「聖バレンタインに前世で何かした疑惑」

文字数 1,136文字

 二月といえば、なんの月だろうか。私は個人的には、身内で二月に誕生日が多いということと、自分自身も誕生月なので、“誕生日の月”というイメージだ。
 だが、一般的には、“バレンタインの月”というイメージではないだろうか。

 私は学生時代は本当に悲惨なバレンタインばかりで、小学校高学年のとき、それまで親しくしてくれていた男友達に渡した結果、男友達が冷やかされまくって、その友達を失ってしまったということがあった。
 また、これも高学年のときの話だが、身の程知らずなことにモテる男子に渡した結果、そのまんま「ブスが身の程知らずだ」ということでいじめを受けるようになったこともあった。
 これをきっかけとしたいじめは中学校に上がっても続き、私は前世、聖バレンタインに何か悪いことでもしたのではないかと思ったほどだ。

 そんなわけで、バレンタインに私が何か渡して喜んでくれたのは夫だけ……と言いたいところだが、ありがたいことに、ほかにも喜んでくれた人がいる。
 私が十代後半のころ、お世話になっていた地域のサークルの男性数人に、感謝の気持ちをこめて、それぞれに合うプレゼントを渡した結果、皆が喜んでくれたのだ。(一人にはありがとうすら言ってもらえなかったことは忘れたい)

 とくに、靴下とお菓子のギフトを渡した男性は喜んでくれた。
「これを履いたら、あったかそうでいいよね。本当にありがとう」とまで言ってくれた。そして、ホワイトデーにはお返しをくれた。
 そのお返しは、かわいらしいカード入れだった。私は気に入って、それを数年間使うことになった。

 ……しかし、めでたしめでたし、で終わらないのが私の人生である。
 そのお返し自体はとてもうれしかったのだが、なんと、袋の中にレシートが入っていたのだ。
 値札ならば店員さんのミスだろうと思うことができるが、レシートとなると、どう考えても、その男性が袋の中に入れたのだろう。

 まさか、わざと入れたのではないと思いたい。買い物が終わって気が抜けて、なんとなく袋に入れてしまったのだろう、と。
 あえてお返しをくれたというのに、嫌がらせをする意味はちょっと考えにくい。いくらそのお返しが、レシートによると、特売品で安かったとしても……。

 まあ、これはなんだかんだで、総合的にはいい思い出となっている。
 残念ながら、いい思い出にならないこともあった。好きな相手に、バレンタインにプレゼントをしたところ、ホワイトデー当日に呼び出され、食事とお返しをもらったのに、最終的には振られたのだ。
 あまり具体的に書いてしまうと、誰だか特定できてしまうような話なので、割愛しなければいけないのがとても残念である。

 ただやはり、私は聖バレンタインに前世で何かしてしまったらしい
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み