第4話
文字数 271文字
毎朝繰り返し
玄関と庭を掃き清める
すっきりとした様を見ると
心が洗われる
人を迎える玄関を
朝から掃き清めるのは
心地よい
茶人になりたくて真似事をする
我が家には茶室も露地もない
夏の朝
庭木に水をやるついでに
水打ち※をした
一時間も経たない内に
乾ききっていた
そんな暑さの中
人は元気がないのに
草は少し枯れながらも
もうもうとした生命力をもつ
そして草の中に
ねじり草や露草を見つけると
少しだけ心が踊る
花入れに入れ玄関に飾る
本来ならば床の間にと思うのだが
目に留まる所に置いておきたい
※露地・・・茶室に属する庭
※水打ち・・・玄関や道に水をまくこと