冒険者、奴隷を雇う

文字数 859文字

 その後もバーズと色々話し合い、後日俺に合った奴隷を持ってくる、と言い出て行った。
「結構真面目な奴で安心したな。もっと傲慢な奴かと思った。」
「奴隷商人でも色々いますから。でも確かにバーズさんは若いのにしっかりしていらっしゃる様に見えますね。」
 俺達のバーズに対する評価は高評価だった。
 流石はエルダだ、人を見る目がある。
 それから数日後、バーズが奴隷を連れて来た。
 全員獣人で、子供だった。
「なんで、子供なんだ?」
「ある程度の歳になると自我に目覚めて仕事に手を抜いたり反抗的になってしまいます。まぁ、それは雇い主の態度によりけりなんですが……、子供のうちに環境になれさせるのが大事だと思いますので。」
 なるほどなぁ……。
 男5人女5人で耳や尻尾が生えている。
 俺の方を不安そうに見ている者もいれば周りをキョロキョロと見ている者や個性派やっぱりバラバラだ。
「この10名で鉄金貨10枚となります。」
「一人鉄金貨1枚か、わかった。」
 俺はバーズに鉄金貨10枚を払った。
「後、こちらにサインを。これで正式に契約が完了となります。」
 俺は書類に目を通しサインをした。
「ありがとうございます。困った事があればいつでもご連絡を。」
 そう言ってバーズは奴隷たちに目をやった。
「お前達、新しいご主人様に迷惑をかけない様に。」
「今までありがとうございました、バーズ様。」
「御恩は一生忘れません。」
 獣人達はバーズにお礼の言葉を口々に述べた。
 余程信頼されているんだなぁ、と思う。
 バーズが去った後、俺は改めて獣人達に自己紹介をする事にした。
「改めて、俺がレッドだ。この国の主でお前たちの雇い主になる。だからと言って偉そうにするつもりは無いから安心してくれ。さて、これからお前達にやってもらうのはこの国の開拓だ。一緒にこの国を盛り立ててくれよろしく頼む。」
 そう言って頭を下げた。
 男の子達は俺が、女の子達はミラーゼに見てもらう事にした。
 こうして本格的にこの国の開拓が始まった。
 
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み