第2話
文字数 967文字
まあ、お気づきの方もいるだろうが一応説明しておくと、前世の主人公がいる場所は、日本の地獄の中でも、死んでしまった子供が行く場所である、賽の河原である。
...と、説明したところで舞台を変え、ここはある日本外の地獄。
地獄に似つかぬ美しい顔立ちに、スレンダーな体、雪のように白く冷たそうな細い指を黒くごつい馬のたてがみに沈ませ上品に微笑んでいる大きい黒い羽を持った男が電話で誰かと対話している。
「ンンンンンー、んで?ぼくに、このぼくに、生まれたてのベイビーを処理するために、わぁざわぁざ日本の地獄まで行ってこいっ、てぇ、ゆーんだぁぁ?」
ここまで言ったところで、男は態度を完全に荒げた。
先ほどの上品な顔が嘘のようだ。
いや、嘘だったのだろう。
「お前、オレをなんだと思ってんのぉ?
そーやって、オレに面倒ごといっぱい押し付けて ぇー、オレが大変な目にあっちゃえ、って思ってるんだ。そんでオレが結局倒れて、過労死すれば良いと思ってるんだ。そしたらそんなオレを見てみんなでオレを嘲笑うんだ。そんでお前はオレを..!」
完璧なヒス構文である。
「ちがう、ちがう。
ちがうよ〜!ベラくん。僕が君に対してそんなこと、思うわけないじゃん?ね?いったんおちつこ?
僕はね、君なら、気難しい赤ん坊の相手もちょちょいのちょいだと思っただけだよぅ。
そう、き・た・い!
期待してるだけだってぇ!
じゃぁ、がんばってねベラくん。僕、ずうぅっと君のこと考え続けて、応援しているからね!
そう!ずっと!だからがんばってね♪
...は?
あっ! ウンウン僕も大好きだよー。じゃーねー。電話切るからねー。 ハイハイ ワカッタワカッタ」
ブツッ ツーツーツー
相手に軽くあしらう口調で電話を切られた男だったが、受話器に映る顔は満足気である。
冷静に聞けば、こちらをバカにしているようなニュアンスを感じ取れる言葉だったが...
まぁ、本人が幸せそうなのでOKとしよう。
そうして、電話の相手にベラくんと呼ばれていた男は、電話の相手が先ほど言っていた、『大好きだよ❤️』や、『僕、ずっと君のことを考え続けているから』や、『僕はベラくんから一生離れたくない!一生愛し続けるからっ!』という声(彼には彼にしか聞こえない声が聞こえているようだ)、、、を頭の中で繰り返し聴きながら早速出かける準備をした。
...と、説明したところで舞台を変え、ここはある日本外の地獄。
地獄に似つかぬ美しい顔立ちに、スレンダーな体、雪のように白く冷たそうな細い指を黒くごつい馬のたてがみに沈ませ上品に微笑んでいる大きい黒い羽を持った男が電話で誰かと対話している。
「ンンンンンー、んで?ぼくに、このぼくに、生まれたてのベイビーを処理するために、わぁざわぁざ日本の地獄まで行ってこいっ、てぇ、ゆーんだぁぁ?」
ここまで言ったところで、男は態度を完全に荒げた。
先ほどの上品な顔が嘘のようだ。
いや、嘘だったのだろう。
「お前、オレをなんだと思ってんのぉ?
そーやって、オレに面倒ごといっぱい押し付けて ぇー、オレが大変な目にあっちゃえ、って思ってるんだ。そんでオレが結局倒れて、過労死すれば良いと思ってるんだ。そしたらそんなオレを見てみんなでオレを嘲笑うんだ。そんでお前はオレを..!」
完璧なヒス構文である。
「ちがう、ちがう。
ちがうよ〜!ベラくん。僕が君に対してそんなこと、思うわけないじゃん?ね?いったんおちつこ?
僕はね、君なら、気難しい赤ん坊の相手もちょちょいのちょいだと思っただけだよぅ。
そう、き・た・い!
期待してるだけだってぇ!
じゃぁ、がんばってねベラくん。僕、ずうぅっと君のこと考え続けて、応援しているからね!
そう!ずっと!だからがんばってね♪
...は?
あっ! ウンウン僕も大好きだよー。じゃーねー。電話切るからねー。 ハイハイ ワカッタワカッタ」
ブツッ ツーツーツー
相手に軽くあしらう口調で電話を切られた男だったが、受話器に映る顔は満足気である。
冷静に聞けば、こちらをバカにしているようなニュアンスを感じ取れる言葉だったが...
まぁ、本人が幸せそうなのでOKとしよう。
そうして、電話の相手にベラくんと呼ばれていた男は、電話の相手が先ほど言っていた、『大好きだよ❤️』や、『僕、ずっと君のことを考え続けているから』や、『僕はベラくんから一生離れたくない!一生愛し続けるからっ!』という声(彼には彼にしか聞こえない声が聞こえているようだ)、、、を頭の中で繰り返し聴きながら早速出かける準備をした。