sの今時な天使。

【キタエル】Kitael


常に精進することに励む実直な天使。脳筋

【ハラヒエル】Harahiel


突然の腹痛に悩まされる天使。

【神】God


4人の天使に試練を与える神の一人。

【ヴァース】Verse


天使たちを邪魔する悪魔。

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