その2  なんとなく、クイスギル

文字数 498文字

自分では気を付けているつもりだよ。
最初の頃は、体重も減ったし、楽勝だと思ったけどねえ。

飲み会とかもさ、例のウイルスのおかげで減ったじゃん?
家飲み? せいぜい缶ビール二本くらいでしょ。
ツマミも、夕飯と同じだし。

なのに、なんでこう、効果がないんだろうね。
でもあれだ、ウイルスの話聞いてると、医学なんて不確かだよね。
高血圧の基準なんかも、どんどん下げられているでしょ。
信じていいのかね?
こっちも言い訳だけど、薬が売れなかったら困るだろうし。

え? 病院? 行ってるよ。
糖尿病内科の若い女の先生。結構かわいいのに、怖いねー。
ビシッと怒られると、言うこと聞きます! みたいな。ん、エム?

必要カロリーが一日二千五百位だとして、
昼のコンビニ弁当だけで八百は超えるよ。
それにプラスして飲み物とか、レジ前の唐揚げとか。
そりゃあ当然超えるよね。

でもほら、途中で腹減ったりしたら仕事も効率悪いでしょ。
あ、タバコは二十歳できっぱり止めているから、そこは大丈夫。

うーん、そうか、職場のお菓子とか。家でもそうだよね。
子どもの残りも食べちゃうしなあ。

え、ダメ?
うーん、でも、どこも悪くない気がするしなあ。
食べちゃうよねえ。

[了]
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