【随時更新】■Monster Encyclopedia「怪物紳士&淑女録」■

文字数 11,417文字



連載小説「Halloween Corps -ハロウィンコープス-」の登場人物の詳細です(※ネタバレ注意)。
本編と併せて、読んでみてください(読まなくても問題はありません)。

技能(スキル)】…各キャラクターの持つスキルです。各技能の後の( )内は、それぞれ「低」「中」「高」「極」のランクに分かれており「極」に近付くにつれて、高威力・高性能になります。
また「★」の固有技能はランクが無いため(-)となっています。

※話が進むにつれて、随時更新していきます。

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十逢(とあい) 頼都(らいと)
種族:人間⇒怪物 (鬼火南瓜)
性別:男性
年齢:不詳 (外見は20代半ば)
出身:不明 (北欧と推測)

技能(スキル)】(★印は固有技能)
焔魔処刑闘法(イグニション・アーツ):(-)…地獄の業火を用いたオリジナルの殺戮格闘術(キリング・アーツ)。この世ならざる炎は物質・霊体を等しく焼き尽くす。頼都のみが使用できる。
●耐炎:(極)…炎に対して極めて高い耐性を持つ。体内にある「煉獄の石炭(ゲヘナ・コール)」により、炎・熱で傷付く事はない。
●耐魔術:(低)…魔術師などが使用する「魔術」に対して一定の耐性を持つ。下級魔術はダメージを軽減する。
●耐法術:(低)…聖職者などが使用する「法術」に対して一定の耐性を持つ。下級法術はダメージを軽減する。
永劫の彷徨人(ワンダリング・ナイトメア):(-)…常時発動型の“呪詛(じゅそ)”。悪魔を(だま)し、魂を失った原罪により、永遠に「地獄」にも「天国」へも行くことが出来ない(=死ねない)。神霊級もしくは魔王級の存在でないと、完全に消滅させられない。作中の世界の中において、頼都のみが負った(ギアス)

【詳細】
 主人公。
 狩魔軍団『Halloween(ハロウィン) Corps(コープス)』の実質上の隊長(キャプテン)
 黒髪と赤銅色の眼。黒い革のジャケット、黒いジーンズと全身黒づくめの若者。
 端正な顔立ちだが、言動や雰囲気が気だるげで「厭世家(けんせいか)」を自称する。
 一方で、それなりの人徳があり、隊員達からは信望も厚いが、一騎当千かつ癖の強いメンバーを取りまとめるのに、人知れぬ苦労もあるようである。
 正体は“鬼火南瓜(ジャック・オー・ランタン)
 遥かな昔、悪賢い遊び人だった男が悪魔を騙し「死んでも地獄に落ちない」という契約を取り付けた。
 しかし、男は死後、生前の行いの悪さから天国へいくことを拒否され、悪魔との契約により地獄に行くこともできず、カボチャのランタンを手にこの世を彷徨(さまよ)い続けており、いつしか“鬼火南瓜(ジャック・オー・ランタン)”と呼ばれるようになったとされる。
 伝承通り、過去に悪魔を騙し、自らの魂と炎の魔石「煉獄の石炭(ゲヘナ・コール)」を交換した頼都は、魂が無いために死後もこの世に留まり、永劫にさまよう運命を背負う事になった。
 以来、この世の終わりまで存在する事に絶望しつつ、怪物退治で鬱憤(うっぷん)を晴らしている。
 「焔魔(えんま)」の異名を持ち、怪物達の間でもそこそこ名が通った存在。
 怪物達を狩り、人間界を守る任務を帯びてはいるが「人間の味方」というわけではなく、あくまで「掟」に従い、行動するため、時に人間を見捨てる事もあるダークヒーロー。


■リュカオン=ガルナー
種族:怪物 (人狼)
性別:女性
年齢:23歳
出身:イギリス

技能(スキル)】(★印は固有技能)
★“無流(むりゅう)”継承者:(-)…武芸十八般に高いプラス補正を付与する希少技能(レアスキル)。“無流”は数ある武術の流派の中でも「幻の流派」とされ、その圧倒的な強さと継承者が非常に少ないことで知られている。
●俊足:(高)…瞬発力、移動力などスピードが伴うアクションに高いプラス補正。
●自然治癒:(低)…オートキュア。人狼の特性上、銀の武器で負った傷以外なら重症でも数日でほぼ完治する。
月の血族(ムーン・ブラッド):(-)…月齢に影響を受ける怪物達が持つ、一種の生体機能。満月に近付くにつれ、全ステータスにプラス補正。リュカの場合、満月時には野生化が進むため、輪をかけてハイになり「俊足:(高)」が「俊足:(極)」に変化。音速に近い動きも可能になる。また「自然治癒:(低)」が「自然治癒:(高)」に変化し、銀の武器以外では全く傷付かなくなる。

【詳細】
 『Halloween(ハロウィン) Corps(コープス)』隊員。
 愛称は「リュカ」 
 金髪碧眼の白人女性。
 和装を好み、常に着物や草履を愛用する。
 陽気で元気、常にハイテンション。
 お祭り好きで日本文化大好き。
 「武士道(ブシドー)」はもっと好き。
 怪しげな日本語を使うなど、ステレオタイプの「日本を勘違いしている外国人」である。
 本気を出すと、犬の様な耳と尻尾が飛び出す。
 また、狼への完全な獣化も可能で、野生の狼を使役することも出来る。
 正体は“人狼(ウェアウルフ)
 世界的に有名な獣人の一種で、狼または半狼半人の姿に変身したり、狼に憑依されるなどした人間を指す。
 “人狼”は獣人種の中でも特にスピードに優れ、リュカはその中でも特異なまでの脚力を誇り、高速戦闘を最も得意とする。
 以前助けた東洋人の老人 (リュカが日本かぶれになった原因)から「無流(むりゅう)」と呼ばれる古武術を伝授されており、高いレベルで技を使用できる。
 「無流」は口伝のみで継承される特異な武術で、一切の型が無く、剣術・体術などの「武芸十八般」を基礎に、鍛え上げた「心・技・体」を相乗させ、奥義と成す武術である。
 その在り方から「幻の流派」とされ、最強の流派として武芸者から恐れられている。
 愛用の日本刀の銘は「狼一文字(おおかみいちもんじ)


■フランチェスカ
種族:怪物 (雷電可動式人造人間)
性別:女性
年齢:152歳 (外見は10代前半)
出身:ドイツ

技能(スキル)】(★印は固有技能)
●怪力:(高)…格闘戦に高いプラス補正。いわゆる「百万馬力」
無欠要塞(フォートレス):(-)…防御力にプラス補正。特殊素材で構成された外皮による鉄壁の守り。物理攻撃に滅法強い。また「耐魔術 (中)」と同レベルの防御力も有しており、低級魔術は無効化(レジスト)する上、中級魔術以上はダメージを軽減させる。
●自動修復:(高)…オートリペア。人造人間としての機能の一つ。腕が取れても小一時間でくっつく。
●耐雷:(高)…雷 (電撃)に対して高い耐性を持つ。下手な電撃は吸収し、動力に変換してしまう。
虚空の心臓(ファクーム・ヘルツ):(-)…世界に唯一無二の機関。詳細は不明だが、いわゆる「増幅(ブースト)」機能を有する(らしい)。

【詳細】
 『Halloween(ハロウィン) Corps(コープス)』隊員。
 愛称は「フラン」 
 小柄な黒髪の少女で、華美な装飾を排した古風なメイド姿をしている。
 目元は前髪で隠れており、その感情が読みにくい。
 普段の表情も極めて乏しく、発する言葉も極めて事務的かつ機械的 (時折、僅かだが感情を覗かせる事はある)。
 基本、リュカのツッコミ役を立ち位置としている。
 正体は“雷電可動式人造人間(フランケンシュタインズ・モンスター)
 イギリスの小説家、メアリー・シェリーが匿名で出版したゴシック小説「フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス」に登場する人造の怪物。
 生命の謎を解き明かし、自在に操ろうという野心にとりつかれた若き天才科学者ビクター=フランケンシュタイン。
 彼は狂気の研究の末「理想の人間」の設計図を完成させ、それが神に背く行為であると自覚しながらも計画を実行に移す。
 そして、自ら墓を暴き、人間の死体を入手。
 それらをつなぎ合わせることで、11月の寂しい夜に怪物の創造に成功した。
 しかし、誕生した怪物は、優れた身体機能と知性、そして人間の心を持ち合わせていたが、筆舌に尽くしがたいほど容貌が醜いものとなってしまう。
 怪物を恐れたフランケンシュタイン博士は逃げ出すが、この怪物は、最後にはフランケンシュタイン自身を破滅に追いやる。
 伝承通りの恐ろしいまでの怪力・耐久力の持ち主。
 また、雷 (電撃)を操る力があり、自らを避雷針として極大の落雷を誘発させる「天轟雷針(ハウリングボルト)」を必殺技に持つ。
 体内に「虚空の心臓(ファクーム・ヘルツ)」と呼ぶ謎の機関を有する。
 普段は、隊の拠点「永夜の城館(エバーナイト)」で家事などに従事している。
 メイン動力が「電池」であるせいか節電家。
 彼女の製造者は不明だが、頼都とは知己だったらしい。


■アルカーナ=D(ドラクル)=ローゼス三世
種族:怪物 (吸血鬼)
性別:女性
年齢:307歳 (外見は20代半ば)
出身:ルーマニア

技能(スキル)】(★印は固有技能)
不死(アンデッド):(高)…神の祝福から遠い存在である事を示す。高位の不死怪物(アンデッドモンスター)である吸血鬼の場合は、全ステータスに高いプラス補正をもたらす。また、このスキルを有する者は酸素や水といった「生命の維持」に必要なものを一切不要とする(例えば、真空の中でも活動可能)。一方で「法術」や「聖印」など、聖属性に対して同レベルのマイナス補正が発生する。
●吸血:(高)…エナジードレインの一種。相手の生命力を奪い、我がものとする。また、高い確率で麻痺(パラライズ)も付与。吸血鬼の場合は口腔・爪からの吸収が主。
西洋剣術(フェンシング):(高)…現代でこそスポーツとなっているが、元は西洋の騎士達が用いた実戦向け剣術。アルカーナは趣味で会得し、腕前はプロを遥かに凌ぐ、実戦レベルの腕前を持つ。
神祖の血統(ヴァンパイア・ロード):(-)…「神祖」と呼ばれる吸血鬼の王「D」の血統による、全ステータスへの極めて高いプラス補正。加えて「飛行」「霧化」「野獣の使役」「自然治癒」などの特殊能力の付与と「耐陽光」「耐聖印」など、吸血鬼の弱点をある程度克服させる。これがあるためアルカーナの「不死 (高)」は実質上、上書きされた状態にある。
●魔術:(中)…中級までの魔術の行使を可能とする。アルカーナはミュカレに師事している。
●耐魔術:(中)…魔術師などが使用する「魔術」に対して一定の耐性を持つ。下級魔術なら無効化(レジスト)し、中級魔術以上はダメージを軽減する。
月の血族(ムーン・ブラッド):(-)…月齢に影響を受ける怪物達が持つ、一種の生体機能。満月に近付くにつれ、全ステータスにプラス補正。アルカーナの場合、満月時には「吸血衝動」が増幅され「吸血:(高)」が「吸血:(極)」になる(ドレイン能力が強化される)。
薔薇の祝福(ローゼス・ブレス):(-)…いつでもどこでも薔薇を取り出すことができ、薔薇不足で困らなくなる。実戦では全く使えないが、手品師垂涎の技能スキル

【詳細】
Halloween(ハロウィン) Corps(コープス)』隊員。
 愛称は「アル」
 銀髪紅眼の中性的な美女。女性ながら長身であるため、外見だけなら美男子にも見える。
 全ての吸血鬼の王、神祖「D」の血を引く生粋の大貴族で、広大な領地と資金を持つ富裕層(セレブ)
 誇り高く、貴族としての尊厳(プライド)も持ってはいるが、隊員としての生活を愛し、仲間との絆を大切にしている。
 美しいもの(特に美男美女と真紅の薔薇)をこよなく愛し、卑怯で下劣な行為を忌み嫌う騎士道的精神の持ち主でもある。
 正体は“吸血鬼(ヴァンパイア)
 世界的に知名度が高く、東欧の民話や伝説などに登場する存在で「生命の根源」とも言われる「血液」を生者から吸い、動き回る蘇った死人を指す。普通に殺すことが出来ないため「不死の存在(イモータル)」とも言われる。
 吸血鬼特有の超人的な怪力や身体機能のほかにも「飛行」「霧化」「魅了(チャーム)の魔眼」など、実に多彩な特殊能力の保有を強みとした「技能(スキル)重視」の戦闘を得意とし、相手を選ばない戦いが出来る。
 趣味も「乗馬」や「狩猟」など多彩で、特に「西洋剣術(フェンシング)」は実戦レベルの腕前。
 手持無沙汰になると、どこからともなく真紅の薔薇を取り出す癖がある。


■ミュカレ
種族:人間⇒怪物 (魔女)
性別:女性
年齢:不詳 (外見は20代後半)
出身:欧州のどこか

技能(スキル)】(★印は固有技能)
●魔術:(極)…称号「大魔導師(ソーサリアン)」。難度の高い召喚魔術や複雑な妖術(ウィッチクラフト)、失われた古代魔術など、魔術の最奥を極めた者が到達できる境地。行使する全ての魔術に極めて高いプラス補正が付与される。
知啓の怪物(グランド・ブレイン):(-)…常時発動型の技能(スキル)。この技能に目覚めた段階から現在に至るまでの知識・記憶・経験を無尽蔵に脳内に貯蔵し、いつでも引き出すことが出来るようになる。いわば生体スパコン。
●耐魔術:(高)…魔術師などが使用する「魔術」に対して高い耐性を持つ。中級魔術までなら無効化(レジスト)し、高等魔術以上はダメージを軽減する。
高嶺の女主人(ガード・ミストレス):(-)…自らの拠点を構築した場合、拠点内やその周囲に施された防衛機能に対し、高いプラス補正を付与できる。ミュカレの場合、この技能により自らの居城「永夜の城館(エバーナイト)」を難攻不落の要塞にしている。
●魅了:(低)…異性に対する誘惑効果。初対面の異性でも、大抵ミュカレに好感を持つか、あえなく()れる。

【詳細】
 『Halloween(ハロウィン) Corps(コープス)』隊員。
 淡い赤毛と紫水晶(アメジスト)色の瞳の持ち主。妖艶な美女だが、子供っぽさにも溢れ、外見からは年齢が特定出来ない不思議な女性。
 その一方で、豊満な肉体の持ち主であり、際どいラバースーツに身を包み、常時桃色な発言を繰り返す。
 頼都曰く「“魔女(ウィッチ)”じゃなくて“痴女(ビッチ)”」
 日頃の言動はアレだが、闇の世界では「生ける伝説」とまで言われた賢者であり、その知識や魔術の腕は伝説級である。
 そのため、隊の作戦参謀として動く事も多い。
 その正体は“魔女(ウィッチ)
 欧州の古い迷信で「超自然的な力で人畜に害を及ぼす」とされた人間、もしくは妖術を行使する者のことを指す。
 中世欧州で行われた「魔女狩り」という単語でもその名は有名。
 ミュカレ自身、この暗黒時代の欧州を生き抜いた大魔女で、元々の生まれや素性などは一切不明であり、彼女自身も語ろうとしない(年齢の事に触れると笑顔で呪殺しようとする)。
 趣味は骨董品 (魔術道具含む)収集と、怪しげな実験。
 そして、週末はボーイハント♡
 ちなみに余談だが『Halloween(ハロウィン) Corps(コープス)』の拠点である「永夜の城館(エバーナイト)」はミュカレの居城で、他のメンバーは下宿人の立場にある。


美汐(みしお)
種族:怪物 (海女怪)
性別:女性
年齢:不詳 (外見は10代後半)
出身:ギリシャ

技能(スキル)】(★印は固有技能)
●水魔:(高)…水中における高い活動能力を有数する。水中での高速移動に加え、長時間の潜航も可能。
●自然治癒:(高)…オートキュア。極めて高い再生能力を持ち、触腕や狼の頭をつぶされても、数分でほぼ完治する。
●神話種:(高)…侵食幻想(イロージョンファンタジア)。一つの神話体系で語られる強大な怪物のみが有する能力。自身が現世へ顕現した場合、人間が築いた現実の世界を神話世界の一端へと改変し、自らの能力を100%発揮できるようになる自動発動型技能(スキル)海女怪(スキュラ)のように神話中で人間に退治された逸話が無い場合は、侵食度が増し、極めて高いランクになる。

【詳細】
 第二夜に登場。
 神前(かんざき) 季里弥(きりや)が経営するレンタルクルーザー専門店「GRAND(グランド) BLUE(ブルー)」の従業員で、季里弥の恋人。
 黒髪の勝気そうな少女で、行方不明事件でマスコミからの執拗な取材にさらされていた季里弥の身を案じている。
 その正体は“海女怪(スキュラ)
 ギリシャ神話に登場する海の怪物で、上半身は美しい女性だが、腰から下は6匹の巨狼の上半身と無数の(たこ)の触手を持ち、人を襲う。
 伝承では、元々は人間だったとされ、海の魔女の呪いで下半身が怪物と化した。。
 その後、ギリシアの英雄オデュッセウスと彼の率いる仲間たちを乗せた船がシケリア島の近くを通りかかった際、その6つの巨狼の顎と触手で6人の船員を襲い、そのまま連れ去ってしまった。
 船は何とかその場を切り抜けることができたが、オデュッセウスもスキュラに対してはなすすべを持たず、襲われた船員の悲鳴を、ただ聞いていることだけしかできなかったという。
 本作では伝承通りの姿に加え、強大な再生能力を有し、耐久力に優れた怪物。
 元々は「幽世(かくりょ)」に棲んでいたが「解禁日(ハロウィン)」を待てずに人間界に出現。
 最初に出会った季里弥を餌にしようとしたが、心が壊れていた季里弥は自分を「離岬(はなれみさき)」の悲恋伝説に登場する若者、彼女を離れ離れにされた恋人である海神の娘と認識。
 飢えに苦しむ彼女のために、若い男をクルーズへと誘い出し、彼女に捕食させるようになる。
 同族の犠牲をいとわない、人間の精神の闇を理解するために季里弥の恋人を演じてみたが、彼が見せる人間の狂愛…心の闇の深さに恐怖し、彼の愛から逃れるために頼都に自らの殲滅を依頼する。
 最終的に「離岬」にて頼都の炎で焼死。
 「怪物」である彼女が「人間」である季里弥に見せた愛情が演技だったのか、それとも真実だったのか…それは永遠の謎となった。


■ネフェルティティ
種族:人間⇒幽霊
性別:両性具有(外見は女性)
年齢:不詳(外見は20代半ば)
出身:古代エジプト

技能(スキル)】(★印は固有技能)
不死(アンデッド)(高)…神の祝福から遠い存在である事を示す。本来、低級の不死怪物(アンデッドモンスター)である「幽霊」だが、ネフェルティティの場合、生前の出自や経過した年代から、高位の不死怪物(アンデッドモンスター)に等しくなっており、全ステータスに高いプラス補正をもたらす。また、このスキルを有する者は酸素や水といった「生命の維持」に必要なものを一切不要とする(例えば、真空の中でも活動可能)。一方で「法術」や「聖印」など、聖属性に対して同レベルのマイナス補正が発生する。
●吸精(中)…エナジードレインの一種。相手の生命力を奪い、我がものとする。また、中程度の確率で麻痺(パラライズ)も付与。幽霊の場合は接触による吸収が主。
●魔術(高)…行使する全ての魔術に高いプラス補正が付与される。ネフェルティティの場合は、エジプト魔術に限定されるが、聖刻文字(ヒエログリフ)を用いた独自の魔術体系を構築することで、高いレベルの魔術を行使できる。
●耐魔術(高)…魔術師などが使用する「魔術」に対して高い耐性を持つ。中級魔術までなら無効化(レジスト)し、高等魔術以上はダメージを軽減する。
●耐法術(中)…聖職者などが使用する「法術」に対して一定の耐性を持つ。低級法術までなら無効化(レジスト)し、中級法術以上はダメージを軽減する。不死怪物(アンデッド)であるネフェルティティは、本来、法術を苦手とするが、アテン神への厚い信仰がその耐性を高めている。
太陽神の加護(ブレスオブアテン)(-)…古代エジプトにおいて、アクエンアテン王の治世で厚く信仰された唯一神アテンによる加護。アテン神の信者に対してステータスのプラス補正が働く。また「闇」「混沌」に属する神霊や魔物からの攻撃力を緩和させると同時に、特攻効果を付与する。ネフェルティティの場合は、当代の王族ということもあり、その効果がさらに増加している。また、神代に創造された神器の所有者としての資格も有する。

【詳細】
 第二夜より登場。
 古代エジプト第18王朝の(ファラオ)、アクエンアテンの妻にして「古代エジプト三大美女」の一人とされた女王の“幽霊(ゴースト)”。
 その出自は諸説あるもののはっきりとはしない、謎の美女。
 アクエンアテンの治世においては、彼の妻としてありながらも、魔術によってアクエンアテンを一人二役で演じていた。
 通常の“幽霊”を凌駕する能力を持っており、エジプト魔術に精通する高位の魔術師。
 性格は、高貴な出自である故、自尊心(プライド)が高く、一般市民を「下賤」と呼ぶなど、非常に高飛車。
 頼都達に協力を求める際も「下賤の身ながらも、王族の手助けができることを光栄に思え」というスタンスは変わらない。
 が、その一方で、頼都の在り方を気に入り、その身を慮る一面も見せる。
 “幽霊”であるため「物質透過」「騒霊による物体移動」など多様な能力も有する反面、物理的な接触には制限が発生し、生前に好きだった湯浴みなどは、自らのイメージによってしか補うことしかできないため、内心、無念に思っている。
 「神代のアンク」に絡む事件の後、紆余曲折を経て『Halloween(ハロウィン) Corps(コープス)』に隊員として加わる。


■アクエンアテン(アメンホテプ4世)
種族:人間⇒怪物(不朽人)
性別:両性具有(外見は男性)
年齢:不詳
出身:古代エジプト

【技能(スキル)】(★印は固有技能)
不死(アンデッド)(高)…神の祝福から遠い存在である事を示す。本来、中級の不死怪物(アンデッドモンスター)である「不朽人(マミー)」だが、生前の出自や経過した年代から、高位の不死怪物(アンデッドモンスター)に等しくなっており、全ステータスに高いプラス補正をもたらす。また、このスキルを有する者は酸素や水といった「生命の維持」に必要なものを一切不要とする(例えば、真空の中でも活動可能)。一方で「法術」や「聖印」など、聖属性に対して同レベルのマイナス補正が発生する。
●怪力(中)…格闘戦に中程度のプラス補正。牛頭鬼(ミノタウロス)の首をへし折るくらいは楽勝。
●魔術(中)…中級までの魔術の行使を可能とする。アクエンアテンの場合は、エジプト魔術に限定される。
●耐魔術(中)…魔術師などが使用する「魔術」に対して一定の耐性を持つ。下級魔術なら無効化(レジスト)し、中級魔術以上はダメージを軽減する。
●耐法術(高)…聖職者などが使用する「法術」に対して高い耐性を持つ。中級法術までなら無効化(レジスト)し、高等法術以上はダメージを軽減する。不死怪物(アンデッド)であるアクエンアテンは、本来、法術を苦手とするが、アテン神への厚い信仰がその耐性を高めている。
●呪詛(高)…「王家の呪い(カーズ オブ ファラオ)」。一般的には「祟り」として認識されるが、実際は術者の強大な自己意識が外部へと肥大化し、対象へ影響を及ぼす一種の「暗示カ」に近い。発動すると、対象の精神や肉体を術者の意識が浸食(ハッキング)。心身を侵された対象は「原因不明の病」などにかかり、やがて死に至る(実際は暗示で引き起こされたもの)。アクエンアテンの場合は、特に強力な暗示力により、相手の肉体を即時自壊させることすら可能。これを防ぐためには、同等以上の精神力をもって抗するしかない。
太陽神の加護(ブレス オブ アテン)(-)…古代エジプトにおいて、アクエンアテン王の治世で厚く信仰された唯一神アテンによる加護。アテン神の信者に対してステータスのプラス補正が働く。また「闇」「混沌」に属する神霊や魔物からの攻撃力を緩和させると同時に、特攻効果を付与する。アクエンアテンの場合は、当代の王族ということもあり、その効果がさらに増加している。また、神代に創造された神器の所有者としての資格も有する。

【詳細】
 第三夜より登場。
 古代エジプト第18王朝の(ファラオ)であり“不朽人(マミー)”。
 世界最初の一神教を流布した人物で、通称「太陽帝」。
 古来、エジプト宗教は多神教だったが、彼の治世においては、唯一神であり太陽神である「アテン神」を主神とした宗教体系に切り替えられた。
 その正体は、王妃ネフェルティティとの一人二役。
 彼とネフェルティティのどちらが主たる人格かははっきりしないが、俗にいう二重人格ではない(互いを個別の人格として、尊重し、状況によって瞬時に人格を切り替えている)。
 ネフェルティティが、目映い黄金の仮面と堅牢な聖帯(聖別された布地=包帯)で身を覆うことで巨王アクエンアテンが顕現する。
 その巨体は、怪力を誇る魔物の一撃すらものともしない守備力を持ち、同時にそれらを素手で屠るほどの怪力をも有する。
 また、エジプト魔術や呪詛をも行使し、冥界から生前仕えた家臣(髑髏兵士)を呼び出し、使役することも可能である。
 能力的には、魔術戦を得意とする「女王モード」に対し「(ファラオ)モード」である彼は、肉弾戦が得意。
 性格は、王様らしく上から目線で尊大。
 が、高飛車なネフェルティティに比べて、寛容であり、些事には目をつぶる度量がある。 
 紆余曲折の後『Halloween(ハロウィン) Corps(コープス)』に隊員として加わる。


牛頭鬼(ミノタウロス)
種族:怪物(牛頭鬼)
性別:雄(雌は存在しない)
年齢:不詳
出身:古代ギリシャ

技能(スキル)】(★印は固有技能)
●怪力(中)…格闘戦に高いプラス補正。巨大な戦槌を振るう強力を誇る。
●勇猛(高)…戦闘時において精神面に作用し、恐怖心などを消失させる。牛頭鬼の場合は「勇猛」というよりは「凶暴」

【詳細】
 第三夜に登場。
 ギリシャ神話で語られる怪物で、主に地下迷宮などに棲む牛頭の巨人。
 神話によると、地中海に浮かぶクレタ島の王、ミノスは海神ポセイドンとの約束を違え、海神から贈られた牡牛を生贄に捧げずに自らの所有物にしてしまった。
 それに激怒した海神は、恋愛の神エロスに命じ、ミノスの妻である王妃パシパエに、牡牛に恋するよう差し向ける。
 そして、エロスの恋の矢を受けた王妃は、たちまち海神の牡牛に恋をしてしまった。
 道ならぬ恋に苦しんだ王妃は、思い悩んだ末に、不世出の名工ダイダロスに自らの想いを遂げる方法はないか、相談する。
 すると、ダイダロスは、精緻な模型の牝牛を製造し、その中に王妃を入れて、牡牛と交わらせた。
 その結果、王妃は懐妊し、頭は牛、体は人というこの世ならざる子供を出産する。
 それが“牛頭鬼(ミノタウロス)”である。
 怪力を誇り、極めて凶暴で、神話の通り、人を好んで食する。
 また、雄しか存在せず、繁殖には人間の女性を必要とするため、種族としての数は少ない。
 作中では、二頭が連れ立って出現したが、本来、単体行動を好む。
 また、神話に登場した原種(オリジナル)に比べると、能力は劣る。


小鬼(ゴブリン)
種族:怪物(小鬼)
性別:雌雄
年齢:不詳
出身:欧州各地

技能(スキル)】(★印は固有技能)
集団行動(低)…群れで行動する怪物が有する。集団で活動する場合、一定の役割分担が生じたり、特定の個体が指揮を執ることがある。小鬼の場合は、個体ごとの我欲が強いものの、強敵には離散することが多いので、結果、烏合の衆になりがち。

【詳細】
 第三夜に登場。
 欧州(ヨーロッパ)の伝承に名を残す、醜い姿の小型の鬼。
 伝承により異なるものの、概ね「狡猾で残虐、人に悪意を持つ」という点では共通している。
 近年のサブカルチャーの中でも同種の性格を持ち、強大な力は持たないものの、旺盛な繁殖力を元に大群を成して人を襲う怪物モンスターとして扱われることが多い。
 作中では、百匹程度の集団として登場するが、リュカとミュカレの実力を見るや、一気に逃走し始めた。


■アペプ
種族:神霊(邪神)
性別:なし
年齢:不詳
出身:神代エジプト

技能(スキル)】(★印は固有技能)
●神霊(高)…いわゆる神代に存在した「神」と呼ばれる高次の存在。善神・邪神問わず、そのステータスは総じて高く、唯一無二にして不滅とされ、現世に存在する生命体では、到底敵わない。これが反転すると「魔王」という存在になる。
混沌の遺児(カオティック・オーファン)(高)…あらゆる神話体系において語られる「陰の存在」…「混沌」「闇」に属する神霊の階位。「陽の存在」…即ち「秩序」「光」に属する神霊と対になる。「混沌」とは「万物が形を得る以前の状態」をも意味するため、その権能(けんのう)は「形あるものを混沌に還す」力として顕現する。アペプの場合は漆黒の吐息(ブレス)になり、これに接触したものは瞬時に原子分解される。「太陽神」「光明神」とは相克する位置にあり、相性が悪い。
★星幽体(-)…「アストラルボディ」。いわゆる精神体であり、本体から抜け出たもの。アペプの場合は、神である故に密度が高く、実体を結んでいる。反面、その力は半分以上削がれており、本体に及ぶべくもない(作中で頼都達が撃退できたのは、ここに起因する)。物理攻撃・精神攻撃に対し、強力な耐性を誇る。

【詳細】
 第三夜に登場。
 古代エジプト神話に語られる邪神。
 「闇」と「混沌」の化身ともされ、その姿は、古代エジプトより畏怖された「蛇」として描かれることが多い。
 アペプは、太陽神ラーによる太陽の運行を邪魔する「日蝕」を引き起こしたので、ラーにとって最大の敵とされた。
 しかし、最終的には冥界に捕えられ、のちにその眼前を通る死者の魂を襲う存在になったといわれている。
 本作では全長20メートルは下らない漆黒の大蛇として顕現し、幽世に迷い込んだ頼都達の前に立ちはだかる。
 万物を原子分解する「闇の吐息(ブレス)」と、ヘビ特有の目にも止まらぬスピードでの咬みつき攻撃(噛まれたものは口腔内で原子分解される)が武器。
 外見とは裏腹に高い叡智を有し、攻守共に規格外のステータスを有する。
 しかし、このアペプは一時的に召喚された「星幽体(アストラルボディ)」であったため、頼都やネフェルティティによって、辛くも冥界に逆召喚された。
 本体は、神代に冥界に拘束されたままであり、仮にこの本体が召喚されていた場合、不老不死の頼都ですら消滅させられていたと思われる。

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