詩小説『カルピスはいったいなに味か?』全ての若者へ。

エピソード文字数 523文字

カルピスはいったいなに味か?

河川敷の片隅で、手持ち花火をふたり咲かせた。振り上げた時にTシャツから、白い二の腕が、光に照らし出さた。

夏の匂い、サンダル履き。歩いているだけなのに、楽しくて。

夏風、君の黒髪をなびかせる。スカートひらひら、想いがひとかけら。

カルピスはいったいなに味か?
わからずじまいに、飲み干す僕は。

原液多めに割っておいて。

甘ったるく仕上げておいて。

草むらの上、ダンボール敷いて見上げた空に光る星屑。君の匂いに包まれて。包まれて。

なんでもないよな、今日という日が。もしかしたら忘れられぬ、思い出となり。この胸に焼き付くかも。

冷たい床では、跳ねる靴下と、伸びる白い足。頭の近くに飲みかけの缶ジュース。

なにもしないで語り明かして、なにも出来ずに朝を迎えた。

カルピスはいったいなに味か?
酸っぱい香りに残る甘さを。

氷に薄まり溶け出した。

懐かしさと真新しさを混ぜて。

せーので飛び込み、泳ぎきる夏。
君と居た。

カルピスはいったいなに味か?
わからずじまいに、飲み干す僕は。

原液多めに割っておいて。

甘ったるく仕上げておいて。

手を繋ぎ通り過ぎる夏に居よう。
目を閉じた。
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登場人物紹介

主人公はあなたです。それぞれの恋愛模様を『詩小説』で。

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