第十六章 ㉟
文字数 850文字
撮ってもらって。
私は、じゃあ……と言って、本当に、
夫の方に戻ろうとしたのです。
これ以上、あちらに『花嫁不在』だと
マズイのは分かっていましたし。
それに、夫だけ1人っていうのも本当に
変です。
あと、居村さんの『無言の圧力的』な
視線が、かなり痛くなってきましたから
私の肌に…。
でも……!!
高砂に向かおうとする、私は。
今度は、みどりちゃんに止められて
しまいました。
「あ…。ゴメン!ちょっとさ、待って!
1つ、報告あんのさ」と。
正直、これ以上、高砂を留守にしていると、
優しくてかわいい居村さんの表情が、
1、2回位だけ見たことのある『鬼』の
ようなものにチェンジしてしまうかも
しれない……。
そう過りました。また、見てしまった、
居村さんの『その表情』も過った、の
です。
でも…。
みどりちゃんは、「どうしても、今、
話したい」って言うような顔を、まさに、
していました。
で、みどりちゃんが、私のもとに
駆け寄ってきます。
なので、立ち止まるしかありません。
何かあったら、「彼女が……」って、
責任感強くて怒らせると絶対に怖い美人
担当者さんに言えば良いかと考えて、
私は立ち止まりました。
みどりちゃんは、私の目をじっと見て、
言ってくれました。
「あのさ。実はさ、さっき、柳沼さんにも
報告したんだけどさ……。
今ね、ここにさ、赤ちゃんいるんだ」。
お腹のあたりを優しくさする、
みどりちゃん…。
今日、私は、結婚しました。
そして、今日は、私は、大親友の妊娠報告
を聞きました。
なんて、祝福された日なのでしょうか!?
~次話から、不動みどり本人の記述。
彼女には、結婚後、長い間、子どもが
できなかった。
また……。
同職である夫の目を隠れ、不動刑事は
クスリを家で保管(所持)、使用していた
のである。~
(・著作権は、篠原元にあります
・次話の前に、NOVELDAYSさんの
ページにある登場人物紹介をご覧ください。
一番下に不動刑事(夫)を追加しています
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