08 邪魔が入った
文字数 2,417文字
実咲も俺と同じ事を考えて短パンを脱がそうともしている様だ。真昼間だけど、実咲も俺も時間の問題かと思っていて暗黙の了解が二人を包んでいた。そう俺が感じていた、まさにその時庭から女の子の声がした。
女の子 「こんにちはー、なっちゃん」
母 「二階だ、夏樹ー」
俺 「・・・」
姪っ子の声だ。窓から下を見たら直ぐに二階に上がって来た。姪っ子が言うには、おばさんが来ているって聞いたから遊びに来た。なんてタイミングが悪いやつだ。俺は声すら出なかった。おばさんって、実咲はまだ十七歳だぞ、俺もだけども、と心の中で叫んだ。ついてない、本当についてない。姪っ子は梨花と言い長兄の子で小学校三年生だ。下に一年生の妹がいるが母と買い物に行っているそうだ。「梨花も手伝いをしに買い物に行かなきゃ」と言ったがこっちが優先だそうだ。気を利かせて欲しいよ、泣くに泣けない、全く子供は、俺たちも子供かもしれないが。実咲は梨花の事は知らないので簡単に梨花の事を教えてあげて、俺は仕方が無く三人で遊ぶ事にした。俺は梨花の事は無視して、さっきの続きを始めたところ梨花が。
梨花 「何してる、私も入れて」
俺 「梨花、ちょっと待て」
梨花 「面白い」
俺が実咲のホットパンツを持つと、梨花が俺の短パンを背後から持って俺の真似をする。面白いってそんな事あるか。もう梨花はゲラゲラ笑ってしまった。俺は仕方が無く実咲の手を取りベッドの上に座った。そうしたら梨花も同じ様に座るではないか、泣けるに泣けないってこの事かもな。無視してこのままやるか、いや梨花に見られてしまう、そんな事は絶対出来ない。それならシーツで隠してやるか。それでも梨花じゃ駄目だな、この子は口が軽いから内緒と言っても直ぐにバラしてしまうからな。やった事を兄にでも話をされたら何を言われるか判らないし、ずっと尾を引いてしまう。俺は少々やけになり壁とベッドの間に隠れたら実咲が俺の上に覆いかぶさるではないか。わわ、実咲は積極的だ、身体がくっついてしまった。ベッド横の上向きの俺に実咲がそのまま俺に乗って来たではないか。俺はだいぶ興奮してしまっている。実咲には感じている様だ。手を回して口に触れてみるか。と梨花がベッド上から覗き込んでいるのが見えた。もう、なんて事だ。世の中ついてない時はとことん付いてない。それにこんな格好も不味い。俺も実咲の思いが分かったのでベッド下から抜け出した。まあベッド下では動く事も出来なかったし。ああ、情け無い。
俺 「梨花、お菓子を買って来て」
梨花 「やだ」
そして、俺は梨花を何処かに遠ざけて、梨花がいない間にしようと画策した。梨花にお菓子を買いに行ってくれと頼んだが、絶対嫌だと言いはった。いつもは直ぐに行ってくれるんだが、面白いことから離れたく無い様だ。俺の画策は撃沈した。仕方なく三人でお菓子を買いに行った。
梨花 「おばさんって一人で来たの」
実咲 「そう、梨花ちゃんは何にする」
梨花 「えーとね、アイスにする」
俺 「皆んなそうしようか」
「アイスを食べ終わったら帰ろうね」って期待を持って家に戻り二階で食べたが、梨花は一向に帰らない。又しても俺の画策は撃沈した。楽しい事があると子供って言うことは聞かないと改めて分かったが、俺は悲しい。
梨花 「ねー、なっちゃん達」
「さっきから何をしているの」
俺 「えーと、体操かな」
梨花 「ふーん、もっとしようよ」
俺はドキッとした。全く返答に困るではないか。分かって無い様だから多少は安堵した。やはり子供って残酷だ。澄みきった心を持っているのでタジタジだ。もう楽しくてしょうがないらしい。笑顔で満ち溢れている。梨花の周りには中学、高校の知り合いはなく遊ぶ事も無いからな。俺の心は奈落の底に突き落とされてしまった。それからは実咲と俺は内緒事はやらず、俺が諦めたんだが、三人で実咲の事で話が盛り上がっていた。梨花は実咲が小学校の時には成績がどうで私より良かったとか、俺にとってはどうでも良い事で諦めた中でも一分の望みをくれないかな。と心のどこかで思っているのだが、今日は諦めざるを得ない。だけど明日帰っちゃうし、また機会があるだろうと安易な考えで納得していた。陽が落ちて少し暗くなっても帰らず話をしていたので長兄が梨花を迎えに来た。来る時は自転車で来たので、取り敢えず自転車は置いておき、後で取りに来るそうだ。俺たちも下に降りて梨花を見送ったが、梨花が兄に今日の事を具体的に言わない事を願うばかりだ。たぶん梨花の事だから話したんだろうなと思う。父母、兄、実咲と俺は夕食にした。俺は寂しさでなかなか言葉が出なかった。兄は残業は無くて今日は早く帰って来ていた。
父 「実咲は明日帰るんだな」
「お母さんに宜しくな」
実咲 「こっちに来て良かったよ」
「なっちゃんにも会えたし、ね」
俺 「ははは」
兄 「実咲、明日は送ってくから」
俺 「俺も行く」
兄 「朝行こうか」
食べ終わった後で実咲は電話をしている。誰だろうか、たぶんお母さんかな。明日の朝に車で帰る事だと思う。実咲は電話が終わると先にお風呂に入り、帰る準備をするので二階に行ったきり。ベッドが乱れていたから直していたのかも知れない。兄に聞かれたらまずいからな。俺は座敷で漫画を読んで寛いでいたが、到底読む気にならず絵を見てパラパラとページをめくっていただけだ。俺も風呂に入ってから部屋にいき取り敢えず勉強だ、だけど今日は無理だな、地図帳を取り出して明日の行き道を地図で追っ掛けて見ていた。向こうの入江の海岸って何処だろうか。大きな地図が無いので、この辺かな、いやこっちかと想像して見ていた。時間も十一時になるので寝ることにした。ふと、昼間のことを思い出して、あーあ、出来なかった。
女の子 「こんにちはー、なっちゃん」
母 「二階だ、夏樹ー」
俺 「・・・」
姪っ子の声だ。窓から下を見たら直ぐに二階に上がって来た。姪っ子が言うには、おばさんが来ているって聞いたから遊びに来た。なんてタイミングが悪いやつだ。俺は声すら出なかった。おばさんって、実咲はまだ十七歳だぞ、俺もだけども、と心の中で叫んだ。ついてない、本当についてない。姪っ子は梨花と言い長兄の子で小学校三年生だ。下に一年生の妹がいるが母と買い物に行っているそうだ。「梨花も手伝いをしに買い物に行かなきゃ」と言ったがこっちが優先だそうだ。気を利かせて欲しいよ、泣くに泣けない、全く子供は、俺たちも子供かもしれないが。実咲は梨花の事は知らないので簡単に梨花の事を教えてあげて、俺は仕方が無く三人で遊ぶ事にした。俺は梨花の事は無視して、さっきの続きを始めたところ梨花が。
梨花 「何してる、私も入れて」
俺 「梨花、ちょっと待て」
梨花 「面白い」
俺が実咲のホットパンツを持つと、梨花が俺の短パンを背後から持って俺の真似をする。面白いってそんな事あるか。もう梨花はゲラゲラ笑ってしまった。俺は仕方が無く実咲の手を取りベッドの上に座った。そうしたら梨花も同じ様に座るではないか、泣けるに泣けないってこの事かもな。無視してこのままやるか、いや梨花に見られてしまう、そんな事は絶対出来ない。それならシーツで隠してやるか。それでも梨花じゃ駄目だな、この子は口が軽いから内緒と言っても直ぐにバラしてしまうからな。やった事を兄にでも話をされたら何を言われるか判らないし、ずっと尾を引いてしまう。俺は少々やけになり壁とベッドの間に隠れたら実咲が俺の上に覆いかぶさるではないか。わわ、実咲は積極的だ、身体がくっついてしまった。ベッド横の上向きの俺に実咲がそのまま俺に乗って来たではないか。俺はだいぶ興奮してしまっている。実咲には感じている様だ。手を回して口に触れてみるか。と梨花がベッド上から覗き込んでいるのが見えた。もう、なんて事だ。世の中ついてない時はとことん付いてない。それにこんな格好も不味い。俺も実咲の思いが分かったのでベッド下から抜け出した。まあベッド下では動く事も出来なかったし。ああ、情け無い。
俺 「梨花、お菓子を買って来て」
梨花 「やだ」
そして、俺は梨花を何処かに遠ざけて、梨花がいない間にしようと画策した。梨花にお菓子を買いに行ってくれと頼んだが、絶対嫌だと言いはった。いつもは直ぐに行ってくれるんだが、面白いことから離れたく無い様だ。俺の画策は撃沈した。仕方なく三人でお菓子を買いに行った。
梨花 「おばさんって一人で来たの」
実咲 「そう、梨花ちゃんは何にする」
梨花 「えーとね、アイスにする」
俺 「皆んなそうしようか」
「アイスを食べ終わったら帰ろうね」って期待を持って家に戻り二階で食べたが、梨花は一向に帰らない。又しても俺の画策は撃沈した。楽しい事があると子供って言うことは聞かないと改めて分かったが、俺は悲しい。
梨花 「ねー、なっちゃん達」
「さっきから何をしているの」
俺 「えーと、体操かな」
梨花 「ふーん、もっとしようよ」
俺はドキッとした。全く返答に困るではないか。分かって無い様だから多少は安堵した。やはり子供って残酷だ。澄みきった心を持っているのでタジタジだ。もう楽しくてしょうがないらしい。笑顔で満ち溢れている。梨花の周りには中学、高校の知り合いはなく遊ぶ事も無いからな。俺の心は奈落の底に突き落とされてしまった。それからは実咲と俺は内緒事はやらず、俺が諦めたんだが、三人で実咲の事で話が盛り上がっていた。梨花は実咲が小学校の時には成績がどうで私より良かったとか、俺にとってはどうでも良い事で諦めた中でも一分の望みをくれないかな。と心のどこかで思っているのだが、今日は諦めざるを得ない。だけど明日帰っちゃうし、また機会があるだろうと安易な考えで納得していた。陽が落ちて少し暗くなっても帰らず話をしていたので長兄が梨花を迎えに来た。来る時は自転車で来たので、取り敢えず自転車は置いておき、後で取りに来るそうだ。俺たちも下に降りて梨花を見送ったが、梨花が兄に今日の事を具体的に言わない事を願うばかりだ。たぶん梨花の事だから話したんだろうなと思う。父母、兄、実咲と俺は夕食にした。俺は寂しさでなかなか言葉が出なかった。兄は残業は無くて今日は早く帰って来ていた。
父 「実咲は明日帰るんだな」
「お母さんに宜しくな」
実咲 「こっちに来て良かったよ」
「なっちゃんにも会えたし、ね」
俺 「ははは」
兄 「実咲、明日は送ってくから」
俺 「俺も行く」
兄 「朝行こうか」
食べ終わった後で実咲は電話をしている。誰だろうか、たぶんお母さんかな。明日の朝に車で帰る事だと思う。実咲は電話が終わると先にお風呂に入り、帰る準備をするので二階に行ったきり。ベッドが乱れていたから直していたのかも知れない。兄に聞かれたらまずいからな。俺は座敷で漫画を読んで寛いでいたが、到底読む気にならず絵を見てパラパラとページをめくっていただけだ。俺も風呂に入ってから部屋にいき取り敢えず勉強だ、だけど今日は無理だな、地図帳を取り出して明日の行き道を地図で追っ掛けて見ていた。向こうの入江の海岸って何処だろうか。大きな地図が無いので、この辺かな、いやこっちかと想像して見ていた。時間も十一時になるので寝ることにした。ふと、昼間のことを思い出して、あーあ、出来なかった。