船に潜む魔物

文字数 7,067文字

 窒息してしまうような、気色の悪い湿気を含んだ空気が身体中にまとわりつく。 
 甲板の上では船員達が、耐えがたい焦燥を感じ辺りを駆け巡っていた。
 木の軋む音を聞いた一人がその方向を見やると、そこにはドアを開いて甲板へ出てきたトビィ達の姿があった。船員は手を振って取り込み中だ、と迷惑そうに追い払おうとしたのだが、船長は静かに歩き出す。
 トビィの真正面に立つと、深く腰を曲げて礼をした。
 船員が呆気にとられる中、アリナが勝気な瞳で口元に笑みを浮かべつつ船長の身を起こす。

「やだな、礼はなしですよ。ボク達は確かに乗客だけど、困った時はお互い様。それに腕には自信が有るし。な、みんなっ」
「かたじけない」

 仲間を見渡し悪戯っぽく笑うアリナに、サマルトは大きく頷いて同意する。
 トビィはただ、無言で空を睨み付けていた。
 安堵し微笑む船長の姿に、船員達は首を傾げ訝しがる。

「船長? この方々は?」
「馬鹿野郎共が! この嵐が自然のものじゃないってぇぐらい、分かるようになれ! この方々は戦士様だ、それも……とびきりのな」

 何の状況も把握出来ていない船員に、船長は打って変った態度で怒鳴りつ、強引に頭を下げさせた。トビィとアリナ、二人を見つめてにやりと豪快に笑う。瞬時に二人の力量を見破った彼も、大したものである。

「ふーん、ボク達の強さがわかるんだ?」

 嬉しそうに破顔し、アリナは感心した。
 確かに現状での熟練者は、この両者だ。若い頃から船に乗り、幾度も魔物と遭遇して来た船長自身も腕を磨いて来た。見せかけだけの戦士程度なら、見破れる程には。 
 船長は、大声で指示を出す。

「いいか! 魔物が攻めてくるぞ! 戦闘じゅーんび! 急いで配置につけぇ!」
「了解!」

 その一言で船員達は、訓練通り素早く持ち場に着いた。物置に掃除道具を投げ込み、代わりに剣や弓、手製の爆弾を取り出し装備する。
 その手際の良さにアリナが口笛を吹く、船長に良く訓練されているようである。

「では、ご協力を宜しくお願い致します」

 船長はそう言いつつ、腰に下げてあった愛用の剣を引き抜いた。空を見つめて、唇を噛み締める。

「了解、まっかせてーっ」

 アリナが構えた、トビィが剣を引き抜いた、サマルトとダイキが二人の真似をして後方についた、クラフトが神経を研ぎ澄ませた。
 降り頻る雨の中、一筋の雷鳴が鳴り響き、それを合図に空から下卑た叫び声を上げて舞い降りてきた魔物達。紫の変色した皮膚、真っ赤に燃え盛る瞳、蝙蝠のような羽、細長い尻尾を持つ……ガーゴイルである。
 空の暗さはこの魔物達が居た為なのか、かなりの数のようだ。もともとは邪悪な銅像に命が吹き込まれたのが始まりだとされるが、今はどうでもよい。
 半ば呆れつつ、しかし好戦的なアリナは嬉々としてその招かれざる客を迎え入れた。首を、コキコキと鳴らす。

「さてと。どうするトビィ? 全滅させる? 追い払うだけ?」
「こちらの被害を最小限に抑える、全滅させたほうが早ければそれで良いだろう。……行くぞ」

 揺れ続ける船体だが、二人は一瞬瞳を交差させると一気に駆け出し、急降下してくる魔物の中へと突入した。

「嵐の中、ご苦労様だねっ」

 アリナは信じられない速度で軽々と跳躍し、腰の小剣二本を巧みに操り魔物の羽を根元から切り落とした。
 船員は、無様な姿で甲板に転がったそれに小さな悲鳴を上げた。
 アリナは、くすり、と半ば小馬鹿にしたように笑って片目を瞑る。

「それくらいなら、君らだってどうこう出来るだろ?」

 自分の力量や度胸を見抜かれていた船員は、恥ずかしさで赤面した。図星なので、何も言い返せない。確かにこのガーゴイルは飛び上がれないのだから、恐れる事はない。甲板から海へ放り出すことも、剣で突き刺すのも苦労しない。彼らにはガーゴイルと対等に渡り合えるだけの技量が、まだ備わっていない。
 アリナの大胆かつそれでいて優美な戦闘に、皆が息を飲んだ。彼女は戦いの中でこそ、その本来の美しさを極限まで発揮出来る。勇猛果敢で派手な大技ばかりを繰り出す、戦いの女神。
 トビィとて、負けてはいない。張り合っているつもりは全くないのだが、否応にも目立ってしまう。妖しくも美麗な魅力の剣、それの持ち主であるに相応しい者。アリナに負けず劣らず、素早い。確実に一撃で敵の急所を貫き、生命を奪っていく。冷徹な死神の如く、躊躇がない、無駄がない。
 そんな二人に刺激を受け、対抗して頑張っているのがダイキとサマルトである。武器の扱いはそこそこだ、しかし二人には魔法があった。揺れる足元でも、壁に寄りかかって安定した場所で魔法の詠唱が可能である。

「いっくぜぇ! 天より来たれ、我の手中に。その裁きの雷で、我の敵を貫きたまえ。眩き光と帯びる炎、互いに呼応し進化を遂げよっ!」

 サマルトの放った魔法により、上空から何本もの雷が魔物の群れへと落下した。直撃を受けたものは、海へと落下する。甲板へと落下したならば、船員達が数人がかりで止めを刺した。

「呼ぶは大いなる力、集めるはその源。結集せよ、我の前に。望むは強大なる力、我の敵を吹き飛ばすべく弾け飛べっ!」

 ダイキが習得し放った魔法は、空中に大人の頭ほどの電撃を走らせる黄色の球体を出現させるもの。それを魔物の群れの中へと投げ込む、避ける間も無く閃光を放って弾けとんだそれに巻き込まれた魔物は、バラバラに吹き飛ばされた。
 二人は、成功した嬉しさから飛び上がって互いの手を叩いた。しかし、高度な魔法を雨の中で唱えた為、精神を思いのほか消耗してしまった。もともとダイキはこのような悪天候の戦闘に慣れてはいない、地球に居た時は雨が降れば傘をさした。衣服が湿り、肌に張り付き重みが増す。動きづらい上に、気温も下がる。
 励まし合いながら、ダイキとサマルトは二人で魔法を唱え続けた。流石にトビィもアリナも上空の敵は射程外だ、そこはサマルトとダイキに任せていた。
 クラフトは、傷ついた人々を救うべく甲板を駆けずり回っている。癒しの魔法を唱えつつも、アリナの援護を怠らない。
 船員達も五人の姿に勇気付けられ、懸命に応戦していた。鬼神のような助っ人が居てくれるならば、自然と勇気が湧いてくるもの。
 その為、皮肉にもミシアの姿が甲板には見当たらない事に、誰しもが気づかなかったのである。皆、いない誰かを探す余裕はなかった。トビィにおいては、わざわざ好き好んで探す相手でもない。
 甲板で激戦が繰り広げられている中で、ミシアの心は跳ね上がっていた。今から自分は舞台に立つ、期待溢れる新人として華々しくデビューを飾るのだ。その駒に、薄汚いメス豚のロザリンドを用いる。喉の奥で笑うと怪しげな微笑を浮かべ、唇をそっと舌で嘗めた。

「本当、幸運よねメス豚。美しくて優しい私に殺されて、良かったわよねぇ。名脇役よ」

 そう呟きながらチラリと傍らのロザリンドを見つめ、唇の端を持ち上げて薄く微笑む。

「さてと、そろそろね。いいこと、あなたはトビィの後を追って甲板へ飛び出すの。私は助けようとするのだけど、間に合わなくて海の底へと転落するあなた。自分を悔いて嘆き悲しむ私を、トビィが慰めてくれるの。……そういう筋書き、分かったかしら?」

 ロザリンドは、ぎこちなく首を縦に振った。
 ミシアは、満足して笑った。しかし大声を出せば気付かれるので、あくまでも小声である。それが更に不気味だった。

「さあ……行きましょう」

 ミシアが顎で指図すると、ロザリンドは焦点の合わない瞳を彷徨わせながら動き出す。けれども、指示通り、ドアを開くと真っ直ぐに甲板へと飛び出した。明らかに異常な歩き方をしているが、幸いにも今は雨で、ここは甲板、海は大荒れの状態だ。“普通の人間であっても”歩き辛いので、心配は要らない。雨と風、そして雷の音でロザリンドがドアを開いた音など、誰にも届かない。戦闘中なことも加わり、周囲に構ってはいられない。
 しかし、他の者達よりも余裕のあるトビィとアリナは、その存在に気がついた。明らかに戦士でも、船員でもない姿の女が甲板を走っている。
 大粒の雨の中でその姿を一瞥し気づいたアリナは、行く手を阻む魔物を蹴散らし、庇おうと走った。

「何やってんだ、ねーちゃん!」

 トビィもロザリンドのもとへと駆けつける、だが二人の中間地点ほどで、魔物の鋭い爪によって背中を引き裂かれ均衡を崩し、傾いた船のはずみで、ロザリンドの身体は荒れ狂う海へと投げ出された。

「ロザリンド!」
「ねーちゃん!?」

 トビィとアリナが同時に叫ぶ、身を乗り出し落下していくロザリンドを唖然と見つめた。
 ゆっくりと、頭部から海へと落ちていくその姿は、あまりに美しく。金の髪がふわり、ゆらりと波打つ。
 船員達も何事かとその方向を見た。
 その瞬間、ミシアに注目する者など誰もいない。ドアの物陰から事の成り行きを平然と見守っていたが、注意がそちらに惹きつけられたのを良い事に堂々と甲板へと足を踏み出すと、そこから一気に駆け出す。悲鳴を上げた。

「あぁっ、ロザリンドさんっ!」

 やがて海に引きずりこまれるようにして、ロザリンドの姿は消えていった。眩い金の髪が、消えていく。海面は荒々しく、とても探すことなど出来ない。
 愕然としてその場に立ち尽くすトビィであったが、それでも急降下してきた魔物に視線を移す事無く、剣で一突きにした。緑色の粘つく液体がトビィの髪に、身体に降りかかる。が、それを気に留める事無く憎悪の光を浮かべた瞳で、残りの魔物を一掃していく。
 その気迫にはアリナですら声をかけられなかった、それ程までに、トビィは怒り狂っている。
 アリナは、何処か腑に落ちない心のざわめきを感じつつ、気持ちを切り替えて戦闘に戻る。トビィは無茶をしないだろうから、と視線を外し、ふと。瞳の端に、青褪めた表情で立ち尽くしているミシアの姿が映った。
 何気に見やったものの、そういえば戦闘中ミシアの姿を見ていなかった気がしてきた。不審に思い、敵を倒しながら時折眺めると、顔面蒼白だった為か船員に声をかけられ、肩を貸されていた。
 呆気にとられた。
 確かに、人が死んだ。しかし、今まで何度も戦闘に携わっている人物が、それくらいで眩暈を覚えるだろうか。第二の犠牲者を出さないために、早めに戦闘を終わらせるべく、躍起になるのではないのか。ここからでも明確に見える、口元を押さえたミシアは涙を零している。

「ええい、泣くな鬱陶しい」

 アリナは、無意識の内に呟いた。嘆く暇など、ない筈なのに。それは戦闘が終了してからにしてもらいたい、哀情の念に耐えないのは分からないでもない、しかし時と場合を考えて欲しい。
 皆の注意力を乱しているから、そこを魔物に付け入られた。ミシアを支えている船員に、容赦なく爪を振り立てる魔物。間一髪ダイキが振りかぶった剣が見事喉元に入り、危機は切り抜けられた。
 見るからに気分優れぬ様子で、立っているのすらやっとであるミシアに、ダイキは心底心配して「休んでいてください」と声をかけている。
 船員も同意し、ミシアを船内へと連れて行こうとするのだが、それを拒否した。か細くも、内に情熱を秘めたような眩しい瞳で、凛とした声で毅然と告げる。

「いいえ、私もお役に立たなければ。未熟な私のせいで、貴方達を危険な目に遭わせてしまいました。ダイキが助けてくれたから難を逃れたけれど、本当にごめんなさい。でも、大丈夫です、私、戦えます」

 悪趣味である、先程まで悪態をつきながら人を嘲ていた人物と同一とは、全く思えない。悪魔に身を捧げた魔女から一変し、今は華奢だが芯のしっかりとした儚げな美女がそこにいた。
 ふらつく足取りで、今にも倒れてしまいそうな様子に、船員とダイキは押しとめた。だが、ミシアの決意は変わらない。戦闘に加わろうとする。

「無理しないで、休んでいて下さい」
「そうだよ、この船員さんに連れて行ってもらいなよ。後はどうにかなる」

 汗ばんでいる額、荒々しい呼吸、そんな中でも強引に笑顔を作り、ミシアは微笑む。しかし、苦しさから顔を顰めて俯いた……ようにその場にいた二人は感じたのだが。
 俯いたミシアは、下卑た笑みを浮かべて愉快極まりないと笑った。
 全ては勿論演技である。卒倒しそうな振りをして、心の内では自分の思い通りに進むこの状況が愉快で、興奮状態に陥っていた。
 子供の頃、母と姉と行った劇場で見た女優など匹敵しない、自分の演技力。酔いしれていた、欠伸が出る程他愛のない。完璧に遂行した、とほくそ笑む。

 ……ふふっ、まだ序の口だけれどね?

「さぁ、頑張りましょう。敵の数は減ってきていますものね」

 狂喜の瞳で必死に笑い声を押し殺したミシアは、静かに面を上げる。明朗な声でそう励ますと、ダイキも船員は不安そうに見つめながらも頷いた。
 この時点で、船員ポールはこの“知的で謙虚、かつ清冽な心の持ち主である美女”ミシアに恋をしてしまった。艶やかな髪、強き光を持った瞳、筋の通った鼻に、薄くもほんのり紅に染まる唇。横顔をぼぅ、っと見つめていた時、不意に瞳が交差した。
 ミシアがゆっくりと、嫣然として微笑む。
 もう、ポールは虜である。
 無論、全てはミシアの計算だった。自分に好意を寄せる男を、溺れさせることは簡単だ。一つ一つ、段階を踏んで視線を奪ってしまえば良い。最後に、心を鷲掴みにする。最上の、笑みを送る。
 アリナは舌打ちしてそんなポールの様子を見ていた、非常に気に喰わない。傍目でも分かるほど、ミシアに惹かれていた、一目瞭然だ。マダーニの妹で、確かに頭の回転は速そうだった。しかしどうもいけ好かない。雰囲気が苦手で一歩下がって接してしまう、馬が合わないと思っていた。
 今日、改めて再認識出来た。
 アリナの苛立ちは募り、唾を吐き捨てる。大きな瞳で睨み付けた魔物を蹴落として刺す、それは最後の一体であったようで、周囲から歓声が巻き起こった。軽く手を上げ、大きく肩で息をする。トビィの姿を捜し、足を向ける。ミシアよりも、今はトビィが心配だった。剣に付着した魔物の体液を布で拭うと、海を一瞥し、颯爽と立ち去るトビィを遠くに見つける。一直線でドアに向かい、何者も寄せ付けないような雰囲気で、船内へと入って行った。
 アリナは声をかけられずにぼんやりと後姿を見送ると、クラフトと合流した。ようやく、額の汗を拭う。寝起きには激しすぎる運動だった、アリナは雨と汗でぐっしょりと濡れてしまった衣服を恨めしそうに見つめる。
 周囲では、魔物の死骸を掛け声と共に海へ放り投げていた。すぐさま甲板の掃除を始め、魔物の体液を洗い流し、忙しなく動いている。
 此処から先は、アリナ達が出る幕ではない。
 清掃後、聖水を丁寧に船体に撒く。船を清め、魔物との遭遇確率を減らす。魔よけの一種であるが、気休め程度だ。
 慌しく動く船員達の中、サマルトとダイキがこちらへ向かってきた。合流する途中で度々感謝の礼を述べられているらしく、照れくさそうに頭をかいている。多少落ち着いた気持ちで、アリナは片手を上げて誘導した。
 ミシアは、何時の間にやら多数の船員に取り囲まれ、治療を施している。
 訝しげに、息を凝らすようにじっと何かを見ていたクラフトに、アリナは声を潜めた。

「クラフト? どうした」

 名を呼ばれ、一瞬クラフトが引き攣る。声の主を知ると緊張の糸が解け、胸を撫で下ろしアリナをゆっくりと見やると悲しそうに呟いた。

「トビィ殿……かなり気落ちしてらっしゃいましたねぇ。ご覧になられましたか、海の中。餌を求める異形共が、死骸を喰らっております。あれでは」
「あぁ、トビィのことは本当に気の毒だと思う。後で会いに行く、そっとしておいたほうが良いのかもしれないけれど」
「そうですね、時間を置いて訪れましょう。今は誰とも会いたくないでしょうから」

 アリナとクラフトが口を噤み、互いの瞳をじっと見つめた。
 普段はこうするだけで赤面し、俯いてしまうクラフトだが今回ばかりはそうはいかない。何か重要な、人目を憚らねばならない会話がある時、こうしてクラフトは常に無言になる。言葉には出さずに、心で訴える。
 アリナとて同じだった、気にかかる事が出来てしまった。クラフトと二人で、内密な話がしたい。それは、勇者であれども、話せない事。神妙に二人は頷き、ドアへと向かう。
 そんな二人を、ダイキとサマルトが慌てて後を追った。
 四人が、去って行く。
 ミシアは遠くからひっそりと一瞥し、冷笑した。周囲には、自分に酔いしれている男共で溢れ返っている。先程の嘲笑すらも、情欲を誘い出す艶やかなものでしかない。
 麗しさから、あちらこちらで溜息が漏れた。

「さぁ、他に怪我をなさっている方は? どうか、あなたのその怪我を私に治させてください」

 ダメ押しに、ミシアは聖母のように船員達に微笑みかける。
 笑う、笑う、嘲り笑う。

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登場人物紹介

アサギ(田上 浅葱) 登場時:11歳(小学6年生)

 DESTINYの主人公を務めている、謎多き人物。

 才色兼備かつ人望の厚い、非の打ち所がない美少女。

 勇者に憧れており、異世界へ勇者として旅立つところから、この物語は始まった。


 正体は●●の●●●。

ユキ(松長 友紀) 登場時:11歳(小学6年生)

 アサギの親友。

 大人しくか弱い美少女だが、何故かアサギと一緒に勇者として異世界へ旅立つ羽目になった。

 トモハルに好意を抱いている。

ミノル(門脇 実) 登場時:12歳(小学6年生)

 アサギのことを嫌いだ、と豪語している少年。

 アサギ達と同じく、勇者として異界へ旅立つ羽目になったが、理不尽さに訝しんでいる。

 トモハルとは家が隣り同士の幼馴染にして悪友。

 多方面で問題児。

トモハル(松下 朋玄) 登場時:11歳(小学6年生)

 容姿端麗、成績優秀であり、アサギと対をなすともてはやされている少年。

 同じく異界へ勇者として旅立つ。

 みんなのまとめ役だが、少々態度が高慢ちきでもあったりする。

 なんだかんだでミノルと親しい幼馴染。

ダイキ(中川 大樹) 登場時:11歳(小学6年生)

 剣道が得意な、寡黙な少年。

 人づきあいが苦手なわけではないが、自分から輪の中に入っていくことに遠慮がち。

 同じく、異世界へ勇者として旅立つことになる。

 やたらと長身で目立つことがコンプレックス。

ケンイチ(大石 健一) 登場時:11歳(小学6年生)

 ミノルと親しい可愛らしい少年だが、怒らせると一番怖い。

 同じく異世界へ勇者として旅立つことになった。

 従順だが、意に反することには静かに反論する。

リョウ(三河 亮) 登場時:11歳(小学6年生)

 作品のメインである一人。アサギは「みーちゃん」と呼んでいた。

 アサギと親しく、出会ってからは常に一緒だったが、勇者に選定されず、地球に取り残されてしまった。

 常にアサギの身を案じ、地球で不思議な能力を発揮している。

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