第14話 レスキュー・ルート

文字数 7,402文字



11月19日
ビジター・センター 1F

              ――『第1警備室』




【02:00現在】


 再び全員が顔をそろえた時、警備室で出迎えたクォンは憔悴で白ちゃけた顔色に変わり果てていた。
 それだけ通信システムの改良作業が大変であったことを窺わせたが、理由はそれだけでなかった。

「どうにも、信号捕捉が安定しなくってね……」

 自虐的な笑みを浮かべるクォンは、それでも発信源を突き止めたと告げる。

「まず間違いなく、『B7』にある」

 そう爆弾発言をして、その場にいる全員の頭を、鈍器で殴りつけるような衝撃を与えた。


 ――――っ


 一瞬、息を詰まらせたような空気の硬直感。
 そこで誰かが我に返って口を開く前に、「詳しくは――」と口早に話しを進めるクォン。

「フロア中央部に位置する“実験エリア”のさらに奥――実験動物の“観察エリア”があって、そのほぼ最深部にあたる『ケージ02』から信号が発信されているようなんだ」

 よりによって『B7』。
 それも最深部?

「……なるほど」

 辛うじてジュードがそう反応を示したところで、ようやく凍結の魔法が解けたらしい。



「はぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあ?」



 腹筋がねじ切れんばかりに空気を吐ききって、素っ頓狂な声を上げるのはダリオ。

「おま――――またあそこに、俺らにあそこへ行けってか?!」

 大仰に目を剥き両腕をこれでもかと広げてみせるイタリア系もいれば、背後で密かに「ケッ」と吐き捨てるベイルのような反応もある。
 “不満を表す”という意味でなら、仁王立ちで腕を組むイメルダの沈黙こそが一番か。
 いずれにしても、二度と近づきたくなかった地獄に、また戻れと云われれば、誰だって悪態のひとつやふたつつきたくなるというものだ。
 眉間にしわ寄せるジュードも、

「……間違いないんだな?」

 そう念押してみるが、クォンは残念ながらと首を振る。

「何度もテストして、10回中9回が同じ位置を示すことは確認できてる。ただ、点滅したり消えたりして信号が安定しないところが不安材料でね……たまに違う位置を示したり」
「それが“ハズレの1回”か?」
「まあ、ね」
「おいおい。命懸けでやるってのに、絶対じゃねえのかよ?」

 いい加減にしろよと眉尻を吊り上げるダリオに、

「もちろん、専門家には今もソフトの改良を検討してもらっているさ。とはいえ、あと2時間のうちに修正できるとは、言えないトコだ」
「それってよ――」

 憤りで言葉を詰まらせるダリオに被せて、

「つまり信じるしかない(・・・・・・・)、というわけだ」

 ようやく口を開いたイメルダが、決定づけるように締めくくる。


「「「…………」」」


 誰もがむっつり口をつぐんで沈黙を生む。
 仮にソフトの出来を疑えば、全部のフロアを総ざらいすることになる。
 タイムリミットが2時間を切ろうとする今の状況で、事実上、選択肢がないことは全員が理解していた。
 そう。
 “否定”も“検討”も時間を無駄にするだけだ。
 だからジュードは気持ちを切り替えようと、腹をくくる。

「なら、さっさとルートの検討に入ろう」

 その言葉を合図とし、「こっちでプランを用意してみたから、意見を聞かせてほしい」とクォンが監視室の大型ディスプレイを使って説明しはじめる。
 以下がその説明内容だ。


●目標地点
 研究所本棟『B7』の部屋『ケージ02』

●侵入経路
 まず、ゴブリンが詰め込まれているであろう『第1エレベータ』を避けるため、フロア東の『非常階段』を利用する。
 階段はセイフティ措置により『B3』にて遮断。
 だがここからがプランのキモになる。
 『非常階段』は米軍基地だった頃の名残で各階層を繋げており、研究所への改装にあたっては、万一のレスキュー・ルート活用を想定し、あえてコンクリートでなく、薄めの鋼板溶接で簡易封鎖されていた。
 つまり道具さえあれば、人が通れる分だけ鋼板を焼き切って、昇降利用が可能な造りになっている。
 この『レスキュー・ルート』を利用すれば、容易に『B7』までの安全を確保できるというわけだ。


「――以上が僕の考えたプランだ。危機管理条項に定められた手段でもあるから、道具はこの施設で準備できるものだ」
「ちなみに切断機なら非常階段前に準備してある」

 事前にクォンから依頼あったのか、エンゲルが告げる。

「『B7』までは4枚の鋼板を焼き切る必要がある。おそらく1時間はかかるだろう」
「そうなると、捜索に残された時間は1時間か。まあ、それでも1フロアだけなら十分だな」

 勝算ありと判じるジュードに「けど、肝心の『B7』は“バケモノの巣”かもしれねえぞ?」と水を差すダリオ。

「さっきはいくらか斃したが、その死体をエサに、また増えてるともかぎらねえ。そうだろ? てことは……ポップコーンみたいに湧き出た化けモンが、またわんさか(・・・・)襲ってくると考えた方がいい」

 その数30匹か40匹か?
 驚かそうというのか、両手の指をワキワキとさせるダリオに、

「だったら蹴散らすまでだ」

 ショットガンをこれ見よがしに見せつけながら、イメルダが凄む。

「前方の障害はオレがぶちのめす。おまえらは要所要所で灯油を撒いて“炎の壁”をつくれ。バケモノといえど生き物だ。火を怖れるのが道理だろう」
「怯ませるだけでも、バリケードの代わりになるってか。ふん、まあ悪くはねえ」

 アゴをしごくダリオが賛同し、

「なら、消火システムはオフにしないと」

 受けてクォンがシステムを操作しはじめ、「灯油は俺が取ってこよう」とエンゲルも動き出す。

「だったら俺も――」

 何を閃いたのか、ダリオが“悪い笑顔”をつくりながら、そそくさと消えていく。そうなれば、当然のように手を挙げるクリス。
 
「……じゃあ、トイレ」

 気付けばカラーレスの三名が散り、取り残されたジュードがイメルダを横目に見た。

「……まあ、なんだ。とりあえず仕切り直しだな」
「……」

 無言で応じるイメルダの背後で、蒼白い顔のベイルが「ケッ」と吐き捨てた。



         *****



11月19日
研究所本棟 B4

               ――『非常階段』




【02:54現在】


 作戦計画の実行にアクシデントは付き物だ。
 皆であらたな準備に時間をかけ、ようやく再出発と意気込んだところでベイルの体調が悪化した。
 当然と云えば当然の事態だが、本人の気合いだけで乗り切れるはずもなく、急遽、待機していたヘリでの搬送を余儀なくされた。

「おい、このタイミングでヘリを行かせて大丈夫なのか? 次はいつ戻ってこれるんだ?」

 一時的にせよ、唯一の逃走手段を手放すのだ。
 当然不満を口にするダリオに、

「急げば往復だけで60分強。燃料補給を考えても90分くらいあれば戻れるだろう」
「十分、タイムリミットには間に合うな」

 イメルダの回答にわざとらしく頷くジュード。
 それでもダリオは苦い顔のまま。
 ビビリの最年長者へジュードが言って聞かせる。

「短い時間だが、今やベイルも俺達の仲間だ。仲間の命は、守らなきゃならん。そうだよな?」
「おい、勝手に話を進める――」

 声を荒げかけたベイルが、そこで立ちくらみを起こしたように壁にもたれかかる。その様子をみたダリオも折れるしかなかった。

「……わぁってるよ」

 こうしてベイルの救急搬送が行われたのが、アクシデントのひとつ。
 もうひとつが、作戦のキモとなる鋼板切断における想定以上のタイムロスだった。



「…………なあ、これってヤベえよな?」



 壁にペイントされた『B4』の記号を見つめながら、二枚目がなかなか突破できないもどかしさに、ダリオが苛立ちの声を上げる。

「計画じゃ、今頃四枚目を相手にしてるところだ」
「そうだな」
「けど、相手にしてるのは二枚目だ」
「そうだな」
「俺の数え間違いじゃねえよな? ここ、地下4階だよな?」

 嫌みったらしく聞いてくるダリオに、ジュードは仏頂面で「そうだな」を機械的に繰り返す。

「なあ、ジュード。念のために上から数えてきた方がいいか? それともエンゲルのケツを蹴飛ばした方が、効果あると思うか? え、どう思う?」
「ボンベを優しく撫でてやれ。その方がイイ」

 ジュードは生真面目に、重たい燃料ボンベを指差し答えてやる。

「優しく?」
「優しくだ。おまえの愛撫なら、ボンベをその気にさせられる。これはお前にしかできんコトだ」
「そうか? ……俺しかできないか」
「ああ、そうだとも」

 ダリオの負のエネルギーにジュードも少し当てられたらしい。
 大の男が馬鹿話に興じるのを、軽蔑の眼差しを向けるクリスが小さくため息をつく。

「……はぁ。“カンチョー”してやりたい」
「なんだ、それは?」

 そばで黙然と腕を組んでいたイメルダが不思議そうに尋ねると、「ボスの祖父さんが、得意にしてたとか」そう答えるクリス。

「ボスの祖父は日系人で、“サムライの神技”を極めた方だと聞いてます」
「それが“カンチョー”か?」
「たぶん。凄く効くそうです」

 それが大いなる誤解だと二人が知ることはない。
 それより肝心なことは、クリスもまた、しびれを切らしはじめているという事実。
 焦るのは当然だ。


 そもそも政府にさえ秘匿している研究データを確保する任務だ。
 万一、タイムリミットを過ぎて乗り込んできた当局とかち合うなど言語道断。移動中を誰かに目撃されても、いらぬ誤解を招くのは火を見るよりも明らかだ。
 例え政府にコネがあるYDSがいても、いやだからこそ、何をなすりつけられるか分かったものではない。
 つまり他の連中がそうであるように、ジュード達にとってもタイムリミット内に撤退するのは必須の条件なのだ。


 それだけに焦れる。
 人手ばかりがあっても見守るしかできない中、ただひとりエンゲルだけが、全員の期待を一身に背負わされ、切断作業に黙々と勤しむ。
 だが途中で集中を乱され、

「……文句があるなら代わろうか?」

 エンゲルの誘いにダリオはゆるりと首を振る。

「ダメだ。おまえにこの立場は(・・・・・)任せられん」
「ほう。どんな立場だ?」
「“作業よ早くなれ”と念じる立場だ(・・・・・・)
「……」
「おまえの○ォースじゃ力不足。そういうことだ」
「……」

 生真面目に告げるダリオに、無反応で作業を再開させるエンゲル。
 横目で最年長者に猜疑の目を向ける社長(ジュード)の気持ちを知ってか知らずか、ダリオは話を続ける。

「次はもっと狭い範囲で切り取った方がいいな」

 その提案に、「荷物と人を別にして通せば、小さくできる」と話を合わせるジュード。クセのある契約社員の扱いくらい慣れたもの。

「だったら胴体が通れる分を確保すればいい」

 ダリオがさらに案を出したところでイメルダが難色を示した。

「やり過ぎると、思わぬアクシデントが起きるぞ」
「けど、時間がねえ。タイムリミットが守れねえんじゃ本末転倒だ」
「いや、確かに刻限を決めてるが、絶対ではない。多少はズラせるはずだ」
「その“多少”ってのは、どんくらいだ?」

 あくまで慎重なイメルダにダリオがつっかかる。

「“多少”は“多少”だ」
「だから、その“多少”ってのを――」
「いいから落ち着け、ダリオ」

 興奮する仲間の肩を鷲掴むジュード。
 さっきから言動が不安定なのは、すべて焦りのせいだ。

「ここで言い争ったところで、切断作業が早まるわけじゃない。だったら『B7』に辿り着いた時を想定して、作戦行動の話でも詰めてようじゃないか。その方が建設的だし、気分も紛れる」

 そうして誰もが焦燥の炎にじりじりと炙られながら、ひたすら堪え忍ぶこと1時間弱。
 結局は大幅に予定時間を過ぎながら、ようやく一行は『B7』の非常階段へと到達するのだった。



 ◇◇◇



【03:45現在】


 地図によれば、『B7』のメイン・フロア東外側に接する位置に『非常階段』はあった。
 まずは南側の扉をくぐり、フロアを囲むようにして設けられている『管理通路』に出る。この構造は全フロア共通であり、ここに電気、水道に消化剤や消毒剤などの重要な配管が通されている。そして、フロアと通路が気密ドアできっちり隔てられていることから、緊急時の避難場所としても指定されていた。
 当然ながら、この通路にバケモノが侵入している可能性は限りなく低く、実際、何者の気配も感じることはなかった。

「このドアを抜けたところから、本番だ」

 気密ドアの前に出てきたイメルダが、皆に無線で告げる。通信回線はチームの再編により、全員共通のバンドに設定したので問題は無い。

「出てすぐ右に北上――“実験エリア”の出入口にあたる『記録室』が、最初のポイントだ」
「そこであんたらが、バケモノに遭ったんだな?」

 ある程度話を聞かされていたダリオの確認にイメルダが「そうだ」と肯定する。

「あの時、記録装置を捜す間、警戒のためにメジャーとバックスを奥と手前の戸口に立たせた――」

 役割分担してすぐに異変が起こった。
 はじめは奥にいたメジャーの警告。直後の発砲。
 驚くイメルダ達を他所に、事態は瞬く間に悪化して血しぶき倒れるメジャーを目にしたところで、ようやく撤退に移ったのだ。
 その判断は遅きに失し、続けてチームの殿(しんがり)を務めたバックスまで失うことになる。
 その後の展開はジュード達も知るところだ。
 
「悪いが、しんみりするのは後だ」

 話が途切れたところでエンゲルが先を促す。

「フロア侵入後、予定通りにエレベータ方面は俺が警戒する。皆は先に進んでくれ」
「頼むぞ、エンゲル」

 そうジュードが受けたところで、あらためて隊列を組み直した。

 
 フォーメイションの先頭は、ショットガンを掲げるイメルダ。
 続いて口径アップの『UMP45』を携えるダリオ。
 その後に同じ装備のジュードと軽量重視で9ミリの武装を維持するクリス。
 最後が口径アップだけでなく、防護服を強化させたエンゲルだ。

 
 なお、ここまで捜索隊に帯同していたクォンは気密ドアの内側で鍵をロックして待機。管理通路を臨時拠点として機能させるため、ゴブリンの侵入を警戒してもらう算段だ。
 他に、持参したタブレットで皆の位置情報を確認しながら、通信による後方支援も期待されている。
 ちなみに研究員であるランドリッジも一緒だ。これには安全とはいえ、『ビジター・センター』で独り待機するのを怖がった彼女の意志と、彼女に疑心の目を向けるイメルダやジュードの思惑が絡んでいた。
 二人からすれば、施設を熟知する彼女を自由にさせるわけにはいかなかったのだ。そうした猜疑の気持ちが、焦燥に駆られる一同の空気に混ざり合い、何とも言えない嫌な空気をつくりだす中、

「仮にデータの確保が無理なら、“原種”のサンプルだけでも確保してほしい」

 出発間際になって突然切望してくるクォンにジュードが眉をひそめる。

「“原種”?」
「そう。元々がサルや羊などの変移種だろ? 奴らが数を増やすには、当然ながら“交尾”が必要になる。つまり最初のオスとメスがいるわけで――」
「それが“原種”というわけか」 

 理解を示すジュードにクォンは説明を続ける。

「“原種”は肉片や毛の一本でも、研究材料としては貴重なサンプルだ。それがあれば、例えデータの蓄積を失ったとしても、やり直しができるんでね」
「なるほど。だが、どうやって見極める?」
「……たぶん、可能だわ」

 そう発言したのはランドリッジ。
 独りが嫌でついてきたものの、連中に近づく恐怖もまた、感じているのだろう。
 自身を抱きしめるように腕を回したまま、青ざめた顔で説明する。

「“交尾”については実験済だった。オスはともかく身重のメスは動かせないから、ケージに入れたまま観察対象にしていたの。つまり実験動物の脱走トラブルが起きたとしても、“原種のメス”なら、今もケージから動けないはず、と云うことよ」
「どこのケージだ?」
「奥から2番の部屋――『ケージ02』よ」

 それは偶然か必然か。
 奇しくも記録装置の位置信号が発信されているポイントに重なる。
 誰もが驚きに大きく目を瞠る中、ランドリッジだけが冷静にその場に佇んでいた。

「……ねえ、まさかと思うけど、この状況って誰かが仕組んだものじゃ……」
「誰かって誰だ?」

 ランドリッジの呟きに即座に反応するジュード。

「分かるわけない。でも、研究成果とサンプルを独り占めされたら……」
「会社はお終いだ!!」

 叫ぶクォン。だがイメルダが否定する。

「いや、そうはなるまい」
「なぜ? 何を根拠に」
「それは実際に研究した者が、ここにいるからだ」

 ずばり指摘されて身を強張らせるランドリッジ。
 これが演技だとすれば大した役者ぶりだ。

「先ほどテロリストの存在が疑われたが、まだ施設内に居残っている可能性はある。それがサンプルを狙ったためだと考えれば、ツジツマは合う。当然、扱いに慣れた者も」
「じゃあ、私まで狙われるかも……?」

 声を震わせるランドリッジにイメルダは無言のまま。ジュードの目も「あるいは」と疑心を訴えるが言葉にまでしない。

「その答えは、『ケージ02』に辿り着けば分かることだ」

 嫌な沈黙を破ったのはエンゲル。

「もはやタイムリミットを過ぎるのは確定だ。これ以上、余計なことで時間をロスするわけにいかないぞ」
「冗談じゃねえ。また不審者だなんてとっ捕まったら、2度目だぞ(・・・・・)?」

 ダリオの思わぬ失言に、カラーレス以外の者達から怪訝な目を向けられる。
 余計なことをと内心で嘆息するジュード。

「……以前にも似た状況があっただけだ」

 苦々しい表情で弁明し、

「それもYDS絡みの依頼でな」

 元凶が誰にあったかをジュードは目線で訴える。
 だが当人にとっては与り知らぬ事案である。
 周囲から不信感たっぷりの視線を浴びせられても動じる素振りはなく、

「先を急ごう」
 
 強引に話を打ち切って行動開始を宣言したイメルダが、鉄仮面を下ろす。
 ドアへと向き直り、把手をしっかり握り締めるイメルダ。フロア外のドアは“手動”になっているらしい。
 
「クォン?」

 云われてタブレットを確認するクォン。
 皆の会話中に管理通路を走るネット回線に直接割り込み、『第2監視室』と同じ操作を可能としていた。
 確認しているのは監視カメラの映像だ。

「誰もいない。OKだ」

 報告を受けたイメルダが慎重に押し開け、念のため外の様子を窺う。

「……」

 やはり問題なし。
 気配がないと知るや、イメルダはフロア内へと踏み出すのであった。
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