第18話:中国。反日デモとMMマンションの売り物件

文字数 1,673文字

 9月15日、中国全土で尖閣諸島国有化に反発して反日デモが発生。2012年8月15日に、中国本土・香港・マカオの活動家と人民解放軍幹部が設立したフェニックステレビクルーが乗船する船舶が日本の領海を侵犯し活動家数名が尖閣諸島「中国では「釣魚島」、台湾では「釣魚台」と呼ぶ」に上陸した。

 活動家の上陸と海上保安庁による検挙はフェニックステレビによって生中継された。9月10日に日本政府が尖閣諸島を民間から買い上げ国有化することを閣議決定すると、中国の各メディアは大々的に尖閣特番を編制し中国国民の反日感情を煽り連日に渡って、反日デモが、繰り返されるようになった。

 そして土曜日となった9月15日には、日中国交正常化以降最大規模で2005年の中国における反日活動を超える規模となる反日デモが中国各地で発生し、日本企業への大規模な襲撃が引き起こされる事態に至った。日系企業の工場や日系自動車会社の販売店などは徹底的に破壊された後に放火され、事後の操業が困難となった。

 日系スーパーやコンビニは大規模な破壊と略奪行為に晒され、中国人が経営する日本料理店や路上を走行中若しくは駐車中の中国人所有の日本車も破壊された。このため日本料理店や日本車所有者は被害を避けるため、閉店した上で店頭に五星紅旗を掲げたり尖閣諸島の中国領有を主張するステッカーを張るなど自衛策に追われた。

 これらの騒乱では私服警察官や中国共産党員によってデモが扇動されたことが一部確認されており100元「約1200円」をもらってデモに参加した人がいることや、デモを支援する出資者がいて当局による組織的動員の可能性があることも報じられている。しかし、この活動も経済格差による国民の不満の拡がりと、保守派が台頭する中国の現状を表したものであると、分析されている。

 2012年10月になり、柳生敦夫夫妻と母と母の友人で橫浜に出かけた。特に元町での買い物と、その後、中華街で食事をするのが好評で毎月出かけた。山下公園と港の見える丘公園、外人墓地、洋館めぐり、たまにホテルニューグランドでの昼食が好評。そして、みなとみらいのショッピングモールにも出かけた。そして、近くのマンションを見学させてもらった。

 その後、みなとみらいのタワーマンションで生活できたら良いわねと言い、何かあっても、目と鼻の先に、けいゆう病院があるから安心ねと話した。12月の忘年会を母の友人も含め7人で昼間、聘珍樓で開催すると、大好評だった。そして母が敦夫に父の資産と、あなたの資産で、あのタワーマンション買いませんかと言った。そこで、女房とも相談してみますと答えた。

 後日、奥さんの梅子さんに聞くと、もしお金があれば、是非、みなとみらいのタワーマンションに住みたいわと言われた。これで、投資で成功して金が入ったら、一番先に、みなとみらいのタワーマンションを買うと、女房と母に告げた。やがて2012年が終わり2013年を迎えた。この年も、毎月、1、2回、橫浜観光に出かけた。

 特に5、6月のバラのシーズンの山下公園と港の見える丘公園のバラの庭園は見事で、多くの写真を撮って来た。それを見るたび、この近くに住みたいわねと言うのが母の口癖になった。今年も、夏は、暑くて、エアコンの下で、じっと涼しくなるのを待ち続け、10月になり、再び、橫浜の港を見に出かけるようにいなった。

 そんな2013年11月、金が上昇してると東京の金を預かってもらっている会社から電話が入り売った方が良いと言われた。100kgを売ると1g5000円で売れ税引き後利益が4億円となった。これで柳生敏夫と敦夫の奥さんの資産合計が5億円ずつになった。その話をすると、敦夫、みなとみらいのタワーマンション購入のために電話してと言われた。

 そして、事情を話し、3LDKで海が見えて、26階以上のMMタワーズイーストを探して欲しいと伝えた。値段は2、3億円と言われ了解した。その後、2014年3月、2.3億円で3LDKの91平米の海の見える部屋が売りに出たと連絡が入った。
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