第8話:南房総のシェアH宿泊体験

文字数 1,662文字

 翌月も、石島さんが訪ねてきてアンケート調査の記載のお礼と謝礼金を3万円づつを持参し、北山さん、佐島さん、山下さん、加藤さんに渡した。できたら今月末か来月に南房総に作ったシェアハウスを見て欲しいと言ってきた。条件は前回通りで、滞在は2泊以上で、お願いしたいと告げた。

 それに対して、4人から反対はなかった。日程は、みんなで調整して、石島さんに連絡すると言った。南房総の物件は東京駅から特急で90分、冬温暖で海が好きな人にとっては絶好の場所。有名な亀田総合病院まで車で15分位。東京駅から高速バスで亀田病院、鴨川駅行きが出ており所要時間は90分程。

 翌月、佐島米子は、また北山さん山下さん加藤さんと連れ立って体験宿泊する事にした。東京駅から昼の特急バスに乗り東京湾アクアラインからの海の景色を眺めながら、房総半島を横断して鴨川駅に到着した。駅前に不動産会社の石島さんと社員2名がワゴン車と乗用車で待っていた。

 佐島ら四人は、ワゴン車に乗り込んで老人シェアハウスまで15分で到着。大きな農家で母屋に5人、離れに2人用1室12万円と単身用2室8万円の9人が暮らせるタイプ。石島さんが、インターネットを使える様にしておきましたと言った。今回も2泊3日の体験宿泊。まず各部屋のチェックを開始。

 大きな農家で築年数は50年以上たっているが、梁も、天井もしっかりしていたが、農家独特の臭いが、ちょっと気になった。離れの2人部屋は、納屋を改装した様だった。単身部屋も物置を改装した様だ。暮らすには、母屋の方がよさそうに思えた。近くのスーパーまで車で10分、道の駅まで15分、海まで10分の立地。


 地元の不動産屋さんが、塩害も気にしなくて良いと言っていた。家庭菜園する位の畑も近くにあり野菜、花を育てられる。観光地、海水浴場、亀田総合病院へも車で15分位。まかないさんは一日一回、夕食の前に来るだけだと教えてくれた。既にこの日は、食料品とビールを飲み物を用意しており、まかないさんは来ない。

 不動産屋さんが帰った後、風呂に入り、その後4人で、ビールやお茶を飲みながら歓談した。ここは、冬も温暖で、暮らしやすそうだと山下さんが言った。北山さんが、亀田総合病院が近いのは、何かあった時でも安心ですねと笑いながらい話していた。佐島が田舎は家が広々して開放感があって良いと言った。

 加藤さんは海が好きなので釣りにいったり、海水浴もでき楽しみだと言い、近くに温泉施設があるので、それもポイントが高いねと笑った。明日は、スーパー、亀田総合病院、海を見に行き、道の駅で昼食をとり、温泉施設に寄って帰ってきましょうと言った。その後、早めに床についた。

 翌朝、家の庭に出てみると、気温が高めなせいか、夏の朝の様な、清々しい気分で爽快だった。朝食は、昨晩の残り物と、味噌汁をつくりすませた。珈琲、お茶を飲みながらゆっくりして10時前に不動産屋さんが置いていってくれた車で買い出しに行った。スーパーはイオン、ベイシアなど大手も出店していて品数も多く全く不自由しないので安心。

 道の駅まで遠いので、近くの八百屋で魚料理の旨い店を聞き出して、昼食をいただいた。海鮮丼、アジフライ、刺身定食など新鮮で抜群においしかった。ただ、温泉施設は、割高な気がした。夕方5時ころ老人シェアハウスに帰った。少しして、まかない担当の佐藤清美さんが来て、自宅で、魚を焼いてきてくれた。

 台所で、味噌汁をつくってくれ、漬物とともに食卓に上がった。海辺の地域で魚は新鮮でうまかった。漬物は、それほど塩辛くなくて食べやすかった。 食後、佐藤さんに、この周辺で格安の立ち寄り温泉はないか聞いたところ、山懐にある今日行ってきた温泉位で、他は温泉旅館とか温泉ホテルしかないと教えてくれた。

 買ってきたビールなどを飲んだりして早めに床に就いた。明日は亀田総合病院の見学と鴨川シーワールド、月の砂漠で有名な御宿海岸に行く事にした。翌朝は、昨晩の残りと、買ってきたトーストと珈琲、紅茶、お茶で朝食をとった。
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