10:くちなわの人
文字数 3,484文字
海苔蔵さんは薬品の成分を調べました。しかし、その薬品が何であるのか海苔蔵さんの知識では分かりませんでした。
海苔蔵さんはアタッシュケースのなかに、薬品のビンと本をしまい込みました。
次に、二人はクーラーボックスを開けてみることにしました。
中には、何かの肉の塊が入っていました。
海苔蔵さんは肉の塊を手に持ってしっかりと調べてみると、ハッキリと分かりました。それが人肉だということが。
人肉の塊を手にしてしまいましたが、闇医者である海苔蔵さんは平然としています。迅之介さんも本を読んでいたためか、そこまで驚きはしなかったようです。
まさきちゃんと酢太郎さんも2階へ上がってきました。
扉が開いている部屋Aを覗いてみると、脚立が立っており、天井の跳ね上げ扉が開いているのを見付けました。
酢太郎さんとまさきちゃんが見上げていると、クーラーボックスを持った海苔蔵さんと迅之介さんが屋根裏から下りてきました。
迅之介さんは酢太郎さんとまさきちゃんに本を見せます。
あなたたちは声がした部屋Bのほうへ向かいました。
ガチャガチャ。
あなたたちがカギを開けようとしていることに部屋の中にいる人物が気付いたようです。
迅之介さんはカギを開け、部屋Bの扉を開きました。
部屋の中では、11~12歳くらいの一人の女の子がベッドに鎖でつながれていました。
酢太郎さんに iPhone を差し出され、少女は途惑った様子です。
少女は怯えてあなたたちから離れ、部屋の隅に行ってしまいました。
海苔蔵さんは少女を力強く説得します。
海苔蔵さんはおもむろにバッグを開け、チョコレートを取り出しました。そしてそれを少女に差し出します。
少女はそれを見て少々揺らいだ様子ですが、まだまだ警戒されており説得するのは難しそうです。
あなたたちは少女の鎖のカギを開けました。