第61話  墜落のシリウスシリーズ

文字数 1,201文字

さて、そろそろ、ノベルデイズで公開してる作品の表紙も載せときますか。
じつはもうじき機種変するため、なかの写真が消える可能性があるんで、ここに残しとこうかなぁと。



ワレスさんは現状、僕とのつきあいが一番長い人ですね。高校生くらいのときに最初に書いて……まあ、今に至るので。
エブリで『かーくんの表紙たち』を読んだかたはご存じですが、ワレスさんは最初、別の主役の話に出てくる脇役でした。最初は悪役っぽく出てくるけど、そのうち力を貸してくれる存在になる……そういう役でした。
このときに気に入りすぎたので、彼のほうを主役にして、まず砦時代の話を書き、そのあとさらにもっと若いころの話をジゴロ探偵シリーズで書きました。だんだん深掘りさせていく。

ワレスさんは自分の愛した人が必ず死んでしまうという運命を持った人で、そのせいで子どものころからずっと大切な人の死と向きあってきた人です。苦労も人一倍どころか人十倍くらいしてるので、性格も素直じゃないですが、彼が一番心の奥底で欲してるのは、愛する人と結ばれて平穏に暮らすことなんですね。ただ、それがどうしても背負った宿命のせいで叶えられない。
なので、ジゴロをして貴婦人のあいだを転々としたり、それでも周囲の人の死から逃れられずに、砦に逃げていく。彼らの国の国境の外の森はまだ魔法全盛時代のように魔物があふれていて、最前線の砦のことを国内では『他人に顔向けできないことをした男が死ににいく場所』と言われています。つまり、ワレスさんもそういう場所へ死ぬために行ったんですが、けっきょくそこでも人間関係が生まれて、仲間や愛する人ができてしまう……というお話。

ワレスさんはかなり斜にかまえているし、素直な気持ちを言葉に出さない人なので、そのかわりに皮肉を言ってしまったり、誤解を受けやすいです。なので一話だけ読んでも彼のことを理解することはできませんが、何話も通して読むと、彼の抱えてる孤独の深さがだんだん感じられていく。そういう話になっています。

作者的にもっとも愛するキャラクターですねぇ。僕の分身と言っても過言ではありません。ですので、ワレスさんの話にかぎっては、彼を嫌いな人は読まなくていい。彼の悩みや苦しみを理解してくださるかたにだけ読んでほしいです。

応援してくださるかたは圧倒的に女性が多く、そしてなぜか、書き手さんに人気がありました。

上の表紙は僕が一番、画力あるころに描いたデジ絵ですね。デジタル油絵。厚塗りのやつです。油絵はすごく時間かかるので、ちょこちょこ直しながら一枚に十日くらいとか。数は少ないですが、そのぶん出来はいいです。
青いマントをつけてるので、まだワレスさんが分隊長のころですね。ハシェドが持ってたっていう肖像画のイメージで。

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