0201

文字数 2,391文字

13:00 起床
14:00 食事 カニクリームコロッケ、卵スープ、白米150g
15:00 出発
16:00 講義開始
21:30 講義終了
23:00 帰宅
23:10 日記執筆開始


 今日は学校の日。なんだかんだで、あと一か月で卒業である。早いものだ。朝起きて、食事をして書き物をしてから学校に向かう。中野ブロードウェイからサンモールを抜けて、JRの中野駅へ。サンモールではアール・ブリュットの展示をしていた。美術館を有しない中野区が、サンモールやブロードウェイを美術館と見立てて芸術品を展示するというコンセプトだそうだ。

 アール・ビュリュットとは何ぞや? 思いググってみた。ウィキペディアによりますと、「アウトサイダー・アートとは、西洋の正規の芸術の美術教育訓練を受けていない者の制作した作品であるが、ここではアートとして扱われているものを指す」とのこと。なるほど、カラーリングは良いが、線が不安定だなと思ったのはそういうことか。あらゆるものがアートであり、あらゆるものがデザインされて何かしらの意図がある。そう考えたらアートを見るのも面白いな。

 目黒から学校へ。目黒駅前のM店で煙草を吸う。けっこう人気店になったみたいで、稼働状況は16時の段階で6割。ほぼ等価店でボーダーくらいは、いつでも置いてくれている優良店である。厳しい時代だし、頑張ってほしいものだ。

 学校に着くと、コロナ疑いがあったクラスメイトが登校していた。PCRは陰性だったとのことだ。37.9度の高熱が出た理由は不明で、兆候はなく、いきなり来たそうだ。PCRの結果が出たのが先週の土曜日、結果が出るまで4日くらいかかるとか。ワクチンを2回打っていたそうだが、因果関係があるかは分からないとのことだった。何事もなくて良かったが、重要なことがひとつある。彼は僕のチームリーダーであるということだ。

 授業が始まり、制作をせよとの指示が下った。僕は彼と膝をつきあわわせて話を始めた。先日彼の代役でリーダーを務めたので、決まったことを引き継ぐためだ。

「~ということで全体像は決めて今日から制作を始められる状況にはしておきました。決まっていないのは全体を作ってからバランスを見て、作るかどうするか考える感じですね」
「……はい」
「んじゃ、あとは仕切ってください」

 どうやら彼のメンツをつぶしてしまったようである。そんなことは知らない。休んだのは不可抗力的なものだし、仕方がないが、締め切りは変わらないのである。

 その後の彼は、スケジュール管理をしようとした。登校時の5時間を3:2に分けて、今日から個人製作の時間を2時間取るという。それが他のチームメイトの不評を買った。みんなチーム制作のために登校したようなもんで、いきなり言われても困るというのだ。さらに授業終了間際になって、個人製作の進捗も管理すると言い出し、大不評を買う羽目になった。話し合いは下校可能時間になってから30分もかかかり、出した結論は「個人製作の中身は管理しないが進捗具合は管理する。1日の時間割は変えないが、時間の割り当てをG制作→個人製作から個人製作→G制作に変える」となった。「個人製作→G制作の方がやりやすい」という僕の意見が採用されたので不満はない。話し合いが終わり、周りを見渡したら、残っていたのは僕らのチーム4人以外に2人しかいなかった。

 先生とバカ話をしている中で、先生がタロット占いをしてあげると切り出してきたので、それに乗ってみることにした。出たカードを見たときに、先生は後日もう一回占わせてくれとのこと。そう言われたら気になるので無理やり聞き出した。

「未来も過去も傲慢で、現在は初心を見失って戦争状態。安定に憧れるも不安定なままだね」「…ワーオ、合ってる。目黒の父じゃん」

 そういうしかなかった。就職活動に暗雲が立ち込めそうだ。まぁ、安定しないのが僕の常である。そう思えば安定しているのだ。ただ気になるのは初心を忘れているとのこと。そっか、僕の初心か。いったいなんだったっけ? どこまで戻ればいいのか? 初就職のときだろうか、それとも人生の転機となった30歳のころだろうか。これは考えてみても良いかもしれない。過去を見ないようにはしてたが、それは過去を殺しているのと一緒だ。その過去こそが僕のオリジナルだから、そこから学びを見出すということをやっていなかった。その一環として日記を書きだしたが、方向性は間違っていないのだ。ちなみに、登校してきた彼も1枚だけ引く簡単な占いを受けた。出てきたカードは、DEATHの逆位置。リセットをして気持ちを切り替えろという意味だという。本当に散々である。


 帰り道は、先生と彼と一緒だった。会話の中で、彼は「ぶっちゃけた話、10日も休んだから、何もしなくていいと言ってくれないかなと思っていた」と弱音を吐いていた。変わろうかと言ったら「本当に?」と返された。それを見て、先生はダメだと言い渡していた。彼は落ち込んでしまっていたから、もう一回タロットを引いてDEATHのカードを引けと言ったら、爆笑していた。それにつられて僕らも笑った。

 中野駅に着いて、昨日で休業に入ったM店に行く。完全にシャッターが降りていた。近くにあるスロット専門店は「2月1日は休業。2日は新装」とポスターが貼ってあった。M店は多店舗がない個人経営店。馴染みの店員たちとは、もう会えないのだ。彼らは、今後どんな人生を歩んでいくのだろう。

 今日は良い1日だった。初心を思い返し、人生のかじ取りを見直す。それが大事なのだ。ぶれていないと思いきやぶれまくっている部分が多々ある。きちんと考えよう。

 明日も学校である。時間は光陰流水と捉えて、大事に生きていこう。まずは自律神経を整えることから始めたい。

 とりあえず今日はここまで。おやすみ、世界。
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