三題噺のお部屋
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nakumoaya
今日寒いなー なあ、なに食べたい?
私が食べたいものなんて1つに決まってるでしょ? カリコリとして、歯ごたえが癖になって、お肌にも最高で、いくらでも食べられちゃうやつ!
はいはい、ホルモンな
そう、あたり♡
お前の好物と言ったら決まってるし。あーー、でも今日は却下
なんで!? ホルモンの気分なのにー!
家で食えねえ
焼肉屋は?
俺はいいけど……せっかくかわいい服着てるのに、焼き肉の匂いついてもいいわけ? 買ったばかりじゃなかった?
はっ、そうだった! でもでも……うーーーーーーーん、今日はやめとく!
そうそう、偉い。じゃあ、何食べたい?
選択肢は?
そうだなあ……寒いから、鍋の気分かな俺は
鍋か、じゃあね、じゃあ、もつ鍋!
言うと思ったよ……この内臓大好き女子め
あう♡なんか危ない響き♡
じゃあ、スーパー行ってから俺んちで
はーーい
今年一番の寒さの中、帰宅した2人は身体が凍えていた。
女は一直線にこたつへと向かっていく。
おおおおおっ! さむさむうううううう! こたつこたつうううううう!! って、電源ついてないしっ!
火事になるからつけて出るわけねーだろ、ほら、鍋の用意するからそのへん座ってろ
普通、彼女が彼氏のために料理するものであるが、この2人は少し違っていて、女に包丁を握らせるとそれはもう危ない。対して、男の方は手先が器用で、わりと何でも出来てしまう傾向にあった。こうなる役割は必然といってもいい。
そして、女は好奇心が旺盛で、そのへんに座ってろと言われたにも関わらず、小物置き場を物色し始めた。それは、男が自慢の手先でちまちまと作っているアクセサリーや、自作した砂時計などが置かれている。
来るたびに新しいものが増えていて、常に飽きることはない。
これは……万華鏡?
今日は万華鏡が増えていた。
手に取り、覗いてみる。
覗き込むと、カラフルなビーズたちが角度によって姿を変える。くるくると姿を変える鏡の世界。子供の頃以来の万華鏡に、わくわくがとまらなくなる。
きれー……
思わずそう声にでてしまった。
ん?なんかいった?
ううん、なんでも、お鍋早く食べたいなーって
でも、このスペースを知っていることは秘密なのだ。だから今日もはぐらかす。
もうちょっとでできるから待ってろよ
はーーーーい
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